


4月 職場でのクラスターが最多に

厚生労働省の専門家会合で示されたデータによりますと、今月は23日までに5人以上のクラスターが全国で463件発生しました。
このうち「職場」でのクラスターは96件にのぼり、「高齢者施設」の86件、「学校・教育施設」の60件、「医療機関」の51件を上回り、最も多くなっています。
2月には49件だった件数は、先月は78件、そして今月は96件と、およそ2か月で2倍近くに増え、高齢者施設の数を上回りました。
東京・北区では今月の新規感染者の数が25日までに356人と、先月と比べておよそ1.6倍に増えています。
さらに保健所が注目しているデータがあります。4月に感染が確認された356人のうち、会社に通勤していた人は132人。このうち、ほかの陽性者と接触していたことが判明したのは68人です。 この中で職場で接触していた人は33人と全体の半数近くにのぼり、家庭内の21人や会食の11人より多くなっています。 感染者のうち日頃通勤している人は、職場で陽性者と接触していた割合が比較的高いことを示しています。
保健所によりますと会議や研修、あるいは出張などで一緒に出席していたり行動していたりした人から感染が広がるケースが相次いでいるといいます。 出張する際に会社から同じ車に同乗したり、長時間、一緒の電車に乗ったりして感染するケースもありました。 また、職場でマスクを着用しほかの社員と十分に距離を取っていたにもかかわらず感染が広がり、要因が分からないケースもあったということです。
そのうえで「最近はオフィスワーカーの感染が目立っている。また職場内だけではなく通勤や研修などでも近い距離で会話すると、感染を防ぎきれない。企業はできるだけテレワークを推進し、出勤を減らしていただきたい」と話しています。