「旭日重光章」と「瑞宝重光章」が合わせて39人
「旭日中綬章」と「瑞宝中綬章」が合わせて333人
「旭日小綬章」と「瑞宝小綬章」が合わせて828人
全体で4009人となっています。
このうち民間からの受章者は1892人と全体の47.2%を占めているほか、女性の受章者は417人と全体の10.4%となっています。
元最高裁判所判事の池上政幸さん、流通大手「イオン」の名誉会長の岡田卓也さん、元最高裁判所判事の木澤克之さん、証券大手・野村ホールディングスの元会長で経団連の副会長などを務めた古賀信行さん、東京ガス会長の広瀬道明さんが受章します。 「瑞宝大綬章」 自衛隊トップの統合幕僚長を務めた岩崎茂さん、元早稲田大学総長の奥島孝康さんが受章します。 「旭日重光章」 JR四国の社長などを務めた泉雅文さんらが受章します。 「旭日中綬章」 元横浜市長の林文子さんらが受章します。 「旭日小綬章」 「蒲田行進曲」などの映画をはじめ、NHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」や「エール」にも出演した俳優の風間杜夫さんらが受章します。 このほか外国人叙勲では、カナダのクレティエン元首相が「旭日大綬章」を受章するなど、合わせて50の国と地域の103人が受章しました。 叙勲の親授式や伝達式などは来月9日から行われます。
終戦直後から長年、小売業に携わり、流通大手イオンの前身となるジャスコの社長や会長を歴任して、現在はイオンの名誉会長を務めています。 コンビニエンスストアへの参入のほか、経営破綻したスーパーの再建を手がけるなど、事業の多角化と拡大を進め、総合流通企業への礎を築きました。 また、日本チェーンストア協会や日本小売業協会の会長を務め、流通業界の発展に尽力したほか、アジアの業界関係者と交流を深めるなど海外の小売業の近代化にも貢献しました。 今回の受章について岡田さんは「身に余る光栄であると感じております。長きにわたり、共に小売業発展のためご尽力されてきた同志や、その経営を支えられた従業員の皆さまを含め、多くの方々に支えられたことに感謝しております。今回の叙勲は、小売業の重要性が社会的に認識されたと感じており、日本の小売業全体としても大変栄誉あることで、重ねて、関係者の皆さまに厚く御礼申し上げます。これからも、小売業のさらなる発展を願い、地域社会への貢献に引き続き寄与してまいります」とコメントしています。
証券大手の野村ホールディングスで2003年から5年間、社長を務めたあと会長などを歴任し、全店のキャッシュレス化や非対面サービスの導入などIT化を進めました。 また、経団連の副会長や審議員会議長も務め、新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済活動の継続の両立に取り組みました。 受章について古賀さんは「私にとっては望外の喜びで大変光栄に存じますし、身の引き締まる思いです。今後も社会が健全に発展していくために役に立つことをやろうと思います」と述べました。 社長としてアメリカの低所得者向け住宅ローン、サブプライムローン問題などの対応にあたったことについて、「国際化や自由化、IT化の大きな3つのうねりがずっとありましたが、サブプライムローン問題からリーマンショックにつながる際には、金融が主役になりすぎた。金融は産業や経済の補完としてしっかり支える役というのが本当の仕事だと思う」と振り返りました。 また、経団連について「過去からの延長線上の権威だけにすがらずに、リーダーシップを持って企業人として考えなければいけないことをきちんと取りまとめ、社会にきちんと発信してやりとりをしていく団体であり続けてほしい」と話しています。
昭和49年に東京ガスに入社し、総合企画部長や副社長などを経て平成26年に社長に就任し、都市ガスの供給網の拡大やLNG=液化天然ガスの安定供給などに力を尽くしました。 平成30年からおととしにかけては、日本ガス協会の会長をつとめ、業界の発展に貢献しました。 さらに、国土強じん化に取り組む団体「レジリエンスジャパン推進協議会」の会長もつとめるなど、経済界の要職も歴任しました。 受章について広瀬さんは「今回の受章はこれまでエネルギー業界で安定供給や環境への対応に尽力し、安心や信頼のブランドを構築した先輩方などを代表して頂いたものと受け止めている。今回の栄誉を励みとして今後のカーボンニュートラル社会の実現や日本の産業・経済発展に貢献していく所存です」とコメントしています。
小学生のころから子役として多くの時代劇に出演、その後俳優の養成所などを経て22歳のとき仲間と劇団を立ち上げ本格的に演劇活動を始めました。 26歳で劇作家のつかこうへいさんと出会い多くの舞台に出演、1982年に映画化され大ヒットした「蒲田行進曲」ではわがままな二枚目スター「銀ちゃん」を演じ、一躍人気を集めました。 その後も多くのドラマや映画で幅広い役柄をこなす演技力が高く評価され、2010年には紫綬褒章を受章しています。 近年はミュージカルにも挑戦しているほか、20年余りにわたって古典落語や一人芝居の舞台に取り組んでいて70代を超えた今も精力的に活動しています。 旭日小綬章の受章について、風間さんは「演劇を愛してくれるお客様や役者の道に導いてくれた亡くなった母親に感謝したいです。若いころ人前に出るのが苦手だった僕にとって、与えられた役の中で自分を表現することが僕はここに生きていると伝える手だてで、僕にとって演劇というものが社会とつながっていく大きなパイプであることは今も変わりません。生涯現役という気持ちで精進したい」と話していました。
岡田卓也さん “地域社会への貢献に引き続き寄与”
古賀信行さん “社会が健全に発展していくため役に立つことを”
広瀬道明さん “産業・経済発展に貢献していく所存”
風間杜夫さん “生涯現役という気持ちで精進したい”