今年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、審査員賞を受賞したパキスタン映画「Joyland(原題)」が、国内での公開直前に上映を禁止され、人権団体などが抗議の声を上げています。
同作品は、家父長制度の下で幸せに暮らしていた家族の末息子と、トランスジェンダーのダンサーが出会うラブストーリー。パキスタンでは8月に映画検定委員会が上映許可を出し、今週公開されることになっていました。
「Joyland」はパキスタン映画で初めてカンヌで上映され、性的少数者の問題を扱った作品に与えられる「クィアパルム賞」も受賞しました。
さらに米アカデミー賞の国際映画部門にもエントリーしています。ただし選考対象となるには、今月中に米国外の商業映画館で連続7日間以上、上映されたという条件を満たす必要があります。
シャリフ首相の補佐官は15日のツイートで、上映の是非を高官レベルで改めて検討すると述べました。