日本新闻: 【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（29日の動き）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなどウクライナ情勢じょうせいをめぐる29日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「状況じょうきょうは非常ひじょうに困難こんなん」

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは28日にち、新あらたに動画どうがを公開こうかいし「状況じょうきょうは非常ひじょうに困難こんなんだ。特とくにロシアが成果せいかを得えようとしている東部とうぶのドンバス地域ちいきとハルキウ州しゅうがそうだ」と述のべ、東部とうぶで戦況せんきょうが厳きびしくなっているという認識にんしきを示しめしました。

そのうえで、ウクライナ側がわにとってルハンシク州しゅう内ないの最後さいごの拠点きょてんともされるセベロドネツクなどいくつかの町まちにロシア軍ぐんの攻撃こうげきが集中しゅうちゅうしていて、ゼレンスキー大統領だいとうりょうは、ウクライナ軍ぐんは持もちこたえているとしながらも「情勢じょうせいはことばで表あらわせないほど厳きびしい」としています。

そして「ウクライナ軍ぐんは技術ぎじゅつ的てきにも攻撃こうげき能力のうりょく的てきにもロシア側がわを上回うわまわる局面きょくめんに近ちかづいている。ただ、それはウクライナのパートナーたちがわれわれの自由じゆうを守まもるために必要ひつようなものを提供ていきょうする用意よういがどれだけあるかにかかっている」と述のべ、欧米おうべい各国かっこくによるさらなる軍事ぐんじ支援しえんの重要じゅうよう性せいを強調きょうちょうしました。

また南部なんぶのミコライウでもロシア軍ぐんによる砲撃ほうげきがあったことを報告ほうこくし、幼稚園ようちえん近ちかくの住宅じゅうたく街がいが被害ひがいを受うけ1人にんが死亡しぼうし、7人にんがけがをしたということです。

そのうえで、ゼレンスキー大統領だいとうりょうは「ウクライナはすべてを取り戻とりもどす。必かならずだ。そのためにできることすべてを行おこなっている」と述のべ、ロシア軍ぐんを退しりぞけるため、全力ぜんりょくを尽つくす考かんがえを改あらためて強調きょうちょうしました。

マリウポリ工場こうじょう跡地あとちのがれきから約やく70人にんの遺体いたい

ウクライナの公共こうきょう放送ほうそうは28日にち、動画どうが投稿とうこうサイト、ユーチューブで公開こうかいした動画どうがで、ロシアが完全かんぜんに掌握しょうあくしたとしている東部とうぶドネツク州しゅうのマリウポリで、工場こうじょうの跡地あとちのがれきからおよそ70人にんが遺体いたいで見みつかったとしています。

このような場所ばしょがほかに何なんか所かしょあるかは分わかっていないと伝つたえています。

同おなじドネツク州しゅうで子こどもを連つれた一家いっかが車くるまで避難ひなんする様子ようすも伝つたえられ、この中なかでは、3歳さいの男の子おとこのこの父親ちちおやがロシア軍ぐんの砲撃ほうげきによって一家いっかの目めの前まえで亡なくなったとしています。

また、ロシア軍ぐんが全域ぜんいきの掌握しょうあくを目指めざす東部とうぶのルハンシク州しゅうでは、州しゅう内ない最後さいごの拠点きょてんともされるセベロドネツクをはじめ各地かくちでロシア側がわによる砲撃ほうげきがあり、建物たてものへの被害ひがいが相次あいついでいると伝つたえています。

一方いっぽう、南部なんぶのミコライウでも住宅じゅうたく街がいがロシア軍ぐんに砲撃ほうげきされ、複数ふくすうの民間みんかん人じんがけがをしたということです。

ウクライナから国外こくがいに避難ひなんした人ひとは673万まん人にんに UNHCR

UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょのまとめによりますと、ロシア軍ぐんの侵攻しんこうを受うけてウクライナから国外こくがいに避難ひなんした人ひとの数かずは、27日にちの時点じてんでおよそ673万まん人にんとなっています。

避難ひなん先さき別べつには、ポーランドがおよそ358万まん人にん、ルーマニアがおよそ98万まん人にん、ハンガリーがおよそ67万まん人にん、モルドバがおよそ47万まん人にんなどとなっています。また、ロシアに避難ひなんした人ひとはおよそ97万まん人にんとなっています。

