日本新聞: 将棋王位戦藤井聡太二冠の挑戦者は豊島将之二冠

将棋しょうぎ王位おうい戦せん藤井ふじい聡さとし太たい二に冠かんの挑戦ちょうせん者しゃは豊島としま将之まさゆき二に冠かん

May 24, 2021 21:05 1

Furigana

将棋しょうぎの藤井ふじい聡さとし太たい二に冠かんがタイトルを持もつ「王位おうい戦せん」の挑戦ちょうせん者しゃが、豊島としま将之まさゆき二に冠かんに決きまりました。豊島としま二に冠かんはこれまで藤井ふじい二に冠かんに大おおきく勝ち越かちこしているトップ棋士きしで、藤井ふじい二に冠かんとタイトル戦せんで対決たいけつするのは初はじめてです。

藤井ふじい聡さとし太たい二に冠かん（18）は去年きょねん、八大やひろタイトルのうち「棋聖きせい」と「王位おうい」を立て続たてつづけに獲得かくとくして史上しじょう最年少さいねんしょうで「二に冠かん」を達成たっせいし、ことしはそれぞれのタイトルの防衛ぼうえい戦せんに臨のぞみます。

このうち「王位おうい戦せん」の挑戦ちょうせん者しゃ決定けってい戦せんが、24日にち、大阪おおさかの関西かんさい将棋しょうぎ会館かいかんで行おこなわれ、豊島としま将之まさゆき二に冠かん（31）と羽生はぶ善治よしはる九きゅう段だん（50）が対局たいきょくしました。

対局たいきょくは午後ごご6時じ18分ふん、110手てまでで後手ごての豊島としま二に冠かんが勝かって挑戦ちょうせん権けんを獲得かくとくし、藤井ふじい二に冠かんとの初はじめてのタイトル戦せんが実現じつげんすることになりました。

豊島としま二に冠かんは現在げんざい、八大やひろタイトルのうち「竜王りゅうおう」と「叡あきら王おう」のタイトルを持もつトップ棋士きしで、藤井ふじい二に冠かんとの直接ちょくせつ対決たいけつではこれまで6勝しょう1敗はいと大おおきく勝ち越かちこしています。

対局たいきょくのあと豊島としま二に冠かんは藤井ふじい二に冠かんとの対戦たいせんについて「大変たいへんな相手あいてですが、精せいいっぱい指さしてなんとかよい勝負しょうぶができたらと思おもいます」と話はなしていました。

一方いっぽう、敗やぶれた羽生はぶ九きゅう段だんは「ちょっとずつ攻せめが細ほそくなって、苦くるしくなっていったような気きがします」と対局たいきょくを振り返ふりかえっていました。王位おうい戦せんの七なな番ばん勝負しょうぶは、ことし6月つきから9月つきにかけて行おこなわれます。

豊島としま二に冠かん「藤井ふじい二に冠かん精度せいどが上あがり強敵きょうてき」

豊島としま二に冠かんは対局たいきょく後ごの記者きしゃ会見かいけんで、24日にちの対局たいきょくについて「序盤じょばんから工夫くふうを凝こらして指さされたので、対応たいおうするのに苦心くしんしました。基本きほん的てきに受うける展開てんかいだったが、自分じぶんのよさが出でるような形かたちで思おもいっきりぶつかっていこうと思おもって指さしました」と振り返ふりかえりました。

そして、王位おうい戦せんで戦たたかう藤井ふじい二に冠かんについて「以前いぜん、対決たいけつしたときと基本きほん的てきに将棋しょうぎのスタイルは変かわっていないが、年々ねんねん、全体ぜんたい的てきな精度せいどが上あがっている」と述のべたうえで、「強敵きょうてきだが、自分じぶんの力ちからが出でるような展開てんかいにして、なんとかいい勝負しょうぶができるようにしたい」と挑戦ちょうせん者しゃとしての抱負ほうふを話はなしていました。