日本新聞: 作家童門冬二さん死去 96歳「小説上杉鷹山」など手がける

作家さっか童わらべ門かど冬二ふゆじさん死去しきょ 96歳さい「小説しょうせつ上杉うえすぎ鷹山ようざん」など手てがける

Jan 13, 2025 00:01 1

Furigana

ベストセラーとなった「小説しょうせつ上杉うえすぎ鷹山ようざん」など、数多かずおおくの歴史れきし小説しょうせつやエッセーを手てがけた作家さっかの童わらべ門かど冬二ふゆじさんが、がんのため亡なくなりました。96歳さいでした。

童わらべ門もんさんは東京とうきょう生うまれで、東京とうきょう都との職員しょくいんとして勤務きんむするかたわら作家さっか活動かつどうにあたり、1960年ねんに発表はっぴょうした「暗くらい川かわが手てを叩たたく」が芥川賞あくたがわしょうの候補こうほとなりました。

当時とうじの美濃部みのべ亮吉りょうきち都知事とちじのスピーチライターを務つとめていましたが、知事ちじの退任たいにんとともに1979年ねんに都庁とちょうを退職たいしょくして専業せんぎょう作家さっかになり、在職ざいしょく中ちゅうの経験けいけんを生いかして組織そしきやその中なかで生いきる人ひとたちを題材だいざいに、戦国せんごく時代じだいの武将ぶしょうや幕末ばくまつに活躍かつやくした志士ししなどを描えがいた歴史れきし小説しょうせつを数多かずおおく手てがけました。

なかでも1983年ねんに刊行かんこうされ、江戸えど時代じだいに米沢よねざわ藩はんの財政ざいせい再建さいけんに尽力じんりょくした上杉うえすぎ鷹山ようざんの生涯しょうがいを描えがいた「小説しょうせつ上杉うえすぎ鷹山ようざん」はベストセラーとなりました。

その後そのごも多おおくの作品さくひんやエッセーを発表はっぴょうし、精力せいりょく的てきに執筆しっぴつ活動かつどうにあたっていましたが、家族かぞくによりますと、おととしごろから体調たいちょうを崩くずし、去年きょねん1月つき13日にちにがんのため都内とないの病院びょういんで亡なくなったということです。96歳さいでした。