ひおとこ

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Dec 1, 2024 07:12 1
Furigana
日本报纸

むかしあるところに、はたもののおじいさんと強欲ごうよくなまもののおばあさんがんでいました。

あるいつものようにおじいさんがやましばっていると、ほらあなから「しばよこせー、しばよこせー」とこえこえてきました。じいさんがあなちかづくと、っていたしばがスッとまれていきました。あなから「もっとよこせ」とこえこえるので、ひとじいさんはわれるがまま沢山たくさんしばはこびました。そのうちじいさんまであなまれました。

あななか世界せかい世界せかいで、神様かみさまから「しばのおれいに」と宝物ほうもつはいったつつをくれました。いえかえってつつけてみると、おかしなかおをしたへんおとこはいっていました。ばあさんはプンプンいかりましたが、おじいさんは「火男ひおとこ」と名付なづけて大切たいせつそだてました。

このおとこは、くちかずヘソばっかりイジっていたので、とうとうヘソががってしまいました。可哀かあいそうにとおもったおじいさんがキセルでポンといてみると、なんとヘソから一枚いちまい小判こばんがでてきました。小判こばんたびにすこだけヘソはちいさくなるので、おじいさんは毎日まいにち3かいだけヘソをたたきました。

欲張よくばのおばあさんはおじいさんが不在ふざいとき見計みはからい、ヘソから千両箱せんりょうばこそう巨大きょだいキセルで火男ひおとこいかけまわしました。かまどにめられた火男ひおとこは、になって神様かみさまのところへかえっていきました。それってかなしんだおじいさんは、火男ひおとこのおめんってかまどちかはしらにかけました。

いまも、かまどのちか火男ひおとこめんをかけるしきたりはこの地方ちほうのこっています。やがては「ひょっとこ」とわって、まつなどでも使つかわれるひょっとこのめんになったそうです。

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