米べい大統領だいとうりょう選せん ハリス氏し ハリケーンの被災ひさい地ち支援しえん取り組とりくむ姿勢しせい強調きょうちょう

民主党みんしゅとうの大統領だいとうりょう候補こうほのハリス副ふく大統領だいとうりょうは10日にち、西部せいぶアリゾナ州しゅうの州都しゅうとフェニックス近郊きんこうで開ひらかれた集会しゅうかいで演説えんぜつを行おこないました。

演説えんぜつの冒頭ぼうとうでハリス氏しは、アメリカ南部なんぶに相次あいついで上陸じょうりくした2つのハリケーンの被害ひがいに言及げんきゅうし、「被害ひがいを受うけた人ひとたちのことを思おもい、心こころを痛いためている。それぞれの州しゅうの共和党きょうわとうと民主党みんしゅとう双方そうほうの当局とうきょく者しゃとも話はなしをして、復旧ふっきゅうから再建さいけんまで支ささえる姿勢しせいを伝つたえている。それが私わたしたちだ」と述のべて、党派とうはに関係かんけいなく政府せいふとして被災ひさい地ち支援しえんに取り組とりくんでいると強調きょうちょうしました。

また演説えんぜつでは、ハリス氏しがアリゾナ州しゅう選出せんしゅつの元もと上院じょういん議員ぎいんで、共和党きょうわとうの重鎮じゅうちんだった故こジョン・マケイン氏しを「偉大いだいなアメリカ人じんで戦争せんそうの英雄えいゆう」とたたえ、議会ぎかいで協力きょうりょくしたエピソードを紹介しょうかいするなど、穏健おんけんな共和党きょうわとう支持しじ層そうの取り込とりこみを意識いしきした発言はつげんも見みられました。

激戦げきせん州しゅうのひとつアリゾナ州しゅうは、長年ながねんにわたり共和党きょうわとうの地盤じばんとされてきましたが、前回ぜんかい2020年ねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょでは民主党みんしゅとうのバイデン氏しが、およそ1万まん票ひょう差さで共和党きょうわとうのトランプ氏しに勝利しょうりしていて、投開票とうかいひょう日びまで1か月かげつを切きる中なか、選挙せんきょ戦せんはいっそう熱ねつを帯おびそうです。

トランプ氏し バイデン・ハリス政権せいけんのハリケーンめぐる対応たいおう批判ひはん

アメリカのトランプ前ぜん大統領だいとうりょうは、フロリダ州しゅうに9日にち、上陸じょうりくしたハリケーンをめぐって、10日にち、SNSに動画どうがを投稿とうこうし「多おおくのものを失うしなった皆みなさんへ、あなたは1人にんではない。新あらたな大統領だいとうりょうが就任しゅうにんする来年らいねん1月つき20日にちに、皆みなさんをこれまでにないほど支ささえる人物じんぶつがやってくる。われわれはともに再建さいけんし、復興ふっこうし、これまで以上いじょうに強つよく、すばらしい姿すがたで復活ふっかつする」と述のべて大統領だいとうりょう選挙せんきょの勝利しょうりに向むけて決意けついを示しめしました。

また、トランプ氏しは、中西部ちゅうせいぶミシガン州しゅうでの会合かいごうで、9月つき、上陸じょうりくして南部なんぶの州しゅうに大おおきな被害ひがいをもたらしたハリケーンをめぐり、「連邦れんぽう政府せいふはやるべきことをやっていない。人々ひとびとを不当ふとうに苦くるしませている」と述のべて、バイデン・ハリス政権せいけんが十分じゅうぶんに対応たいおうできていないと改あらためて批判ひはんしました。

トランプ氏し “メキシコ カナダとの貿易ぼうえき協定きょうてい再さい交渉こうしょう 両国りょうこくに通知つうち”

アメリカのトランプ前ぜん大統領だいとうりょうは10日にち、激戦げきせん州しゅうの1つで自動車じどうしゃ産業さんぎょうが盛さかんな中西部ちゅうせいぶミシガン州しゅうデトロイトでの会合かいごうに出席しゅっせきし、演説えんぜつしました。

この中なかでトランプ氏しは、中国ちゅうごくメーカーがメキシコに生産せいさん拠点きょてんを建設けんせつし、アメリカに自動車じどうしゃを輸出ゆしゅつしようとしていると指摘してきし、「必要ひつようであれば100％、200％、1000％の関税かんぜいだって課かす。中国ちゅうごくメーカーにアメリカで自動車じどうしゃを販売はんばいさせない」と述のべました。

そのうえで自身じしんが大統領だいとうりょうに就任しゅうにんすれば、アメリカとメキシコ、カナダとで結むすんでいる貿易ぼうえき協定きょうていの再さい交渉こうしょうを行おこなうよう、両国りょうこくに正式せいしきに通知つうちすると表明ひょうめいしました。

さらに、トランプ氏しは、自動車じどうしゃの価格かかくや金利きんりが上昇じょうしょうしているとして、自動車じどうしゃローンの金利きんりを税額ぜいがく控除こうじょの対象たいしょうにするという方針ほうしんを示しめしました。

トランプ氏しとしては、大統領だいとうりょう選挙せんきょまで1か月かげつを切きる中なか、アメリカ国内こくないの自動車じどうしゃ産業さんぎょうを守まもる姿勢しせいを強調きょうちょうすることで、労働ろうどう者しゃ層そうの支持しじ拡大かくだいを図はかる狙ねらいがあるとみられます。

オバマ元もと大統領だいとうりょう 激戦げきせん州しゅうでハリス氏しへの支持しじ呼よびかけ

民主党みんしゅとうのオバマ元もと大統領だいとうりょうは10日にち、大統領だいとうりょう選挙せんきょの激戦げきせん州しゅうの1つ、東部とうぶペンシルベニア州しゅうピッツバーグで開ひらかれたハリス副ふく大統領だいとうりょうを応援おうえんする集会しゅうかいで演説えんぜつしました。

この中なかで、オバマ氏しは共和党きょうわとうのトランプ前ぜん大統領だいとうりょうについて「彼かれは自分じぶんの自尊心じそんしんと金きむ、地位ちいしか気きにかけておらず、あなたがたのことなど考かんがえていない。人々ひとびとを分断ぶんだんし、怒おこらせることが彼かれの当選とうせんの可能かのう性せいを高たかめると考かんがえていて、誰だれが傷きずつこうが気きにしていない」と述のべて批判ひはんしました。

その上うえで「アメリカはページをめくる用意よういがある。互たがいに敵対てきたいするのではなく、協力きょうりょくし合あえるようなよりよい物語ものがたりだ。われわれはハリス氏しを大統領だいとうりょうとして迎むかえる準備じゅんびができている」と述のべて、ハリス氏しへの支持しじを呼よびかけました。

アメリカメディアによりますと、オバマ氏しは、11月つき5日にちの投票とうひょう日びに向むけてほかの激戦げきせん州しゅうも訪おとずれる予定よていだということです。

2009年ねんに黒人こくじんとして初はじめてアメリカの大統領だいとうりょうに就任しゅうにんしたオバマ氏しは、民主党みんしゅとう内ないで今いまも根強ねづよい人気にんきがあり、ハリス氏しとしては、オバマ氏しの支援しえんを受うけて、激戦げきせん州しゅうで支持しじの底上そこあげにつなげたい考かんがえです。