【随時ずいじ更新こうしん】イスラエル軍ぐん 数すう日にち以内いないに地上ちじょう侵攻しんこうか 緊迫きんぱく度ど増ます

これに対にたいしハマスは、イスラム教徒きょうとが集団しゅうだん礼拝れいはいを行おこなう金曜日きんようびにあわせて抗議こうぎ行動こうどうを呼よびかけていて、緊迫きんぱくの度合どあいが増ましています。

※13日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

ハマスが今月こんげつ7日にちにイスラエル側がわに大だい規模きぼな攻撃こうげきを仕掛しかけた報復ほうふくとして、イスラエル軍ぐんは12日にちも、ハマスが実効じっこう支配しはいするガザ地区ちくに対にたいして激はげしい空爆くうばくを続つづけています。

ガザ地区ちくの保健ほけん当局とうきょくによりますと、これまでの死者ししゃは多おおくの子こどもを含ふくむ1537人にんに上のぼっています。

また、イスラエル軍ぐんは、イスラエル側がわに侵入しんにゅうしてきたハマスの戦闘せんとう員いんの掃討そうとう作戦さくせんを進すすめていて、これまでに1500人にんを超こえる戦闘せんとう員いんの遺体いたいを確認かくにんしたとしています。

一方いっぽう、ハマスによる攻撃こうげきも続つづいていて、イスラエル側がわはこれまでに少すくなくとも1200人にんが死亡しぼうしたとしています。

こうした中なか、イスラエル軍ぐんは、ガザ地区ちくの周辺しゅうへんに大だい規模きぼな部隊ぶたいを展開てんかいさせ、地上ちじょう侵攻しんこうも辞じさない姿勢しせいを強つよめています。

イスラエルの安全あんぜん保障ほしょうに詳くわしいエルサレム戦略せんりゃく安全あんぜん保障ほしょう研究所けんきゅうじょのエフライム・インバール所長しょちょうは12日にち、NHKの取材しゅざいに対にたいし「地上ちじょう侵攻しんこうは準備じゅんびが整ととのい次第しだい始はじまるだろう」と述のべ、早はやければ数すう日にち以内いないに地上ちじょう侵攻しんこうが始はじまる可能かのう性せいがあると指摘してきしました。

これに対にたいしハマスは、イスラム教徒きょうとが集団しゅうだん礼拝れいはいを行おこなう金曜日きんようびにあわせてパレスチナ人じんや周辺しゅうへんのアラブ諸国しょこくの人々ひとびとに抗議こうぎ行動こうどうを呼よびかけていて、緊迫きんぱくの度合どあいが増ましています。

《外国がいこく人じんの死者ししゃ・人質ひとじちの状況じょうきょう》

アメリカ 27人にんの死亡しぼう確認かくにん

アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略せんりゃく広報こうほう調整ちょうせい官かんは12日にち、ハマスによる攻撃こうげきで、これまでにアメリカ人じん27人にんの死亡しぼうが確認かくにんされたと発表はっぴょうしました。

フランス 13人にん死亡しぼう 子こども含ふくむ17人にん行方ゆくえ不明ふめい

フランスのマクロン大統領だいとうりょうは12日にち、地元じもとのテレビ局てれびきょくの番組ばんぐみでの演説えんぜつで、ハマスの攻撃こうげきでこれまでにフランス人じん13人にんが死亡しぼうし、子こどもを含ふくむ17人にんが行方ゆくえ不明ふめいとなっていると明あきらかにしました。その上うえで、行方ゆくえ不明ふめい者しゃについて、「イスラエル当局とうきょくや関係かんけい国こくとともに、彼かれらが安全あんぜんに帰還きかんできるよう全力ぜんりょくを尽つくす」と述のべました。

イギリス空軍くうぐん P8哨戒しょうかい機きが監視かんし活動かつどう 航空こうくう支援しえん艦かんを派遣はけんへ

イギリス政府せいふは、イスラム組織そしきハマスとの戦闘せんとうを続つづけるイスラエルを支援しえんするため、13日にちから周辺しゅうへん上空じょうくうで空軍くうぐんのP8哨戒しょうかい機きが監視かんし活動かつどうにあたるほか、来週らいしゅうから東ひがし地中海ちちゅうかいに海軍かいぐんの揚陸ようりく艦かんと、ヘリコプターが発着はっちゃくできる航空こうくう支援しえん艦かんを派遣はけんすると発表はっぴょうしました。

地域ちいきの安定あんていを脅おびやかすテロ組織そしきへの武器ぶきの移転いてんなどを監視かんしするとともに、イスラエルや友好国ゆうこうこくに抑止よくし力りょくと安心あんしん感かんを与あたえるとしています。

