일본어 뉴스: 知床観光船遭難 “危険な運航やめるよう忠告も聞かず” 証言

知床しれとこ観光かんこう船せん遭難そうなん “危険きけんな運航うんこうやめるよう忠告ちゅうこくも聞きかず” 証言しょうげん

Apr 27, 2022 14:04

Furigana

北海道ほっかいどうの知床しれとこ半島はんとうの沖合おきあいで観光かんこう船せんが遭難そうなんした事故じこで、同おなじ小型こがたの観光かんこう船せんを知床しれとこで運航うんこうする会社かいしゃの社長しゃちょうがNHKの取材しゅざいに応おうじ、事故じこを起おこした運航うんこう会社かいしゃについてふだんから危険きけんな運航うんこうをやめるよう忠告ちゅうこくしても聞きかないときがあったとして、運航うんこうの安全あんぜん管理かんりに疑問ぎもんを投なげかけました。

取材しゅざいに応おうじたのは、遭難そうなんした「KAZU 1」（19トン）と同おなじ小型こがたの観光かんこう船せんを知床しれとこで2003年ねんから運航うんこうしている会社かいしゃの菅原すがわら浩ひろし也社長しゃちょうです。

みずからも知床しれとこの海うみで5、6年ねんほど運航うんこう経験けいけんがあるという菅原すがわらさんは、2005年ねんに知床しれとこが世界せかい自然しぜん遺産いさんに登録とうろくされた前後ぜんごから、より接近せっきんしてヒグマなどを観察かんさつできる小型こがた観光かんこう船せんの人気にんきが高たかまったとしています。

小型こがた船せんは、遭難そうなんした「KAZU 1」を運航うんこうする「知床しれとこ遊覧ゆうらん船せん」を含ふくめて、知床しれとこの斜里しゃり町まち側がわでは4社しゃが同おなじ航路こうろ、料金りょうきんで運航うんこうしているということです。

知床しれとこの小型こがた観光かんこう船せんの航路こうろについて「サケやマスの定置ていち網もうと岩場いわばを避さけながら陸地りくちに近ちかづいて運航うんこうすることから操船そうせんが非常ひじょうに難むずかしく、経験けいけんが大事だいじで、自分じぶんの会社かいしゃでは船長せんちょうは4年ねんくらいは見習みならいをさせ、少すこしずつ難むずかしいコースを覚おぼえさせて1人前にんまえに育そだてている」として、船長せんちょうには高たかい技量ぎりょうが求もとめられると指摘してきしました。

一方いっぽう、「知床しれとこ遊覧ゆうらん船せん」の運航うんこう体制たいせいについて「ベテランの船員せんいんがいなくなり、素人しろうと集団しゅうだんで知床しれとこの海うみを知しっている人ひとがほぼいない。また、従業じゅうぎょう員いんの大半たいはんが辞やめた際さい、『引き継ひきつぎはまともにできなかった』と前まえの船長せんちょうが話はなしていた」と証言しょうげんしました。

また、ふだんの「知床しれとこ遊覧ゆうらん船せん」の運航うんこう判断はんだんについて「天候てんこうを踏ふまえてほかの3社しゃが出港しゅっこうを見合みあわせるなかでも運航うんこうしたり、途中とちゅうで折り返おりかえすことを申し合もうしあわせても知床岬しれとこみさきまで向むかったりすることが1シーズンで5、6回かいはあった」と指摘してきしました。

知床岬しれとこみさき周辺しゅうへんでの運航うんこうについては、トラブルが起おきた場合ばあいに助け合たすけあえるよう、各社かくしゃで出航しゅっこう時間じかんをずらし沖合おきあいで追おいつくように調整ちょうせいしていたとしたうえで「1隻せき単独たんどくで行いくのは仮かりに天気てんきがよかったとしても望のぞましくない」としています。

そのうえで「危険きけんな運航うんこうをやめるよう忠告ちゅうこくしても聞きかないときがあった。このまま商売しょうばいをやっていて大丈夫だいじょうぶなのかなと思おもっていた」として、運航うんこうの安全あんぜん管理かんりに疑問ぎもんを投なげかけました。

今回こんかいの遭難そうなん事故じこについては、「ものすごく悲かなしく震ふるえるくらいで、『知床しれとこ遊覧ゆうらん船せん』に対にたいする怒いかりを感かんじている。コロナ禍かで各社かくしゃとも経営けいえいが厳きびしくなっているが、安全あんぜんがいちばん大事だいじで、何なにかあってからでは遅おそい。お客おきゃくさんの命いのちを預あずかる運航うんこう会社かいしゃが利益りえきに走はしってはいけない」と話はなしています。