日本新聞: ローマ教皇寄宿学校でのカナダ先住民への大規模虐待を謝罪

ローマ教皇きょうこう寄宿きしゅく学校がっこうでのカナダ先住民せんじゅうみんへの大だい規模きぼ虐待ぎゃくたいを謝罪しゃざい

Apr 2, 2022 15:04

Furigana

ローマ・カトリック教会きょうかいのフランシスコ教皇きょうこうは、カナダで、19世紀せいきから1990年代ねんだいにかけて行おこなわれていた先住民せんじゅうみんの同化どうか政策せいさくのもと、カトリック教会きょうかいが運営うんえいする寄宿きしゅく学校がっこうで大だい規模きぼな虐待ぎゃくたいが行おこなわれていたことについて謝罪しゃざいしました。

カナダでは、19世紀せいきから1990年代ねんだいにかけて、先住民せんじゅうみんの同化どうか政策せいさくに基もとづき、先住民せんじゅうみんの子こどもたちが親おやから引き離ひきはなされて、カトリック教会きょうかいが運営うんえいする寄宿きしゅく学校がっこうに入いれられ、そこで多おおくの子こどもが虐待ぎゃくたいを受うけて命いのちを落おとしていたことが明あきらかになり、カナダ政府せいふは2015年ねんにまとめた報告ほうこく書しょで当時とうじの政策せいさくを「文化ぶんか的てきジェノサイド」と非難ひなんしていました。

これについて、ローマ・カトリック教会きょうかいのフランシスコ教皇きょうこうは1日にち、バチカンでカナダの先住民せんじゅうみんの代表だいひょう団だんと面会めんかいした際さい、「教育きょういくに携たずさわるカトリック教徒きょうとが、虐待ぎゃくたいに関かかわっていたことに憤いきどおりと恥はじを感かんじる。心こころの底そこから強つよい悲かなしみを表明ひょうめいする」と述のべ、謝罪しゃざいしました。

これに対にたいし、カナダの先住民せんじゅうみんの代表だいひょうは「歴史れきし的てきなことだ。この謝罪しゃざいは必要ひつようなもので、とてもありがたい」と歓迎かんげいしました。

カナダでは去年きょねん、西部せいぶのブリティッシュ・コロンビア州しゅうにあった寄宿きしゅく学校がっこうの跡地あとちで、215人にんの子こどもの遺骨いこつが見みつかったほか、中部ちゅうぶのサスカチワン州しゅうにあった寄宿きしゅく学校がっこうの跡地あとちの周辺しゅうへんでも、墓標ぼひょうのない751の墓はかが確認かくにんされています。