Báo tiếng Nhật: 美容医療トラブルに特化した救急外来が本格開始東京新宿

二に重じゅう手術しゅじゅつや脂肪しぼう吸引きゅういんなど美容びよう医療いりょうのニーズが高たかまる一方いっぽうで、一部いちぶでは、合併症がっぺいしょうや後遺症こういしょうなどの健康けんこう被害ひがいも起おきています。そうした中なか、東京とうきょう・新宿しんじゅく区くの病院びょういんが6月つきから、美容びよう医療いりょうのトラブルに特とく化かした救急きゅうきゅう外来がいらいを本格ほんかく的てきに開始かいししました。

美容びよう医療いりょうをめぐっては全国ぜんこくの消費しょうひ生活せいかつセンターなどに寄よせられた健康けんこう被害ひがいの相談そうだんが、昨年度さくねんど822件けんと、5年ねん前まえの1。

7倍ばいに増加ぞうかしています。

こうした中なか、東京とうきょう新宿しんじゅく区くで24時間じかん、救急きゅうきゅう患者かんじゃを受け入うけいれている春山はるやま記念きねん病院びょういんは、患者かんじゃを迅速じんそくに治療ちりょうするため、6月つきから、美容びよう医療いりょうのトラブルに特とく化かした救急きゅうきゅう外来がいらいを本格ほんかく的てきに開始かいししました。

病院びょういんはこれまでも、美容びよう医療いりょうによる合併症がっぺいしょうなどの緊急きんきゅう手術しゅじゅつを行おこなってきましたが、どんな施術しじゅつを受うけたのか分わからず、処置しょちに苦慮くりょするケースも少すくなくなかったといいます。

このため6月つきには、都内とないの美容びようクリニックと覚書おぼえがきを交かわし、クリニックで施術しじゅつを受うけた患者かんじゃを病院びょういんが受け入うけいれる場合ばあいは、施術しじゅつ内容ないようなど、治療ちりょうに必要ひつような情報じょうほうを共有きょうゆうしていくことになりました。

治療ちりょうは公的こうてきな医療いりょう保険ほけんが適用てきようされない自由じゆう診療しんりょうで行おこなわれます。

美容びよう医療いりょうの健康けんこう被害ひがいをめぐっては、厚生こうせい労働ろうどう省しょうの検討けんとう会かいも去年きょねん、美容びようクリニックと、合併症がっぺいしょうなどに対応たいおうできる医療いりょう機関きかんの連携れんけいを深ふかめる必要ひつよう性せいを指摘してきしています。

覚書おぼえがきを交かわした美容びようクリニックの深堀ふかほり純じゅん也理事りじ長ちょうは「これまで施術しじゅつ後ごの死亡しぼう事故じこや重じゅう篤あつしな後遺症こういしょうは起おきていないが、今後こんご、予期よきせぬ合併症がっぺいしょうが起おこる可能かのう性せいもあり、安心あんしんして美容びよう医療いりょうを提供ていきょうするうえで、救急きゅうきゅう病院びょういんと連携れんけいできるのは心強こころづよくありがたい」と話はなしていました。

病院びょういんの事業じぎょう責任せきにん者しゃの櫻井さくらい裕ひろし基もと医師いしは「一刻いっこく一いち秒びょうを争あらそう事例じれいがあるため協定きょうていを事前じぜんに結むすぶ取り組とりくみを始はじめた。

今後こんごはほかのクリニックとの連携れんけいも広ひろげていきたい」と話はなしていました。

合併症がっぺいしょうや後遺症こういしょうで緊急きんきゅう手術しゅじゅつも連携れんけいの必要ひつよう性せいは

美容びようクリニックで施術しじゅつを受うけた後のち、合併症がっぺいしょうや後遺症こういしょうを患わずらい、緊急きんきゅう手術しゅじゅつが必要ひつようになる患者かんじゃは後ごを絶たちません。

東京とうきょう新宿しんじゅく区くの春山はるやま記念きねん病院びょういんでは、5月つきにも都内とないの美容びようクリニックであご下かの脂肪しぼう吸引きゅういんを受うけた40代だいの男性だんせい患者かんじゃが救急きゅうきゅう搬送はんそうされてきました。

