マイクロソフト社長しゃちょう「ChatGPTなどAI開発かいはつと日本にっぽんへの投資とうし重視じゅうし」

ChatGPTをめぐっては、英語えいごに比くらべて日本語にほんごの回答かいとうの精度せいどが低ひくいと指摘してきされています。

機能きのうの改善かいぜんについてスミス社長しゃちょうは「日本語にほんごで作つくられ、日本にっぽんの文化ぶんかを反映はんえいしたコンテンツに、もっとアクセスすることが根本こんぽん的てきに必要ひつようだ。そのためには、日本にっぽん政府せいふや大学だいがくからのサポートが必要ひつようとなる。より早はやく改善かいぜんされれば、日本にっぽん語ごでサービスを利用りようしたい人ひとにとって、より便利べんりなものになるだろう」と述のべました。

一方いっぽう、マイクロソフトは、自社じしゃのクラウドサービスとChatGPTを組み合くみあわせた企業きぎょう向むけのサービスを展開てんかいしています。

日本にっぽん市場しじょうについてスミス社長しゃちょうは「私わたしが最もっとも期待きたいしているのは中小ちゅうしょう企業きぎょうだ。AIとGPTテクノロジーは、中小ちゅうしょう企業きぎょうが直面ちょくめんする課題かだいの解決かいけつにつながる。特とくに日本にっぽんのように、中小ちゅうしょう企業きぎょうが経済けいざいの重要じゅうような部分ぶぶんを占しめ、雇用こよう不足ふそくが深刻しんこく化かしている国くにでは、このテクノロジーは、中小ちゅうしょう企業きぎょうの成長せいちょうを加速かそくさせる可能かのう性せいを秘ひめていると思おもう」と述のべました。

一方いっぽう、事業じぎょうの拡充かくじゅうに向むけて必要ひつようとなるデータセンターへの投資とうしについては、「私わたしたちは日本にっぽんでより多おおくのデータセンターのキャパシティー（＝能力のうりょく）を確保かくほしていくために、今後こんごもこの分野ぶんやへの投資とうしは継続けいぞくする。そして、このデータセンターに世界せかい最先端さいせんたんの技術ぎじゅつを導入どうにゅうしていきたい」と述のべ、日本にっぽん国内こくないのデータセンターへの投資とうしを継続けいぞくして行おこなう方針ほうしんを明あきらかにしました。

その一方いっぽうで、データセンターで大量たいりょうに消費しょうひする電力でんりょくの確保かくほについては「電力でんりょくがなければ、データセンターを拡張かくちょうすることはできないので、再生さいせい可能かのうエネルギーや、原子力げんしりょくエネルギーなどを使つかう必要ひつようがある。日本にっぽん政府せいふと緊密きんみつに連携れんけいを取とっていきたい」と述のべました。

これについてマイクロソフトのブラッド・スミス社長しゃちょうは「まずは、自分じぶんたちに適用てきようされる方針ほうしんを自分じぶんたちで作つくる必要ひつようがある。その上うえで、高たかい基準きじゅんを設定せっていし、責任せきにんと原則げんそくを持もって効果こうか的てきに実施じっしする必要ひつようがある」と述のべ、企業きぎょうとして厳格げんかくな基準きじゅんを設もうける姿勢しせいを示しめしました。

そのうえで「政府せいふに対にたいしては、この技術ぎじゅつがどのように機能きのうするかという情報じょうほうの発信はっしんと共有きょうゆうが重要じゅうようだと思おもう」と述のべ、政府せいふと民間みんかんによるルール作づくりにあたっては、必要ひつような技術ぎじゅつ情報じょうほうを提供ていきょうする考かんがえを明あきらかにしました。

一方いっぽう、今月こんげつ29日にちから群馬ぐんま県けん高崎たかさき市しで開ひらかれるG7＝主要しゅよう7か国かこくのデジタル・技術ぎじゅつ相しょう会合かいごうでは、ChatGPTをはじめ、文章ぶんしょうや画像がぞうを自動的じどうてきに作り出つくりだす「生成せいせいAI」の開発かいはつや規制きせいの在り方ありかたが初はじめて議論ぎろんされます。

これについては「世界せかいの民主みんしゅ主義しゅぎ国家こっかと中国ちゅうごくのような国くにとの間まで、AI技術ぎじゅつに関にかんして競争きょうそうが行おこなわれている現状げんじょうを考かんがえると、正ただしいバランスを取とるために日本にっぽんのリーダーシップに期待きたいしたいと思おもっている」と述のべ、議長ぎちょう国こくの日本にっぽんの役割やくわりに期待きたいを示しめしました。

ことし1月つきには「オープンAI」にさらに数すう十じゅう億おくドルの追加ついか投資とうしを行おこなうと発表はっぴょうしました。

この協業きょうぎょうによって「ChatGPT」の技術ぎじゅつを自社じしゃの検索けんさくサイトに搭載とうさいしました。

さらに3月つきには「ワード」や「エクセル」などにも数すうか月かげつ後ごをめどに導入どうにゅうすることを明あきらかにしました。

ChatGPTをめぐるマイクロソフトとオープンAIの動うごきをきっかけに、今いま、大手おおてIT企業きぎょうの間まで競争きょうそうが激化げきかしています。

グーグルは、AIとの対話たいわソフト「Bard」を一般いっぱん向むけに始はじめると発表はっぴょうしたほか、4月つき20日にちには、囲碁いごのAIプログラム、「アルファ碁ご」を開発かいはつした傘下さんかの「ディープマインド」とAIの研究けんきゅう組織そしきを統合とうごうさせ、開発かいはつを加速かそくさせることを明あきらかにしました。

フェイスブックを運営うんえいするメタは、AIを大学だいがくや企業きぎょうなどの研究けんきゅう向むけに公開こうかいすると発表はっぴょうしたほか、アマゾンは、企業きぎょう向むけのデータを管理かんりするクラウドサービスを通をつうじて「生成せいせい系けいAI」を提供ていきょうすると発表はっぴょうしました。

また、起業きぎょう家かのイーロンマスク氏しも「TruthGPT」という名前なまえの対話たいわ式しきAIを立たち上あげる考かんがえを示しめしています。

一方いっぽう、中国ちゅうごくでは4月つき、「アリババグループ」が生成せいせい系けいAIのサービスの提供ていきょうを発表はっぴょうしたほか、IT大手おおて「百ひゃく度ど」が3月つき、試験しけん的てきに提供ていきょうを始はじめました。

中国ちゅうごく政府せいふは、AIが作成さくせいする文章ぶんしょうは、社会しゃかい主義しゅぎの価値かち観かんを反映はんえいしなければならず、サービスの提供ていきょう前まえに当局とうきょくの審査しんさを義務ぎむづけるなど規制きせい案あんを公表こうひょうしています。