日本新聞: 新型コロナ嗅覚異常の検査キットを開発順天堂大など

新型しんがたコロナ嗅覚きゅうかく異常いじょうの検査けんさキットを開発かいはつ順天堂大じゅんてんどうだいなど

Mar 19, 2021 21:03

Furigana

新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんすると早はやい段階だんかいからにおいを感かんじにくくなる症状しょうじょうが出でる場合ばあいがあることから、嗅覚きゅうかくが正常せいじょうかどうかを簡単かんたんに判定はんていできる検査けんさキットを順天堂大学じゅんてんどうだいがくなどのグループが開発かいはつしました。これは順天堂大学じゅんてんどうだいがく医学部いがくぶの池田いけだ勝久かつひさ主任しゅにん教授きょうじゅなどのグループが発表はっぴょうしました。グループによりますと、海外かいがいの研究けんきゅうでは、新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした人ひとの80％以上いじょうで嗅覚きゅうかくに何なんらかの異常いじょうがみられたという報告ほうこくがありますが、ごく軽かるい場合ばあいは自分じぶんでは気きがつかないことも多おおいということです。

開発かいはつした検査けんさキットは、つんとする刺激しげきなどにおいの感覚かんかくと紛まぎらわしい反応はんのうが起おこりにくい、青あおリンゴやカラメルのようなにおいの香料こうりょうを容器ようきに入いれたもので、正常せいじょうな嗅覚きゅうかくの人ひとがぎりぎり感じ取かんじとれる濃度のうどに調整ちょうせいしているということです。

グループの調査ちょうさで、50歳さい以上いじょうになるとにおいを感かんじにくくなることが分わかったことから、検査けんさキットも50歳さい未満みまん用ようと50歳さい以上いじょう用ように分わかれています。

グループによりますと、新型しんがたコロナウイルスでは発熱はつねつなどの症状しょうじょうが出でていない場合ばあいや検査けんさでは陽性ようせいとならないごく初期しょきの段階だんかいでも、嗅覚きゅうかくに異常いじょうが出でることがあるということです。

会見かいけんした池田いけだ教授きょうじゅは「嗅覚きゅうかく障害しょうがいは新型しんがたコロナに特徴とくちょう的てきな症状しょうじょうだが、一般いっぱんの人ひとが自分じぶんで客観きゃっかん的てきに調しらべられる方法ほうほうはこれまであまり無なかった。感染かんせんの早期そうき発見はっけんに役立やくだつはずだ」と話はなしていました。