子どもがけがをする
事故が
相次いでいる
組み
体操について、
技によっては
土台となる
1段目の
人に
瞬間的に
最大で、
体重の
4倍を
超える
力がかかることが
専門家による
実験でわかり、
今後、
実験結果を
分析して、より
安全な
方法の
提言につなげることにしています。この
実験は、
子どもの
事故防止に
取り組んでいる
産業技術総合研究所や
東京工業大学、それに
日本体育大学などの
研究グループが
行いました。
特に事故が多いと指摘されている「ピラミッド」と「タワー」と呼ばれる2種類の技について、全身にセンサーをつけた大学生が、10人1組となって組み体操を行い、力のかかり方などを調べました。
その結果、4段の「ピラミッド」の場合、1段目の人にかかる力は、完成した状態でおよそ180キロと、体重の3倍に及んでいたほか、上に乗っていた人が降りようとして1段目の人に足をかけた際は、瞬間的に体重の4倍を超える250キロに達していました。
この状態でバランスを崩すと、骨折などのけがに結びつくおそれがあるということで、研究グループでは今後、体の動きをコンピューターで詳しく解析したうえで、体を密着させて互いに支え合うようにするなど、より安全な組み体操を提言したいとしています。
産業技術総合研究所の西田佳史さんは、「技を完成させるまでに気をつけるのはもちろん、完成して『できた』という達成感のあとに気を抜くと大きなけがをするおそれがあることがわかったので、十分注意してほしい」と話していました。