平和へいわサミット“ロシアに連れ去つれさられたども帰還きかん”がテーマ

Easy Japanese news
Jun 16, 2024 20:06
Furigana
Japanese newspaper
ウクライナが提唱ていしょうする和平わへいあんをめぐる国際こくさい会議かいぎ平和へいわサミット」では、ロシアによって「連れ去つれさられたども帰還きかん」が議論ぎろんテーマの1つとなっています。

ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうで、占領せんりょうされたウクライナの各地かくちでは、児童じどう養護ようご施設しせつども夏休なつやすに「キャンプ」にかけたどもなどが、ロシアに移送いそうされるケース相次あいついでいます。

ウクライナや欧米おうべいがわは、ども本人ほんにん家族かぞくなど沿わない「連れ去つれさりだ」とロシアをつよ批判ひはんしています。

ウクライナ政府せいふによりますと、ロシアがわに「連れ去つれさられた」とされるどもたちのかずは、特定とくていできたもので1まん9546にんで、実際じっさいはさらにおお可能かのうせい指摘してきされています。

このうちこれまでに帰国きこくできたどもたちは388にんにとどまるということです。

ども帰国きこくは、ウクライナのNGOによる救出きゅうしゅつ取り組とりくほか国際こくさい機関きかん中東ちゅうとうのカタールなど仲介ちゅうかいによって実現じつげんしたことがつたえられています。

ウクライナ政府せいふは、どもたちの帰国きこくけて国際こくさい社会しゃかい協力きょうりょくうったえています。

一方いっぽう、ロシアのプーチン政権せいけんは、どもたちの移送いそうについて、強制きょうせいではなく戦闘せんとう地域ちいきどもたちを保護ほごしているだけだなど主張しゅちょうしています。

ただ、プーチン大統領だいとうりょう軍事ぐんじ侵攻しんこう署名しょめいした大統領だいとうりょうれいでは、ウクライナの孤児こじがロシア国籍こくせき取得しゅとくしたりウクライナ国籍こくせきども養子ようしにしたりする手続てつづ簡素かんそしていて、占領せんりょうどもたちを国民こくみんにするくわだだとも指摘してきされています。

こうした状況じょうきょうけ、去年きょねん3つき、ICC=国際こくさい刑事けいじ裁判所さいばんしょは、プーチン大統領だいとうりょうと、ウクライナのどもたちをロシアじん養子ようしにする政策せいさく中心ちゅうしんとなってきたリボワベロワ大統領だいとうりょう全権ぜんけん代表だいひょうに対にたいして、ウクライナの支配しはい地域ちいきからどもを連れ去つれさっているとして、戦争せんそう犯罪はんざいうたが逮捕たいほじょうしています。

リボワベロワ去年きょねん7つき公表こうひょうした報告ほうこくしょで、ロシアにたウクライナ東部とうぶ児童じどう養護ようご施設しせつにいたどもおよそ1500にんのうち、380にんがロシア国内こくない里親さとおやのもとにあづけられたと主張しゅちょうし、一時いちじ保護ほご施設しせつではどもの権利けんりまもられないなど正当せいとうしています。

ども救出きゅうしゅつ取り組とりくNGOでは

ウクライナで、ロシアに連れ去つれさられたどもの救出きゅうしゅつ取り組とりくんでいるのが首都しゅとキーウに拠点きょてんNGOの「セーブ・ウクライナ」です。

「セーブ・ウクライナ」のこれまでの取り組とりくで、今月こんげつ14にちまでに、ロシアに連れ去つれさられたり、ロシアの占領せんりょう取り残とりのこされたりしたども373にん帰還きかん実現じつげんしたとしています。

NGOでは、親族しんぞくなどからの要望ようぼうおうじて、ども帰還きかんのために、ロシアがわ公開こうかいされる里親さとおや募集ぼしゅう養子ようしあつかった記事きじなどから情報じょうほう収集しゅうしゅうします。

そのうえで、ども居場所いばしょ特定とくていし、本人ほんにんなど連絡れんらくったり、親族しんぞくなどがロシアにかったりして、帰国きこくにつなげてきたということです。

NGOの創設そうせつしゃミコラ・クレバは「連れ去つれさられたどもたちに関にかんする情報じょうほうつけ、どもたちとつながりをきずいてきた。ホットラインを設置せっちしているが毎日まいにちのように連絡れんらくがくる」とはなしていました。

一方いっぽうで、クレバは「ICCの決定けってい、ロシアは情報じょうほうかくようになった。またとくども養子ようし縁組えんぐされた場合ばあい、ロシアの市民しみんけんあたえられ、つけるのが非常ひじょう困難こんなんになっている」とべ、プーチン大統領だいとうりょうなど逮捕たいほじょうされてからは、どもの特定とくていがよりむずかしくなっているとうったえています。

