PFAS 有害ゆうがい性せい指摘してきの物質ぶっしつ 2つの浄水じょうすい施設しせつで国くにの値ね超こえる濃度のうど 検出けんしゅつ

有機ゆうきフッ素ふっそ化合かごう物ぶつのPFASは、1万まん種類しゅるい以上いじょうが存在そんざいするとされ、その中なかの「PFOS」と「PFOA」という2つの物質ぶっしつは発はつがん性せいや子こどもの成長せいちょうへの影響えいきょうなどが報告ほうこくされています。

国くには1リットル当あたりのPFASの濃度のうどを50ナノグラムとする暫定ざんてい目標もくひょう値ちを設定せっていし、令りょう和わ2年度ねんどから水質すいしつ検査けんさの実施じっしに努つとめるとする項目こうもくに追加ついかしました。

日本にっぽん水道すいどう協会きょうかいが公表こうひょうした令りょう和わ3年度ねんどに全国ぜんこく1247地点ちてんで行おこなわれた水道すいどう水すいの水質すいしつ検査けんさの結果けっかによりますと、PFASの2つの物質ぶっしつについて

▽岡山おかやま県けん吉備きび中央ちゅうおう町まちの「円城えんじょう浄水じょうすい場じょう」で国くにの暫定ざんてい目標もくひょう値ちの24倍ばいに当にあたる、1リットル当あたり1200ナノグラム

▽三重みえ県けん桑名くわな市しの「多度たど中部ちゅうぶ送水そうすい場じょう」で3.4倍ばいに当にあたる170ナノグラムが検出けんしゅつされたということです。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと、PFASの測定そくてい結果けっかが初はじめて公表こうひょうされた前回ぜんかい、令りょう和わ2年度ねんどの調査ちょうさで国くにの値ねを超こえたのは589の調査ちょうさ地点ちてんのうち5地点ちてんで、三重みえ県けん桑名くわな市しは前回ぜんかいに続つづき、値ねを超こえました。

一方いっぽう、岡山おかやま県けん吉備きび中央ちゅうおう町まちは今回こんかいが初はじめての結果けっか公表こうひょうのため前回ぜんかいのデータはありません。

前回ぜんかい、国くにの値ねを超こえた神奈川かながわ県けん座間ざま市し、長野ながの市し、兵庫ひょうご県けん宝塚たからづか市し、沖縄おきなわ県けん金武かなたけ町まちは、今回こんかいは値ねを下回したまわりました。

PFASの環境省かんきょうしょう専門せんもん家か会議かいぎのメンバーでもある京都大きょうとだい学がく大学院だいがくいんの原田はらだ浩二こうじ 准じゅん教授きょうじゅは「1000ナノグラムを超こえているのは、水道すいどう水すいの汚染おせんの中なかでは極きわめて高たかい状況じょうきょうだ。発生はっせい源げんはどこになるのか、低減ていげん対策たいさくなどが可能かのうかどうかについて検討けんとうする必要ひつようがある」話はなしています。

20倍ばい超ちょうの濃度のうど検出けんしゅつ 岡山おかやま 吉備きび中央ちゅうおう町まち “水道すいどう水すいを飲のまないで”

国くにの値ねの20倍ばいを超こえる濃度のうどのPFASが浄水じょうすい場じょうから検出けんしゅつされた岡山おかやま県けん吉備きび中央ちゅうおう町まちは17日にちに会見かいけんを開ひらき、該当がいとうする地域ちいきでは水道すいどう水すいを飲のみ水すいとして利用りようしないよう呼よびかけました。

吉備きび中央ちゅうおう町まちによりますと、522世帯せたいおよそ1000人にんが利用りようする水道すいどう水すいを供給きょうきゅうしている「円城えんじょう浄水じょうすい場じょう」で

▽令りょう和わ3年度ねんどの検査けんさで、国くにの値ねの24倍ばいに当にあたる1リットル当あたり1200ナノグラム

▽令りょう和わ4年度ねんどは28倍ばいに当にあたる1400ナノグラムのPFASが検出けんしゅつされたということです。

山本やまもと雅則まさのり 町長ちょうちょうなどが17日にちに会見かいけんを開ひらき、原因げんいんは不明ふめいで、該当がいとうする地域ちいきの世帯せたいでは水道すいどう水すいを飲のみ水すいとして利用りようしないよう呼よびかけるとともに、給水きゅうすい車しゃを派遣はけんしたり、ペットボトルの水みずを配くばったりする対応たいおうをとっていることを明あきらかにしました。

また、国くにの値ねを超こえる調査ちょうさ結果けっかをこれまで公表こうひょうしてこなかったことについて「飲のみ水すいとして適切てきせつだと判断はんだんしたが、認識にんしきが甘うまかった」などと説明せつめいしました。

町まちは、この浄水じょうすい場じょうについて、PFASの除去じょきょに一定いっていの効果こうかがあるという活性炭かっせいたんを置き換おきかえたり、別べつのダムの水みずに入れ替いれかえることも検討けんとうしているということです。

山本やまもと町長ちょうちょうは「高たかい数値すうちが出でて驚おどろいている。原因げんいん究明きゅうめいが必要ひつようなので、県けんと協議きょうぎしながら対応たいおうしていきたい」と話はなしていました。