男性だんせいは施術しじゅつ後ごに、首くびに血腫けっしゅが出来できて気道きどうが圧迫あっぱくされていました。

救急きゅうきゅう搬送はんそうにはクリニックの医師いしが同行どうこうし、病院びょういん側がわに施術しじゅつ内容ないようを速すみやかに伝つたえたため、血腫けっしゅの原因げんいんが首くびの血管けっかんからの出血しゅっけつであることが分わかり、すぐに、血管けっかんを縛しばって止血しけつする手術しゅじゅつが行おこなわれました。

手術しゅじゅつは1時間じかん余あまりにおよびましたが無事ぶじ成功せいこうし、男性だんせいは翌日よくじつには退院たいいんでき、その後そのごの経過けいかも順調じゅんちょうだということです。

男性だんせいは「とても怖こわかったです。

救急きゅうきゅう病院びょういんがなければ死しんでいたかもしれず、本当ほんとうに感謝かんしゃの気持きもちでいっぱいです」と話はなしています。

病院びょういんの事業じぎょう責任せきにん者しゃの櫻井さくらい裕ひろし基もと医師いしは「去年きょねんには大阪おおさかで同おなじような合併症がっぺいしょうが起おきて亡なくなった人ひともいて、もう命いのちを落おとす人ひとを出だしてはならないと感かんじ搬送はんそうを受け入うけいれた。

今回こんかいはクリニックの医師いしから施術しじゅつ内容ないようを詳くわしく聞きけたので迅速じんそくに処置しょちできたが、重じゅう篤あつしなケースでも施術しじゅつ内容ないようが分わからず、処置しょちが遅おくれてしまうケースが出でてきている。救急きゅうきゅう医療いりょうを担になう病院びょういんと美容びようクリニックとの連携れんけいは全国ぜんこくで広ひろげていくべきだ」と話はなしています。

国くにも対応たいおう強化きょうかの方針ほうしん

美容びよう医療いりょうで相次あいつぐ合併症がっぺいしょうや後遺症こういしょうについて、国くにも対応たいおうを強化きょうかする方針ほうしんです。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは去年きょねん8月つき、美容びよう医療いりょうの合併症がっぺいしょうや後遺症こういしょうの実態じったい調査ちょうさを行おこない、美容びよう医療いりょうを提供ていきょうする417の医療いりょう機関きかんと、美容びよう医療いりょうでトラブルを経験けいけんした600人にんから回答かいとうを得えました。

それによりますと、まず医療いりょう機関きかんに健康けんこう被害ひがいなどのトラブルが起おきた時ときの対応たいおうを聞きいたところ、「マニュアルや研修けんしゅうを用意よういしていない」と答こたえたところが全体ぜんたいの33。

8％に上のぼりました。

また、アフターフォローを行おこなう際さいに、対応たいおうできない施術しじゅつの修正しゅうせいや後遺症こういしょうなどが発生はっせいした場合ばあい、連携れんけいしている医療いりょう機関きかんがあるか尋たずねたところ、35。

7％が「ない」と回答かいとうしました。

一方いっぽう、トラブルを経験けいけんした患者かんじゃのうち18。

7％の人ひとは、「施術しじゅつを受うけた後のち、早期そうきに再さい施術しじゅつや治療ちりょうが必要ひつような状況じょうきょうに陥おちいった」と回答かいとうしています。

具体ぐたい的てきな症状しょうじょうを複数ふくすう回答かいとうで聞きいたところ

▽「熱傷ねっしょう」が25％で最もっとも多おおく

次ついで

▽「重度じゅうどの形態けいたい異常いじょう」が23。

2％

▽「皮膚ひふのえ死し・潰瘍かいよう」が22。

3％となったほか

▽「消化しょうか器き障害しょうがい」が3。

6％

▽「骨折こっせつ」や「出血しゅっけつ多量たりょう」が2。

7％などとなっています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうの検討けんとう会かいは去年きょねん、報告ほうこく書しょをまとめ、合併症がっぺいしょうや後遺症こういしょうが起おきた時ときに、クリニックが対応たいおうできない、あるいは、対応たいおうを拒絶きょぜつしたり、ほかの病院びょういんの紹介しょうかいも行おこなわないといった事例じれいが見みられると指摘してきしました。