NGOでは、帰還きかんできたどもからくわしく聞き取ききとなどして、情報じょうほう収集しゅうしゅう強化きょうかはかっているということです。

また去年きょねん5つき、このNGOから派遣はけんされた女性じょせいがモスクワで拘束こうそくされ、国外こくがい追放ついほうされたとほうじられるなど、NGOはロシアの当局とうきょく監視かんしつよめているとみています。

クレバは「ロシアに制裁せいさいなど圧力あつりょくをかけてども情報じょうほうさせる必要ひつようあるだい2世界せかい大戦たいせん以降いこう国際こくさいてき枠組わくぐ機能きのうしないなか平和へいわサミットに参加さんかするくに実効じっこうせいのある枠組わくぐみを考え出かんがえだべきだ」とうったえました。

さらに、NGOでは帰還きかんしたどもたちのケアにもちかられています。

どものケアにあたる施設しせつ用意よういし、このなかおこな「アートセラピー」では、当初とうしょくらえがいていたどもがやがて自分じぶんゆめなどについてえがようになるなど、一定いってい効果こうかもでているということです。

クレバは「連れ去つれさられたどもさきのこともわからず不安ふあんこころきずかかえ、ねむれなくなることもあるわたしたちがどもこころやしたり教育きょういくおこなったりする機会きかいやすため国際こくさい社会しゃかいからの支援しえん必要ひつようです」とはなしていました。

1週間しゅうかんまえ帰還きかんした少女しょうじょ

NHKは、ロシアに連れ去つれさられ、今月こんげつ9にちにウクライナに帰還きかんできたばかりのイローナさん(17)に、はなしことができました。

ウクライナ南部なんぶヘルソンしゅう出身しゅっしんのイローナさんは、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうおととしんでいた場所ばしょがロシアの支配しはいかれました。

おととしなつ、ロシアがわ主催しゅさいするクリミアでおこなわれた「キャンプ」に参加さんかしたところ、その後そのごくるまでロシア南部なんぶのクラスノダール地方ちほうれていかれたということです。

そこで、イローナさん当時とうじ16さいだったものの、身分みぶん証明しょうめいしょまれねんを2ねんはや書き換かきかえられて成人せいじん年齢ねんれいたっしたことにされ、「ここルールしたがわないと家族かぞく大変たいへんなことになる」とおどされて、ロシアで成人せいじん女性じょせいとしてらすようもとめられたということです。

イローナさんは、当時とうじ心境しんきょうについて「家族かぞく危害きがいおよかもしれないとおもと、わかりましたとしかなかった」と振り返ふりかえりました。

イローナさんは、ロシアで自分じぶん生計せいけいてる必要ひつようせまられ、飲食いんしょくてんやスーパーなどアルバイトをして生活せいかつしていたということです。

NGO「セーブ・ウクライナ」のボランティアと連絡れんらくをとってウクライナへの帰国きこくけて準備じゅんびをしていたところ、ロシアの情報じょうほう機関きかん携帯けいたい電話でんわ取り上とりあげられて妨害ぼうがいされたということです。

さらにその後そのご、うそ発見はっけんにかけられ、ウクライナぐん知り合しりあがいないかなど尋問じんもんけたということです。

ロシアがわがウクライナぐん情報じょうほう入手にゅうしゅするためども利用りようしようとしていることもうかがわれます。

イローナさんは、携帯けいたい電話でんわなおなどしてNGOなどと連絡れんらくを通をつうじて今月こんげつ、2ねんぶりに帰国きこくたすことができました。

イローナさんは「帰国きこくできて呼吸こきゅうらくになったがした。ロシアにいたは10ねん以上いじょうのようにながかんじた」とはなしていました。

現在げんざいは「セーブ・ウクライナ」で一時いちじてき保護ほごされていて「ほかたちもはやかえってきてほしい」とうったえています。

連れ去つれさられて養子ようしにされた男性だんせい

おととし5つきにロシアに連れ去つれさられて養子ようしにされたすえ去年きょねん11つき、ウクライナに帰国きこくした男性だんせいがNHKの取材しゅざいおうじ、こころきず音楽おんがく克服こくふくしたとかすとともに、ほかども帰国きこくけても支援しえん必要ひつようだとうったえました。

ウクライナ東部とうぶドネツクしゅうのマリウポリ出身しゅっしんのボフダン・イエルモヒンさんは、おさなころ両親りょうしんくし、学校がっこうりょうらしていました。

おととしマリウポリがロシアぐん占拠せんきょされると、ロシアがわ支配しはいする、しゅう中心ちゅうしん都市としドネツクに、「安全あんぜんのため」としょうして連れ去つれさられ、さらに1000キロほどはなれたモスクワ郊外こうがい里親さとおやのもとに養子ようしにされたということです。