このほか、キプロスなど周辺しゅうへん地域ちいきに駐留ちゅうりゅう・展開てんかいしているすべての部隊ぶたいに、イスラエルでの不安定ふあんていな状況じょうきょうが近隣きんりん諸国しょこくに波及はきゅうした場合ばあいの備そなえを強化きょうかするよう指示しじしたということです。

スナク首相しゅしょうは「わが国わがくにの軍隊ぐんたいと外交がいこうチームは、国際こくさい的てきなパートナーたちが安全あんぜんを再ふたたび確保かくほするとともに、ハマスのテロリストの野蛮やばんな攻撃こうげきによる、罪つみのない何なん千せん人にんもの犠牲ぎせい者しゃに人道じんどう援助えんじょを確実かくじつに届とどけられるよう支援しえんしていく」とコメントしています。

東ひがし地中海ちちゅうかいには、すでにアメリカが空母くうぼ打撃だげき群ぐんを派遣はけんしていて、イランや、レバノンのイスラム教いすらむきょうシーア派は組織そしきヒズボラをけん制けんせいするねらいもあるとみられています。

アメリカ 自じ国民こくみん退避たいひにチャーター機きを用意ようい

イスラエルで各国かっこくの航空こうくう会社かいしゃが相次あいついで欠航けっこうを決きめる中なか、アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略せんりゃく広報こうほう調整ちょうせい官かんは12日にち、イスラエルにいるアメリカ人じんのうち国外こくがいへの退避たいひを希望きぼうする人ひとたちのために、13日にちからチャーター機きを用意よういすると発表はっぴょうしました。

このほか、車くるまや船ふねなどを使つかった退避たいひについても検討けんとうしているとしています。アメリカ国務省こくむしょうは、11日にちにイスラエルへの渡航とこうの安全あんぜん度どを示しめす情報じょうほうを、4段階だんかいで2番目ばんめに厳きびしい「渡航とこうの再さい検討けんとうを求もとめる」に引き上ひきあげていました。

EU委員いいん長ちょうらイスラエル訪問ほうもんへ

EU＝ヨーロッパ連合れんごうはフォンデアライエン委員いいん長ちょうとヨーロッパ議会ぎかいのメツォラ議長ぎちょうが13日にち、イスラエルを訪おとずれると発表はっぴょうしました。

イスラム組織そしきハマスによる攻撃こうげきの犠牲ぎせい者しゃへの連帯れんたいを示しめし、イスラエルの政権せいけん幹部かんぶと会談かいだんするためだとしています。

イスラエルの専門せんもん家か「人質ひとじちは二の次にのつぎにすぎない」

イスラエルの安全あんぜん保障ほしょうに詳くわしいエルサレム戦略せんりゃく安全あんぜん保障ほしょう研究所けんきゅうじょのエフライム・インバール所長しょちょうは、イスラエル軍ぐんが地上ちじょう侵攻しんこうに踏み切ふみきるタイミングについて「侵攻しんこうの規模きぼにもよるが、準備じゅんびが整ととのい次第しだい始はじまるだろう。奇襲きしゅうをかけるかもしれないし、ハマスを緊張きんちょうさせるために時間じかんをかけるかもしれない」と述のべ、早はやければ数すう日にち以内いないにも始はじまる可能かのう性せいがあると指摘してきしました。

また、ハマス側がわが捕とらえている多おおくの人質ひとじちについては「軍事ぐんじ作戦さくせんの観点かんてんからは、人質ひとじちは二の次にのつぎにすぎない。人質ひとじちの救出きゅうしゅつに小規模しょうきぼな部隊ぶたいが動うごくかもしれないが、主おもな目標もくひょうはハマスの軍事ぐんじ能力のうりょくの消滅しょうめつだ」と述のべ、人質ひとじちの存在そんざいがイスラエル側がわに地上ちじょう侵攻しんこうをためらわせることは考かんがえにくいと分析ぶんせきしています。

さらに、イスラエルが封鎖ふうさを続つづけるガザ地区ちくの人道じんどう状況じょうきょうが悪化あっかし、国際こくさい社会しゃかいが懸念けねんを示しめしていることについては、「私わたしたちはこうした事態じたいをこれまでも経験けいけんしている。国際こくさい社会しゃかいはいつも受け身うけみで、ガザに対にたいして同情どうじょうを示しめすが、何なにも行動こうどうは起おこさない。国際こくさい世論せろんには限界げんかいがあると思おもう」と述のべ、イスラエル側がわの判断はんだんに影響えいきょうしないだろうと指摘してきしました。

