中谷防衛大臣はシンガポールで
開かれている「
アジア安全保障会議」で
スピーチし、
共通の
価値を
共有する
各国が
防衛協力を
強化することで、
地域の
平和と
安定に
向けた
取り組みに
相乗効果を
生み出して
いくことが
重要だと
訴えました。
中谷防卫大臣在新加坡举行的“亚洲安全保障会议”上发表演讲,强调拥有共同价值观的各国通过加强防卫合作,对推动地区的和平与稳定产生协同效应非常重要。
アジア・太平洋地域の国防相らが意見を交わす「アジア安全保障会議」は5月30日からシンガポールで開かれています。
“亚洲安全保障会议”,即亚太地区各国国防部长等交换意见的会议,于5月30日在新加坡召开。
この中で、中谷防衛大臣はスピーチし、海洋進出を強める中国などを念頭に「『ルールに基づく国際秩序』が急速に空洞化している。
在此期间,中谷防卫大臣发表了演讲,他提到以加强海洋扩张的中国为念头,表示“基于规则的国际秩序正在迅速变得空洞化”。
透明性を
欠いた
核戦力を
含む軍事力の
急激な
増強や、
挑発的な
軍事活動の
増加があり
防衛分野の
信頼関係の
維持の
大きな障害となっている」と
指摘しました。
他指出,“包括缺乏透明性的核力量在内的军事力量的急剧增强,以及挑衅性的军事活动的增加,已成为维持防卫领域信任关系的重大障碍。”
そして、こうした厳しい情勢のもとでは、共通の価値を共有する各国がインド太平洋全体をふかん的に捉えながら防衛協力を強化することで、地域の平和と安定に向けた取り組みに相乗効果を生み出していくことが重要だと訴えました。
在这种严峻的形势下,拥有共同价值观的各国应从宏观角度把握整个印太地区,通过加强防卫合作,为实现地区的和平与稳定产生协同效应,这一点被强调为非常重要。
そのうえで、中谷大臣は「日本は、防衛分野で、多層的な取り組みを強化しながら、各国とともに、インド太平洋地域の平和と繁栄のため、新たな価値と利益を生み出し、サクセスストーリーをつくりだしていく」と述べ、部隊の運用や防衛装備・技術協力などを通じて連携を深めていく考えを示しました。
在此基础上,中谷大臣表示:“日本将在防卫领域加强多层次的举措,并与各国一道,为印太地区的和平与繁荣创造新的价值和利益,打造成功的故事。”他还表示,将通过部队运用、防卫装备与技术合作等方式,进一步加深合作。
トランプ政権国防長官 中国を何度も名指しして非難
「アジア安全保障会議」には2期目のトランプ政権のヘグセス国防長官が初めて参加していて、31日に演説しました。
特朗普政府国防部长多次点名批评中国——在“亚洲安全保障会议”上,第二任特朗普政府的国防部长赫格塞斯首次出席,并于31日发表了演讲。
この中で、ヘグセス長官は、中国が圧力を強める台湾などの情勢をめぐり「中国はこの地域の現状を根本的に変えようとしている」と中国を何度も名指しして非難したうえで「中国が武力による台湾の制圧を試みれば、インド太平洋地域や世界全体に壊滅的な結果をもたらす」と指摘しました。
在此期间,赫格塞斯部长多次点名批评中国,称中国正试图根本性地改变台湾等地区的现状,并指出:“如果中国试图以武力控制台湾,将会给印度太平洋地区乃至全世界带来灾难性的后果。”
ヘグセス長官はアメリカは中国との紛争は望んでいないとの立場を示しつつも「われわれは目を背けることも無視することもできない。
尽管黑格塞斯长官表示美国并不希望与中国发生冲突,但他也指出:“我们既不能回避,也不能忽视这一问题。”
中国のふるまいは、
差し迫った
警告だ」として、
危機感を
示しました。
そのうえで、中国への抑止力を高めるため、アジアの同盟国などに対し防衛費の増額など軍事面でさらなる役割を果たすよう求めるとともに、各国が連携を強化する重要性を訴えました。
在此基础上,为了增强对中国的威慑力,他呼吁亚洲盟国等在军事方面发挥更大作用,例如增加国防预算,并强调各国加强合作的重要性。