一方いっぽう、国外こくがいに逃のがれたあと、戦況せんきょうを見みながらウクライナに帰国きこくする人ひとの動うごきも出でています。

プーチン大統領だいとうりょう「欧米おうべいの兵器へいき供与きょうよは人道じんどう危機ききの悪化あっかを招まねく」

ロシアのプーチン大統領だいとうりょうは28日にち、フランスのマクロン大統領だいとうりょうとドイツのショルツ首相しゅしょうとの3者しゃによる電話でんわ会談かいだんを行おこない、欧米おうべいによるウクライナへの相次あいつぐ兵器へいきの供与きょうよについて「事態じたいのさらなる不安定ふあんてい化かと人道じんどう危機ききの悪化あっかを招まねくおそれがある」と警告けいこくしました。

デンマークウクライナに対たい艦かんミサイル「ハープーン」を供与きょうよ

ウクライナのレズニコフ国防こくぼう相しょうは28日にち、国防省こくぼうしょうの公式こうしきサイトで、ウクライナへの軍事ぐんじ支援しえんの一環いっかんとして、イギリスの協力きょうりょくも得えてデンマークから対たい艦かんミサイル「ハープーン」が供与きょうよされると明あきらかにしました。

ロイター通信ろいた-つうしんは「ハープーン」をウクライナ側がわが受け取うけとる作業さぎょうが始はじまったと伝つたえています。

対たい艦かんミサイル「ハープーン」は、ロシア軍ぐんの艦船かんせんが黒海こっかいの港みなとを封鎖ふうさするなどして海上かいじょう輸送ゆそうを妨害ぼうがいし、ウクライナからの小麦こむぎなどの輸出ゆしゅつが滞とどこおるなか、ウクライナからの求もとめに応おうじてデンマークが供与きょうよを表明ひょうめいしていました。

レズニコフ国防こくぼう相しょうは、ウクライナ軍ぐんの対たい艦かんミサイル「ネプチューン」と合あわせて活用かつようすることで「黒海こっかいを解放かいほうして安全あんぜんを取り戻とりもどし、オデーサを確実かくじつに守まもることができるだろう」と自信じしんを示しめしました。

ロシア軍ぐん契約けいやく軍人ぐんじんの年齢ねんれい上限じょうげんを撤廃てっぱい

ロシアのプーチン大統領だいとうりょうは28日にち、軍ぐんの兵役へいえきについて定さだめた法律ほうりつの改正かいせい案あんに署名しょめいし、軍ぐんと契約けいやくできる年齢ねんれいの上限じょうげんを撤廃てっぱいしました。

ロシア軍ぐんは、徴兵ちょうへい制度せいどとは別べつに、軍ぐんとの契約けいやくで有給ゆうきゅうで勤務きんむする「契約けいやく軍人ぐんじん」の制度せいどがありますがこれまで、契約けいやくできる年齢ねんれいの上限じょうげんはロシア人じんが40歳さい、外国がいこく人じんは30歳さいとなっていました。

ロシアのパンコフ国防こくぼう次官じかんは、契約けいやくの上限じょうげんについて、実際じっさいには「50歳さいまでを見込みこんでいる」と説明せつめいしています。

ロシア軍ぐんはウクライナへの侵攻しんこうの長期ちょうき化かで、死者ししゃ数すうが増ふえ続つづけているとみられますが、ロシア国防省こくぼうしょうは、3月つき下旬げじゅんに1351人にんだと発表はっぴょうして以降いこう、人数にんずうを公表こうひょうしていません。

一方いっぽう、イギリス国防省こくぼうしょうは、23日にち、旧きゅうソビエトがアフガニスタンに侵攻しんこうした9年間ねんかんでの死者ししゃ数すうに相当そうとうする、およそ1万まん5000人にんにのぼる可能かのう性せいが高たかいと指摘してきしています。

ロシアとしては、契約けいやくの上限じょうげん撤廃てっぱいで、対象たいしょうを広ひろげ、兵力へいりょくを補おぎなう狙ねらいがあるものと見みられます。

マリウポリの港みなとにロシアの船ふね

ウクライナ東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリの港みなとに28日にち、ロシア軍ぐんがマリウポリの掌握しょうあくを宣言せんげんして以降いこう、初はじめてロシアの船ふねが入はいりました。

この船ふねについてロシア国営こくえいのタス通信たすつうしんは28日にち、港みなとの担当たんとう者しゃの話はなしとして、今後こんごおよそ2700トンの金属きんぞくを積み込つみこんで160キロほど離はなれたロシアのロストフ州しゅうに向むかう予定よていだと伝つたえました。

これに対にたいしてウクライナ議会ぎかいの人権じんけん担当たんとう者しゃはSNSへの投稿とうこうで「一時いちじ的てきに占領せんりょうされた土地とちからの略奪りゃくだつが続つづいている。彼かれらは穀物こくもつに続つづいて、今度こんどはマリウポリから金属きんぞくを運はこぼうとしている」として強つよく非難ひなんしています。