そして「中東ちゅうとうでは、弱よわいと見みなされると侵略しんりゃくを招まねく。ハマスがイスラエルをいま攻撃こうげきした理由りゆうのひとつは、われわれの内政ないせいの混乱こんらんにある。ハマスはイスラエルが弱よわいと評価ひょうかし、だからこそ攻撃こうげきしてきたのだ。抑止よくし力りょくを回復かいふくさせることが、イスラエルが生き残いきのこるための鍵かぎだ」と述のべ、今回こんかいの報復ほうふく作戦さくせんはイスラエルの自衛じえいのためにも必要ひつようだと主張しゅちょうしました。

ICRC 「ハマスと連絡れんらく取とっている」

多おおくの人ひとが人質ひとじちになっていることについて、ICRC＝赤十字せきじゅうじ国際こくさい委員いいん会かいのカルボーニ中東ちゅうとう事業じぎょう局長きょくちょうは12日にち、スイスでロイター通信ろいた-つうしんの取材しゅざいに応おうじ「現在げんざい、ハマスと連絡れんらくを取とっていて、人質ひとじちを人道的じんどうてきに扱あつかう義務ぎむがあると呼よびかけている」と明あきらかにしました。

その上うえで「ICRCは中立ちゅうりつ的てきな仲介ちゅうかい者しゃの役割やくわりを果はたさなければならない」と述のべ、人質ひとじちの無む条件じょうけんの解放かいほうに向むけてハマスに働はたらきかけていく考かんがえを示しめしました。

一方いっぽう、カルボーニ氏しはガザ地区ちくの人道じんどう状況じょうきょうについて「最悪さいあくの事態じたいに備そなえている。ただ、どこまで悪わるくなるのかもわからない」と述のべ、イスラエル側がわが地上ちじょう侵攻しんこうに踏み切ふみきることに懸念けねんを示しめしました。

人質ひとじちの家族かぞくが悲痛ひつうな思おもい明あかす

イスラム組織そしきハマスへの軍事ぐんじ作戦さくせんを続つづけるイスラエルがガザ地区ちくへの地上ちじょう侵攻しんこうも辞じさない姿勢しせいを強つよめる中なか、ハマスに捕とらえられた人質ひとじちの家族かぞくがNHKの取材しゅざいに応おうじ、悲痛ひつうな思おもいを明あかしました。

取材しゅざいに応おうじたのは、エルサレムに住すむカリーナ・アリエブさんの家族かぞくです。

19歳さいのカリーナさんは、去年きょねん10月つきに徴兵ちょうへいされ、ことし1月つきからガザ地区ちくとの境界きょうかい沿ぞいにあるイスラエル軍ぐんの基地きちで任務にんむにあたっていましたが、今月こんげつ7日にちに基地きちがハマスによる襲撃しゅうげきを受うけ、カリーナさんは拘束こうそくされたとみられています。

家族かぞくがSNSで見みつけた、ハマスによる襲撃しゅうげきのあとの様子ようすを撮影さつえいしたとみられる動画どうがには、カリーナさんがほかの女性じょせい2人にんとともに、車くるまの中なかでぐったりと横よこたわる姿すがたが映うつっていました。

自宅じたくのカリーナさんの寝室しんしつのベッドには、本人ほんにんの写真しゃしんや、安否あんぴを気きづかう友人ゆうじんからの手紙てがみなどが置おかれていて、姉あねのサーシャさんは、カリーナさんのお気に入おきにいりのぬいぐるみを抱だいて無事ぶじを祈いのっていました。

サーシャさんは「ガザ地区ちくの近ちかくでの任務にんむは怖こわかったと思おもうが、妹いもうとは責任せきにん感かんが強つよく、国くにのためだと考かんがえていました。動画どうがを初はじめて見みたときは信しんじられない気持きもちでしたが、間違まちがいなく妹いもうとでした」と話はなしていました。

行方ゆくえ不明ふめいになってから5日にちがたってもカリーナさんの安否あんぴは分わからず、家族かぞく3人にんは食事しょくじがのどを通とおらず、夜よるも満足まんぞくに眠ねむれないと言いいます。

自宅じたくでは一いち日にち中ちゅうテレビをつけて、カリーナさんら人質ひとじちについての新あらたな情報じょうほうが入はいるのを待まち続つづけています。

一方いっぽうで、イスラエル政府せいふがハマスに対にたいし地上ちじょう侵攻しんこうなど強硬きょうこうな軍事ぐんじ作戦さくせんを進すすめようとしている現状げんじょうを、悲痛ひつうな思おもいで見みています。

