これまでのアルツハイマー
病の
治療薬は、
残った
神経細胞を
活性化させる
などして
症状の
悪化を
数年程度、
遅らせるもので、
病気によって
脳の
神経細胞が
壊れて
いくこと
自体を
止めることはできませんでした。
このため
病気の
進行自体を
抑える根本的な
治療薬が
待ち望まれていました。
「アミロイドβ」を取り除く薬は以前から研究されていましたが、「アミロイドβ」はアルツハイマー病を発症する10年以上も前からゆっくりと脳の中にたまっていくことや、薬の効果を確認するのが難しいことなどから思うように開発が進まない状況が続いていました。
こうした中で、「アデュカヌマブ」は、「アミロイドβ」を取り除く効果が認められ、アルツハイマー病の進行そのものを抑える効果が期待される初めての薬となります。
一方で、「アミロイドβ」を取り除くことができても一度壊れてしまった脳の神経細胞を元に戻すことは難しいことから、治療はできるだけ早い段階で始める必要があるとされていて、この薬も認知症を発症する手前の「軽度認知障害」の人やごく初期の認知症の人を対象として臨床試験が行われていました。
「アデュカヌマブ」は日本でも去年12月に厚生労働省に承認の申請が出されていて、今後の審査の行方が注目されます。
患者や家族の支援を行う団体「歴史的なこと」
アメリカでアルツハイマー
病の
患者や
その家族の
支援を
行うアルツハイマー
協会のジョアン・パイク
博士は、「アデュカヌマブ」の
承認について、「アルツハイマー
病の
治療にとって
歴史的なことだ」と
述べたうえで、「
この薬によって
患者と、
家族や
介護者が、
治療の
在り方や、
何をして
過ごしたいかを
考える時間が
与えられると
信じている」と
述べました。
また、「アルツハイマー病の診断に人々の関心が高まり、多くの人が早期の診断を受けることで、人生や治療についての話し合いを持つ機会をもたらすだろう」と述べ、承認をきっかけにアルツハイマー病に対する人々の意識が高まることへの期待を示しました。
開発主導の製薬会社「薬の価値はコストに見合う」
アメリカの
製薬会社「バイオジェン」で、「アデュカヌマブ」の
開発を
主導してきたアルフレッド・サンドロック
博士は、FDAの
承認について「アルツハイマー
病は、
家族を
認識できなくなったり、
自立した
生活が
送れなくなったりと、
患者と
社会にとって
影響の
大きい病気で、
この薬の
価値は、コストに
見合うと
考えている」と
承認の
意義について
述べました。
また「これまでの臨床試験で患者の認知機能への効果を示す結果も示されている」と述べたうえで、追加の臨床試験が行われることについては、「FDAなどと議論をしている。臨床試験の詳しい内容については今後明らかにする」と話しました。
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