Actualités japonaises: ネズミ浄土 - Todaii: Le japonais en toute simplicité

ネズミ浄土じょうど

N3 Mar 1, 2025 07:03 1741

Furigana

昔むかし、ある所ところにじい様さまとばあ様さまがおった。焚たき木取ぎとりに山やまへ出でかけたじい様さまが、弁当べんとうのきゃんば餅もちを食たべようと包つつみを開ひらくと、沢山たくさんの子こネズミ達たちがにおいにつられて集あつまって来きた。優やさしいじい様さまは、子こネズミ達たちに小ちいさくちぎったきゃんば餅もちを一ひとつ一ひとつ手渡てわたしてあげた。

喜よろこんだ子こネズミ達たちは、じい様さまを担かつぎあげて土どの穴あなの中なかにあるネズミの家いえに連つれて行いった。そこには親おやネズミが待まっていて、きゃんば餅もちのお礼れいにと、たくさんのねずみ餅もちをじい様さまに渡わたした。夜よるになって家いえに帰かえったじい様さまは、今日きょうの出来事できごとをばあ様さまに話はなしながらねずみ餅もちの入はいった包つつみを開ひらくと、なんと餅もちは小判こばんに変かわっていた。

それを見みていた隣となりの婆ばあさんは、さっそく爺じいさんに大量たいりょうのきゃんば餅もちを持もたせて、翌日山よくじつやまへ行いかせた。隣となりの爺じいさんはきゃんば餅もちを大おおきいまま放ほうり投とうげたので、子こネズミ達たちは餅もちに潰つぶされて大騒おおさわぎだった。それでも子こネズミ達たちは、隣となりの爺じいさんを担にないで土どの中なかのネズミの家いえに連つれて行いった。

ネズミの家いえについた隣となりの爺じいさんは、ネズミを脅おどして餅もちを全部奪ぜんぶうばってしまおうと考かんがえ、猫ねこの鳴なき真似まねをした。すると驚おどろいたネズミ達たちは、明あかりを消けして一斉いっせいに逃にげ出だし、残のこされた隣となりの爺じいさんは暗くらい土どの中なかから出でられなくなった。

ネズミ浄土じょうど

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