ロシア
軍は、
東部マリウポリの
掌握に
向け、ウクライナ
軍に
事実上の
降伏を
迫るなど、
圧力を
強めています。
ロシアとしては、苦戦が続くとされる中で、東部の要衝を完全に掌握したとして戦果を強調したいねらいもあるとみられますが、ウクライナ側は、徹底抗戦する構えです。
ロシア国防省は22日、親ロシア派の武装勢力が複数の地区を掌握するなど、ウクライナ東部で支配地域を広げていると発表しました。
また、ロシア軍は、東部の要衝マリウポリを包囲するとともに20日からはウクライナ軍に対し、武装解除して都市を明け渡すことなど事実上の降伏を迫っています。
これに対して、ウクライナのゼレンスキー大統領は21日「『この最後通告に従えば戦争が終わる』と言われても、それは正しくない」と述べ、拒否する考えを強調しました。
マリウポリの戦況について、イギリス国防省は22日、ウクライナ軍は、占領を試みるロシア軍を撃退し続けていると分析していてウクライナ側は、徹底抗戦する構えです。
ウクライナのゼレンスキー
大統領は21
日、
首都キエフでウクライナ
公共放送などの
インタビューに
応じ「
どんな形式であれ、ロシアの
大統領との
会談が
実現するまでは、
停戦に
向け
彼らにどのような
用意が
あるのか、
真に理解することは
難しい」と
述べ、プーチン
大統領との
対話を
実現させたうえで、
交渉の
妥協点を
見いだしたい
考えを
示しました。
そのうえで、当面、NATO加盟は難しいとの考えを改めて示したうえで「われわれの安全保障について話す中で、憲法の改正やウクライナの法律の変更についても話し合うことになるだろう。どんな結果になろうとも、大統領だけで決定をすることはない。変更が歴史的に重要なものになる場合は、国民投票を実施して決めることになる」と述べ、停戦交渉での合意内容によっては国民投票が必要との考えを示しました。
ただ、ロシア側はウクライナ側とのこれまでの交渉について「大きな進展は見られていない」としていて、両国の首脳会談や停戦の見通しが立たない中、ロシア軍の攻撃によって市民の間に犠牲が広がる状況を食い止める手だてさえ見いだせない状況が続いています。