今月23日に
噴火した
群馬県の
草津白根山では、
新しくできた
火口と
見られる
穴が
複数あることが、
人工衛星の
画像の
解析からわかりました。
火山の
専門家は、「
火口ができたと
見られる
範囲が
広いため、
今後の
活動を
注意深く
監視する
必要がある」と
指摘しています。
今月23日に
噴火した
群馬県の
草津白根山について、
民間の
測量会社「パスコ」は、ドイツの
人工衛星が
噴火翌日の
24日、
撮影した
映像を
詳しく
分析しました。
その結果、噴火が発生した本白根山の鏡池周辺では、複数の穴がほぼ東西方向におよそ220メートルにわたって連続して並んでいることがわかりました。
穴の列は、鏡池の北およそ500メートルのところにあり、直径は10メートルから15メートルほどで、2年前に撮影された画像には映っていないことから、新しくできた火口と見られるということです。
さらに、この穴の列がある場所から、谷を挟んで西に300メートルほど離れたところにも火口と見られる穴が1つあるのが確認されました。この穴がある場所は、スキー場のリフトから100メートルほどしか離れていないということです。
これについて、火山噴火予知連絡会の前の会長で東京大学の藤井敏嗣名誉教授は「撮影された穴は、今回の噴火によって新たにできた火口と見て間違いない。火口が谷を挟んでできるなど広い範囲に及んでいるため、噴火のメカニズムなどに違いがある可能性があり、今後の活動を注意深く監視する必要がある」と話しています。