イエルモヒンさんは、脱出だっしゅつこころつづけ、ロシアで徴兵ちょうへい対象たいしょうなる18さい誕生たんじょうまえに「ゼレンスキー大統領だいとうりょう帰国きこくできるようたすけてください」とうったえる動画どうが弁護士べんごしを通をつうじてSNSに公開こうかいしました。

この映像えいぞう注目ちゅうもくびると、ロシアがわ帰国きこくみとめ、去年きょねん11つき、ウクライナにかえことができました。

イエルモヒンさんは、ロシアに滞在たいざいちゅう、ロシアがわに「洗脳せんのう」されるような言動げんどうくるしめられたということで「日課にっかのようにずっと『ウクライナはネオナチだ』とかされつづけた。『ウクライナでは臓器ぞうきのためにども取り引とりひされている』とか『かえったらすぐに動員どういんされる』ともわれた」とかしました。

イエルモヒンさんは、こうしたストレスやマリウポリで目の当まのあたりにした戦闘せんとうによるこころきず精神せいしんてき不安定ふあんていだったといいます。

これ克服こくふくしようと音楽おんがく打ち込うちこんだということで、「祖国そこく」といううた作詞さくししてこころやわらげるとともに帰国きこく意思いしをみずから確認かくにんしていたということです。

イエルモヒンさんは「毎日まいにちがつらかった。こころきず大人おとなどもみなかかえていて、ただしいアプローチ必要ひつようです。自分じぶん場合ばあい音楽おんがくつくことで気持きも落ち着おちつけることができ、みずから克服こくふくしました」と振り返ふりかえりました。

一方いっぽうおおどもがいまだ帰還きかんできていない状況じょうきょうについて「自分じぶんだけが有名ゆうめいになって脱出だっしゅつできたのが間違まちがっているという感覚かんかくずっとっている」ともはなしています。

イエルモヒンさんはことし、政治せいじなどとともに団体だんたい設立せつりつし、ロシアにのこども帰国きこく支援しえんや、帰国きこくしたあと社会しゃかいめるようなケアをおこなっていく決意けついしめしていました。

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コンビニ くるままるひとよるからあさまで駐車場ちゅうしゃじょう

コンビニの会社かいしゃあたらしいサービスをやってみるといました

N4 Source: NHK 3313 Jul 9, 2025 19:07
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鹿児島かごしま バス事故じこ 11にん搬送はんそう J3鹿児島かごしまユナイテッド U-15の中学生ちゅうがくせい
5にち鹿児島かごしまで、サッカーJ3、鹿児島かごしまユナイテッドFCのU-15の中学生ちゅうがくせい選手せんしゅったマイクロバスが電柱でんちゅう衝突しょうとつする事故じこがあり、あわせて11にん病院びょういんはこばれました。全員ぜんいん意識いしきはあるということで、警察けいさつくわしい状況じょうきょう調しらべています。
N2 Source: NHK 140 Jul 5, 2025 12:07
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大リーグだいり-ぐ 球宴きゅうえん 山本やまもとゆかりしん菊池きくちつよしぼし大谷おおやしょうたいらと3にん選出せんしゅつ
ことしの大リーグだいり-ぐのオールスターゲームに出場しゅつじょうするすべての選手せんしゅ発表はっぴょうされ、ドジャースの山本やまもとゆかりしん投手とうしゅとエンジェルスの菊池きくちつよしぼし投手とうしゅえらばれました。すでに指名しめい打者だしゃ先発せんぱつ出場しゅつじょうまっているドジャースの大谷おおやしょうひら選手せんしゅとあわせて過去かこ最多さいたならぶ3にん日本にっぽん選手せんしゅ選出せんしゅつされました。
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来春らいしゅん卒業そつぎょう高校生こうこうせい 就職しゅうしょく活動かつどう 事実じじつじょうスタート “売手うりて市場しじょう”か
来年らいねんはる卒業そつぎょうする高校生こうこうせい就職しゅうしょく活動かつどうが1にち事実じじつじょう、スタートしました。企業きぎょう人手ひとで不足ふそくなどを背景はいけいたか求人きゅうじん倍率ばいりつ見込みこまれ、売手うりて市場しじょうとなる見通みとおしです。
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5つき経常けいじょう収支しゅうし 3ちょう4364おくえん黒字くろじ 5つきとして最大さいだい黒字くろじがく
日本にっぽんのことし5つき経常けいじょう収支しゅうしは3ちょう4300おくえんあまりの黒字くろじで、5つきとしては黒字くろじがく過去かこ最大さいだいとなりました。原油げんゆなどのエネルギー価格かかく値下ねさがりし、貿易ぼうえきによる赤字あかじ縮小しゅくしょうしたことなどが要因よういんです。
N2 Source: NHK 49 Jul 8, 2025 10:07