日本新聞: シリア暫定政権主導者ロシアやイランとの関係見直しへ

シリア暫定ざんてい政権せいけん主導しゅどう者しゃロシアやイランとの関係かんけい見直みなおしへ

Dec 15, 2024 05:12 1

Furigana

シリアで、独裁どくさい的てきなアサド政権せいけんが崩壊ほうかいして15日にちで1週間しゅうかんとなります。暫定ざんてい政権せいけんを主導しゅどうする組織そしきの指導しどう者しゃは、旧きゅう政権せいけんの後うしろ盾たてとなってきたロシアやイランとの関係かんけいを見直みなおす考かんがえを示しめし、各国かっこくが今後こんご、どのような対応たいおうを取とるか注目ちゅうもくされます。

シリアでは今月こんげつ8日にち、反はん政府せいふ勢力せいりょくが独裁どくさい的てきなアサド政権せいけんを崩壊ほうかいに追おいやったあと、反はん政府せいふ勢力せいりょくを率ひきいた「シリア解放かいほう機構きこう」のもとで暫定ざんてい政権せいけんが発足ほっそくしました。

地元じもとのメディアは14日にち、「シリア解放かいほう機構きこう」のジャウラニ指導しどう者しゃが旧きゅう政権せいけんの後うしろ盾たてとなってきたロシアやイランとの関係かんけいを見直みなおす考かんがえを示しめしたと伝つたえました。

このうちロシアについては「共通きょうつうの利益りえきに資しするよう、関係かんけいを再さい検討けんとうする機会きかいをロシアに与あたえた」と述のべ、現時点げんじてんでは慎重しんちょうな姿勢しせいで臨のぞむ考かんがえを強調きょうちょうしたということです。

シリア国内こくないのロシア軍ぐんの基地きちでは軍事ぐんじ物資ぶっしを撤収てっしゅうするような動うごきがみられると報ほうじられていて、ロシア側がわの対応たいおうも注目ちゅうもくされます。

一方いっぽう、アメリカのブリンケン国務こくむ長官ちょうかんはシリア情勢じょうせいをめぐってトルコなど関係かんけい国こくの外相がいしょうらと会談かいだんしたあと会見かいけんし、シリア解放かいほう機構きこう側がわと直接ちょくせつ、連絡れんらくをとっていることを明あきらかにしました。

アメリカなどはシリア解放かいほう機構きこうをテロ組織そしきに指定していしていて、そのシリア解放かいほう機構きこうが主導しゅどうする暫定ざんてい政権せいけんにどう対応たいおうしていくか注目ちゅうもくされます。

一方いっぽう、シリアでは、イスラエル軍ぐんがアサド政権せいけんが保有ほゆうしていた兵器へいきがテロリストの手てに渡わたるのを防ふせぐためだと主張しゅちょうして、空爆くうばくを繰り返くりかえしています。

シリア国内こくないの情報じょうほうを収集しゅうしゅうするシリア人権じんけん監視かんし団だんは13日にちの夜よるから14日にちにかけて28回かいの空爆くうばくが行おこなわれたとしていて、ロイター通信ろいた-つうしんは、13日にちにダマスカスから撮影さつえいしたとする大だい規模きぼな爆発ばくはつの映像えいぞうを配信はいしんしました。

“シリア駐留ちゅうりゅうのロシア軍ぐん軍事ぐんじ物資ぶっし撤収てっしゅうか”ロイター通信ろいた-つうしん

ロイター通信ろいた-つうしんはシリア北西ほくせい部ぶにあるフメイミム空軍くうぐん基地きちに駐留ちゅうりゅうしているロシア軍ぐんが軍事ぐんじ物資ぶっしの撤収てっしゅうを行おこなっているとみられると伝つたえました。

人工じんこう衛星えいせいを運用うんようするアメリカの企業きぎょう「マクサー・テクノロジーズ」が13日にちに撮影さつえいした衛星えいせい写真しゃしんをもとに伝つたえたもので、写真しゃしんには大型おおがた輸送ゆそう機きアントノフ124がが貨物かもつを積み込つみこむために機首きしゅを上うえに向むけて開あけた状態じょうたいで写うつっています。

近ちかくでは攻撃こうげきヘリコプター「カモフ52」が分解ぶんかいされ、輸送ゆそうの準備じゅんびが進すすめられているとみられるほか、最新さいしんの地ち対空たいくうミサイルシステム、「S400」の一部いちぶも基地きち内ないの設置せっち場所ばしょから移動いどうの準備じゅんびが進すすめられているとしています。