【随時ずいじ更新こうしん】ロシア ウクライナに軍事ぐんじ侵攻しんこう（19日にちの動うごき）

このうち、ロシアの独立どくりつ系けい新聞しんぶん「ノーバヤ・ガゼータ」に所属しょぞくしていた一部いちぶのジャーナリストが新あらたに立たち上あげた「ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ」は17日にち、乗組のりくみ員いんの母親ははおやの話はなしとして「およそ40人にんが死亡しぼうし、何なん人にんかが行方ゆくえ不明ふめいで、多おおくの負傷ふしょう者しゃが出でた」と伝つたえています。

また、ロシアの独立どくりつ系けいネットメディアの「メドゥーザ」は18日にち、黒海こっかい艦隊かんたいの司令しれい部ぶに近ちかい関係かんけい者しゃの話はなしとして、乗組のりくみ員いん37人にんが死亡しぼう、およそ100人にんが負傷ふしょうし、遺体いたいはロシアが一方いっぽう的てきに併合へいごうしたクリミアの軍港ぐんこうに運はこばれたと伝つたえ、ロシア国防省こくぼうしょうの公式こうしき発表はっぴょうの信頼しんらい性せいを疑問ぎもん視しする声こえが広ひろがっています。

▼今月こんげつ5日にちに政府せいふ専用せんよう機きで避難ひなんしてきた人ひとが20人にん、

▼今月こんげつ9日にちと16日にちに政府せいふが座席ざせきを借り上かりあげた民間みんかんの航空こうくう機きで避難ひなんしてきた人ひとが合あわせて20人にん、

▼そのほかの手段しゅだんで避難ひなんしてきた人ひとが621人にんとなっています。

政府せいふはウクライナからの避難ひなん民みんを積極せっきょく的てきに受け入うけいれる方針ほうしんで、90日間にちかんの短期たんき滞在たいざいを認みとめる在留ざいりゅう資格しかくを付与ふよし、本人ほんにんが希望きぼうすれば必要ひつように応おうじて就労しゅうろうが可能かのうで1年間ねんかん滞在たいざいできる「特定とくてい活動かつどう」という在留ざいりゅう資格しかくへの変更へんこうを認みとめています。「特定とくてい活動かつどう」の在留ざいりゅう資格しかくに変更へんこうすると、住民じゅうみん登録とうろくをして、国民こくみん健康けんこう保険ほけんに加入かにゅうできるなどのメリットがあり、今月こんげつ17日にち時点じてんで145人にんの変更へんこうを認みとめたということです。

政府せいふは自治体じちたいや企業きぎょうなどと連携れんけいして、受け入うけいれ体制たいせいの整備せいびを進すすめていますが、避難ひなん生活せいかつは長期ちょうき化かする可能かのう性せいもあり、ことばの壁かべや就労しゅうろうなどへの不安ふあんにどう対応たいおうし、必要ひつような支援しえんを行おこなうか、課題かだいとなっています。

政府せいふは、ロシアに対にたいする追加ついか制裁せいさいとして初はじめてとなるロシアからの輸入ゆにゅう禁止きんしの措置そちを19日にちから始はじめました。対象たいしょうは合あわせて38品目ひんもくで、具体ぐたい的てきには、

▽ウォッカ、ビール、ワインなどのアルコール飲料いんりょうや、

▽丸太まるたやチップ、それに原木げんぼくを切きって削けずった単たん板いたなどの木材もくざいのほか、

▽自動車じどうしゃやオートバイとそれらの部品ぶひん、金属きんぞく加工かこう機械きかい、ポンプといった、

機械きかい類るい・電気でんき機械きかいです。

ロシアから日本にっぽんへの輸入ゆにゅう総額そうがくは、去年きょねんは1兆ちょう5000億おく円えんほどで、このうち今回こんかい、輸入ゆにゅう禁止きんしとなる品目ひんもくが占しめる割合わりあいは、全体ぜんたいの1.1％だということです。

ロシアからの輸入ゆにゅうの多おおくは天然てんねんガスや石油せきゆなどですが、エネルギー安全あんぜん保障ほしょうの観点かんてんから政府せいふは、現時点げんじてんでは輸入ゆにゅう禁止きんし措置そちはとっていません。

輸入ゆにゅう禁止きんしとなる品目ひんもくでも▼18日にちまでに輸入ゆにゅうの契約けいやくを結むすんでいるものについては、3か月かげつの猶予ゆうよ期間きかんが設もうけられます。経済けいざい産業さんぎょう省しょうによりますと、対象たいしょう品目ひんもくは代替だいたい調達ちょうたつが可能かのうなものが多おおく、国内こくない産業さんぎょうへの影響えいきょうは限定げんてい的てきだということです。

