일본어 뉴스: 時速16キロでバックし死亡事故危険運転致死罪で実刑判決

時速じそく16キロでバックし死亡しぼう事故じこ危険きけん運転うんてん致死ちし罪ざいで実刑じっけい判決はんけつ

Oct 27, 2023 21:10

Furigana

兵庫ひょうご県内けんないの一方いっぽう通行つうこうの道路どうろで車くるまを時速じそく16キロでバックで運転うんてんし、男性だんせいをはねて死亡しぼうさせたことが危険きけん運転うんてん致死ちしの罪つみにあたるかどうかが争あらそわれた裁判さいばんで、神戸こうべ地方ちほう裁判所さいばんしょは「一方いっぽう通行つうこうの道路どうろを逆ぎゃく走はしする中なかでこの速度そくどで進行しんこうしたもので、その意味いみは前進ぜんしんする場合ばあいとはまったく異ことなる」などとして危険きけん運転うんてん致死ちし罪ざいが成立せいりつすると認みとめ、63歳さいの被告ひこくに懲役ちょうえき2年ねん6か月かげつの実刑じっけい判決はんけつを言い渡いいわたしました。

2021年ねん4月つき、兵庫ひょうご県けん尼崎あまがさき市しの一方いっぽう通行つうこうの道路どうろで乗用車じょうようしゃをおよそ60メートルにわたり時速じそく16キロでバックで運転うんてんし、自転車じてんしゃに乗のっていた72歳さいの男性だんせいをはねて死亡しぼうさせたとして、乗用車じょうようしゃを運転うんてんしていた杉村すぎむら公こう温ゆたか被告ひこく（63）が危険きけん運転うんてん致死ちしの罪つみに問とわれました。

弁護べんご側がわは、罰則ばっそくの軽かるい過失かしつ運転うんてん致死ちし罪ざいの適用てきようを求もとめていました。

27日にちの判決はんけつで神戸こうべ地方ちほう裁判所さいばんしょの丸田まるだ顕あきら裁判さいばん長ちょうは「この速度そくどは、前進ぜんしんする場合ばあいは、格別かくべつ事故じこを起おこす危険きけんを感かんじさせるものではない。しかし、バックで、しかも一方いっぽう通行つうこうの道路どうろをこの速度そくどで逆ぎゃく走はししたもので、その意味いみは、前進ぜんしんの場合ばあいとはまったく異ことなり、重大じゅうだいな交通こうつうの危険きけんを生しょうじさせる速度そくどにあたる」と述のべ、危険きけん運転うんてん致死ちし罪ざいが成立せいりつすると認みとめました。

その上うえで「常識じょうしき外はずれの行為こういというべきであり、その危険きけん性せいの高たかさを軽かるく見みることはできない」などとして懲役ちょうえき2年ねん6か月かげつの実刑じっけいを言い渡いいわたしました。

被害ひがい者しゃ支援しえんが専門せんもんの弁護士べんごし “判決はんけつは妥当だとう”

判決はんけつについて、交通こうつう事故じこの被害ひがい者しゃ支援しえんが専門せんもんの丹羽にわ洋ひろし典てん弁護士べんごしは「時速じそくおよそ16キロで前進ぜんしんした事故じこの場合ばあい、危険きけん運転うんてんにあたるかどうかは議論ぎろんの余地よちがあるが、バックの場合ばあいは後方こうほうや左右さゆうの安全あんぜん確認かくにんのほか、ハンドル操作そうさも難むずかしい。さらに、一方いっぽう通行つうこうを逆ぎゃく走はししてくることは想定そうていできず、危険きけん運転うんてん致死ちしにあたるとした判決はんけつは妥当だとうだと思おもう」と話はなしています。

刑法けいほう専門せんもん家か “この罪つみの適用てきよう範囲はんい広ひろがるとの印象いんしょう与あたえるのでは”

今回こんかいの判決はんけつについて、刑法けいほうが専門せんもんの立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいんの松宮まつみや孝明たかあき教授きょうじゅは「一方いっぽう通行つうこうをバックで運転うんてんすることは危険きけんとはいえ、徐行じょこうに近ちかい時速じそく16キロが危険きけん運転うんてん致死傷ちししょう罪ざいの条文じょうぶんにある『重大じゅうだいな交通こうつうの危険きけんを生しょうじさせる速度そくど』と認みとめられたことで、この罪つみの適用てきよう範囲はんいが広ひろがるという印象いんしょうを与あたえるのではないか。被告ひこくの運転うんてんがこの罪つみにあたるほど悪質あくしつで危険きけんだったのかという点てんについては疑問ぎもんに思おもう」と話はなしています。