中国から参加 達氏「非常に挑発的」
「アジア安全保障会議」に中国から参加している清華大学戦略安全研究センターの達巍主任は、アメリカのヘグセス国防長官が演説で何度も中国を名指しして非難したことについて、「非常に挑発的だと思う。
来自中国参加的达巍表示“非常具有挑衅性”——正在参加“亚洲安全保障会议”的清华大学战略安全研究中心主任达巍,对于美国国防部长奥斯汀在演讲中多次点名批评中国一事表示:“我认为这非常具有挑衅性。”
前の
政権は
もう少し抑制的だった」と
述べました。
一方、台湾をめぐる言及については、「従来どおりの言いぶりで新しいものはない。
另一方面,关于涉及台湾的表述,“与以往一样,没有新的内容。”
当然われわれは
反対だ」と
述べました。
また、ヘグセス長官が中国への抑止力を高めるために各国が連携を強化すべきだと訴えたことについては、「トランプ政権が本当に平和を追求するならば、中国は当然、アメリカとの平和的な関係を維持する用意がある。
此外,关于赫格塞斯部长呼吁各国应加强合作以提升对中国的威慑力一事,如果特朗普政府真的追求和平,中国当然愿意与美国保持和平关系。
そして、
双方はさらなる
協力と
対話を通じて、
平和を
促進するべきだ。
軍拡競争や
同盟を
結ぶといった
手段で
平和を
求めるやり方にはわれわれは
断固として
反対する」と
述べました。
我们坚决反对通过军备竞赛或结盟等手段来追求和平的做法。
達氏は今回の会議で米中の国防当局間の会談はない見通しだとしたうえで、米中の首脳どうしの対話が実現すれば、安全保障分野の意思疎通も進むのではないかという見方を示しました。
达氏表示,预计此次会议美中国防部门之间不会举行会谈,但他认为,如果美中两国首脑能够实现对话,安全保障领域的沟通也将有所进展。
中谷防衛相と米国防長官 会談 “サイバー領域で協力強化”
中谷防衛大臣とアメリカのヘグセス国防長官との会談は、31日午後にシンガポールで30分あまり行われ、アメリカが安全保障政策の指針となる国防戦略の策定を進めていることから、両国の戦略で、優先事項が整合するよう緊密に連携していくことを確認しました。
中谷防卫大臣与美国国防部长会谈 “加强网络领域合作” 中谷防卫大臣与美国国防部长赫格塞斯的会谈于31日下午在新加坡进行了30多分钟。由于美国正在制定作为安全保障政策指针的国防战略,双方确认今后将在两国战略中紧密合作,以确保优先事项的一致性。
また、中谷大臣が、日本でサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」を導入するための法律が成立したことを説明し、両氏はサイバーの領域での協力を強化していく方針で一致しました。
此外,中谷大臣说明了日本为引入预防网络攻击的“主动网络防御”所制定的法律已经通过,双方一致同意今后将在网络领域加强合作。
そして、日米同盟の抑止力・対処力の強化に連携して取り組むとともに、外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」の開催に向けて調整を進めることを確認しました。
同时,我们确认将协同加强日美同盟的威慑力和应对能力,并推进为召开外务与防卫部长磋商,即所谓的“2+2”会议,进行协调。
会談のあと、中谷大臣は記者団の取材に応じ、ヘグセス長官から防衛費の増額をめぐって言及があったのか問われたのに対し「具体的な発言の有無や内容は申し上げない。
会谈结束后,中谷大臣接受了记者团的采访,对于是否有赫格塞斯部长就增加防卫费一事发表了相关言论的问题,他表示:“关于是否有具体发言以及内容,我不予置评。”
防衛力の
抜本的強化は、
わが国自身の
判断と
責任で
進めることが
重要で
基本的に、
そのことを
伝えた」と
述べました。
根本性加强防卫力量,必须以我国自身的判断和责任为基础来推进,这一点非常重要,我基本上传达了这一立场。