また、ウクライナ在留ざいりゅうの日本人にっぽんじんについて17日にち時点じてんでおよそ50人にんが滞在たいざいしているとしたうえで「現時点げんじてんまでに、生命せいめい・身体しんたいに被害ひがいが及およんだなどの情報じょうほうには接せっしていない」と説明せつめいしました。

そのうえで、ロシア軍ぐんが攻撃こうげきを強つよめている東部とうぶのマリウポリについて「攻防こうぼうが続つづいている」と述のべ、ウクライナ軍ぐんが激はげしく応戦おうせんしていると強調きょうちょうしました。

また、首都しゅとキーウや西部せいぶのリビウ州しゅうについては「ここ数すう日にちの間まに、長距離ちょうきょり爆撃ばくげき機きから巡航じゅんこうミサイルなどで空爆くうばくが行おこなわれた」と分析ぶんせきしました。

一方いっぽう、この高官こうかんは、アメリカが先週せんしゅう発表はっぴょうしたウクライナに対にたいする8億おくドルの追加ついかの軍事ぐんじ支援しえんの物資ぶっしの発送はっそうが始はじまったことを明あきらかにしました。

今回こんかいの軍事ぐんじ支援しえんには、りゅう弾だん砲ほうなどが含ふくまれていて、数すう日にち以内いないに、ウクライナ国外こくがいでウクライナ軍ぐんの教官きょうかんを対象たいしょうにこの武器ぶきの使い方つかいかたの訓練くんれんを始はじめるとしています。

マリウポリで戦闘せんとうを続つづけるウクライナの準じゅん軍事ぐんじ組織そしき「アゾフ大隊だいたい」が拠点きょてんにしているとみられる「アゾフスターリ製鉄せいてつ所しょ」で18日にちに撮影さつえいされた映像えいぞうでは、爆発ばくはつ音おんが連続れんぞくして鳴り響なりひびいたり、建物たてもの付近ふきんで煙けむりが上あがったりする様子ようすが確認かくにんできます。

また、ロシア側がわとの交渉こうしょうについては「自分じぶんたちの領土りょうどを譲ゆずるつもりはないが、少すくなくともロシア側がわとの対話たいわを模索もさくしないといけない」と述のべました。

一方いっぽう、多おおくの市民しみんの遺体いたいが見みつかったキーウ近郊きんこうのブチャなどにふれたうえで「対話たいわの可能かのう性せいは日に日ひにひに低ひくくなっている。私わたしたちの社会しゃかいは、話し合はなしあいを続つづけることを望のぞんでいない。これは悲劇ひげき的てきだ」と述のべ、ロシア軍ぐんの行為こういが交渉こうしょうに影響えいきょうを与あたえているという見方みかたを示しめしました。

このうち169人にんは子こどもだとしています。

地域ちいき別べつでみると、東部とうぶのドネツク州しゅうとルハンシク州しゅうで732人にん、キーウ州しゅうや東部とうぶのハルキウ州しゅう、北部ほくぶのチェルニヒウ州しゅう、南部なんぶのヘルソン州しゅうなどで1340人にんの死亡しぼうが確認かくにんされているということです。

また、けがをした市民しみんは2818人にんに上のぼるとしています。

しかし、ロシア軍ぐんによる激はげしい攻撃こうげきが続つづいている東部とうぶのマリウポリなどでの死傷ししょう者しゃの数かずについて、国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、集計しゅうけいが遅おくれていたり、確認かくにんがまだ取とれていなかったりして今回こんかいの統計とうけいには含ふくまれていないとしていて、実際じっさいの死傷ししょう者しゃの数かずはこれを大おおきく上回うわまわるとの見方みかたを示しめしています。

この中なかでプーチン大統領だいとうりょうは「欧米おうべい諸国しょこくは新あらたな制裁せいさいを行おこない、ロシアの金融きんゆうや経済けいざい状況じょうきょうを急速きゅうそくに弱体じゃくたい化かさせ、市場しじょうにパニックを引き起ひきおこすことなどをもくろんだ。しかし、こうしたロシアに対にたいする電撃でんげき的てきな経済けいざいに関にかんする戦略せんりゃくは失敗しっぱいしたと自信じしんを持もって言いえる」と述のべたうえで、通貨つうかルーブルの価値かちが軍事ぐんじ侵攻しんこう前まえの水準すいじゅんに戻もどってきているなどと欧米おうべいの圧力あつりょくに屈くっしない姿勢しせいを強調きょうちょうしました。

一方いっぽう、プーチン大統領だいとうりょうは「非ひ友好国ゆうこうこくによるロシアへの規制きせいが、国内こくないビジネスに影響えいきょうを与あたえ、輸出入ゆしゅつにゅうを複雑ふくざつにし、決済けっさいの障害しょうがいとなっている」と述のべたうえで、海外かいがいとの貿易ぼうえき取り引とりひきについて、ルーブルでの決済けっさいへの移行いこうを加速かそくさせる必要ひつようがあるという考かんがえを示しめしました。