
両陛下が国際親善のため外国を公式訪問されるのは即位後初めてで、皇太子時代を含めると両陛下での訪問は今回が14か国目になります。
ジャワ島中部のジョグジャカルタの王室で、天皇陛下との晩さん会を主催するハメンクブウォノ10世がNHKの取材に応じ「日本は一貫してインドネシアの経済発展を支援してくれた。今回の訪問で交流が強化されるだろう」と話し、訪問を心待ちにしていました。 そのうえで、インドネシアが太平洋戦争中に日本の統治下に置かれた歴史について、ハメンクブウォノ10世は、「私は独立後に生まれ、天皇陛下も戦後生まれの新たな世代だ。歴史は歴史だが、現在の両国の関係においては人々の見方も異なる。未来に目を向けることが最も重要だ」と強調しました。
このうち2回は、上皇ご夫妻による訪問で、皇太子時代の昭和37年、昭和天皇の名代として訪ねられたのが最初です。平成3年には即位して初めての外国訪問として、タイ、マレーシアとともに訪問されました。 また、平成20年には、秋篠宮ご夫妻が訪ねられています。 一方、天皇陛下は、即位前も含めてこれまでインドネシアを訪問されたことはありません。
太平洋戦争で必要となる石油などの資源を求めたことが背景にあり、日本の統治時代には、多くのインドネシア人が過酷な労働作業などに動員され、亡くなりました。 終戦後も一部の元日本兵が現地にとどまり、オランダとの4年にわたる独立戦争におよそ1000人が参加したとされています。 この、いわゆる「残留日本兵」の半数が戦死したとされていて、国家建設に貢献したとして、首都ジャカルタ郊外にある「カリバタ英雄墓地」にインドネシアの軍人や政治家とともに埋葬されています。 戦後、日本とインドネシアは昭和33年に外交関係を樹立し、65年にわたり幅広い分野で友好協力関係を築いてきました。 外務省によりますと、インドネシアで暮らす在留日本人はおよそ1万6000人、日本に住むインドネシア人は8万3000人余りに上っています。
現地でも高い関心
皇室のインドネシア公式訪問はこれまでに3回
日本とインドネシアの関係