父親ちちおやのアルベルトさんは「地上ちじょう侵攻しんこうを進すすめることがよいことなのか、私わたしには分わかりません。私わたしが望のぞむのは娘むすめが無事ぶじに帰かえってきてくれることだけです」と、涙なみだを浮うかべながら話はなしていました。

また、サーシャさんは「ガザ地区ちくを空爆くうばくし封鎖ふうさを進すすめるだけでなく、市民しみんのことを考かんがえるべきで、まずは人質ひとじちの解放かいほうのための交渉こうしょうを始はじめるべきです。政府せいふは作戦さくせんのことばかり話はなし、人質ひとじちのことを忘わすれています」と話はなし、国際こくさい社会しゃかいがイスラエル政府せいふに対にたいし、人質ひとじち解放かいほうに向むけた行動こうどうをとるよう呼よびかけてほしいと訴うったえていました。

イギリス 人質ひとじちの家族かぞくが会見かいけん“人質ひとじち解放かいほうと事態じたい打開だかいを”

イスラム組織そしきハマスによる攻撃こうげきでイスラエルに滞在たいざいする家族かぞくが人質ひとじちにとられたというイギリス国籍こくせきの2人にんがロンドンで記者きしゃ会見かいけんし、人質ひとじちの解放かいほうと事態じたいの打開だかいを訴うったえました。

イスラエルでは、ハマスの攻撃こうげきで外国がいこく人じんを含ふくむ100人にん以上いじょうが人質ひとじちになっていて、イギリスの公共こうきょう放送ほうそうBBCは、子こどもを含ふくむイギリス人じん17人にんが死亡しぼうしたり行方ゆくえ不明ふめいになったりしていると伝つたえています。

こうした中なか、家族かぞくを人質ひとじちにとられたというイギリス国籍こくせきの2人にんが12日にち、ロンドン市内しないのホテルで記者きしゃ会見かいけんしました。

このうち、80代だいの両親りょうしんがハマスに連れ去つれさられたというシャロン・リフシッツさんは「彼かれらは私わたしたちから多おおくのものを奪うばった。私わたしの85歳さいの母ははは、バイクか何なにかに乗のせるために酸素さんそを吸入きゅうにゅうする装置そうちをはずされベッドから連れ出つれだされた」と涙なみだながらに話はなしました。

また、75歳さいの母親ははおやが人質ひとじちになっているというノーム・サギさんは「私わたしがここにいるのは、子こどもや母親ははおや、それにお年寄としよりの解放かいほうのため助たすけを求もとめる必要ひつようがあるからだ」と述のべ、国際こくさい社会しゃかいの支援しえんを求もとめました。

サギさんは、記者きしゃ会見かいけんのあとNHKのインタビューに応おうじ、各国かっこく政府せいふに望のぞむことについて「状況じょうきょうがエスカレートすれば人質ひとじちの解放かいほうはうまくいかないと思おもう。交渉こうしょうによって事態じたいを打開だかいする方法ほうほうが見みつかることを願ねがっている」と話はなしていました。

NATO イスラエルへの連帯れんたい示しめすも 釣り合つりあいを求もとめる

NATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうは12日にち、ベルギーの本部ほんぶで国防こくぼう相しょう会議かいぎを開ひらき、イスラエルのガラント国防こくぼう相しょうからオンラインで、イスラム組織そしきハマスによる攻撃こうげきやイスラエルの報復ほうふく作戦さくせんの状況じょうきょうについて説明せつめいを受うけました。

NATOによりますと、会議かいぎの中なかでストルテンベルグ事務じむ総長そうちょうは、ハマスによる攻撃こうげきに対にたいし、NATOとして最もっとも強つよいことばで非難ひなんするとした上うえで、イスラエルへの連帯れんたいを示しめしたということです。

一方いっぽう、会議かいぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで、イスラエルの報復ほうふく作戦さくせんについての認識にんしきを問とわれたストルテンベルグ事務じむ総長そうちょうは「戦争せんそうにはルールがあり、釣り合つりあいをとることが求もとめられる。加盟かめい国こくの多おおくが、ハマスによる虐殺ぎゃくさつと暴力ぼうりょくを明確めいかくに非難ひなんすると同時どうじに、この点てんを強調きょうちょうした」と述のべました。

ストルテンベルグ事務じむ総長そうちょうは前日ぜんじつの記者きしゃ会見かいけんでも、イスラエルの対応たいおうをめぐって「罪つみのない民間みんかん人じんの命いのちが失うしなわれることを防ふせぐため、できるだけの手段しゅだんを尽つくすことが重要じゅうようだ」と述のべていて、自衛じえいする権利けんりを認みとめながらもイスラエルに自制じせいを求もとめています。