1面から4面にかけて掲載された写真では、片側11輪の移動式発射台に搭載された弾道ミサイル1発が、垂直に立ち上げられたあと、オレンジ色の炎を吹き出しながら上昇していく様子などが確認できます。
北朝鮮が「火星17型」の発射を発表したのは、これが初めてで、きのう午後に発射され、北海道の渡島半島の西、およそ150キロの日本のEEZ=排他的経済水域の内側に落下したとみられるICBM級の弾道ミサイルを指すとみられます。
北朝鮮は、アメリカとの史上初の首脳会談を前にした2018年4月にICBMの発射実験と核実験の中止を表明していて、ICBM級の本格的な発射は2017年11月の「火星15型」以来です。
今回の発射によって、北朝鮮がことし1月に示唆したとおり、ICBMの発射実験の中止を見直したことが明確になった形です。
北朝鮮は、来月にキム総書記の祖父キム・イルソン(金日成)主席の生誕110年などの重要な節目を控え「偵察衛星の打ち上げ」と称してICBM級のさらなる発射を強行する可能性も指摘されていて、関係国の警戒が一段と強まっています。
書類には手書きでキム総書記の名前とともに「発射実験を承認する。3月24日に発射する。祖国と人民の偉大な尊厳と名誉のために勇敢に撃て」と書かれています。 このほか、朝鮮労働党で核・ミサイル開発を主導している「軍需工業部」の文字も確認できます。 また、1面には「火星17型」の前に立つサングラスをかけたキム総書記と、ミサイルがオレンジ色の炎を吹き出しながら上昇していく様子が掲載されています。 また、片側11輪ある移動式発射台からミサイルが徐々に立ち上げられる状況も確認できます。 さらに発射を指揮しているとみられる部屋の内部や、キム総書記が窓越しに発射を眺める様子も写っています。 このほか発射の後とみられる写真には、キム総書記が軍人たちと記念写真を撮影した様子も写っています。
パレードでは、これまでの北朝鮮のミサイルの中で最も長い片側11輪の車両に載せられ「巨大な核戦略兵器」と紹介されていました。 その大きさは、2017年11月に片側9輪の移動式発射台から発射されて最高高度が4000キロを超え、北朝鮮が「アメリカ本土全域を攻撃できる」と主張したICBM級の「火星15型」を上回っていました。 去年10月にピョンヤンで最新の兵器を集めて開かれた「国防発展展覧会」でも、このミサイルが展示されていたのが確認され、関係国が警戒と監視を強めていました。
「労働新聞」1面から4面にかけて「火星17型」発射関連
「火星17型」とは