日本新闻: 「数千年に1回の現象」防潮堤や海沿い岩礁約4m隆起石川輪島

「数すう千せん年ねんに1回かいの現象げんしょう」防潮ぼうちょう堤つつみや海沿うみぞい岩礁がんしょう約やく4m隆起りゅうき石川いしかわ輪島わじま

Jan 13, 2024 03:01 1

Furigana

能登のと半島はんとう地震じしんで大おおきな被害ひがいを受うけた石川いしかわ県けん輪島わじま市しでは、防潮ぼうちょう堤つつみや海沿うみぞいの岩礁がんしょうがおよそ4メートル隆起りゅうきしたことが専門せんもん家かの現地げんち調査ちょうさで確認かくにんされました。能登のと半島はんとうの北側きたがわでは過去かこに大だい規模きぼな地震じしんが繰り返くりかえしてできたとみられる階段かいだん状じょうの地形ちけいがあることから、専門せんもん家かは「4メートルもの隆起りゅうきはめったにないことで、数すう千せん年ねんに1回かいの現象げんしょうだ」と指摘してきしています。

今回こんかいの地震じしんで石川いしかわ県けんの能登のと半島はんとうの北側きたがわでは海底かいていが露出ろしゅつするほど地盤じばんが隆起りゅうきしている地点ちてんが確認かくにんされ、専門せんもん家かによる「令りょう和わ6年ねん能登のと半島はんとう地震じしん変動へんどう地形ちけい調査ちょうさグループ」の調査ちょうさでは東西とうざいおよそ90キロの範囲はんいで陸りく域いきがおよそ4.4平方キロメートルへいほうきろめ-とる海うみ側がわに拡大かくだいしたことが分わかっています。

産業さんぎょう技術ぎじゅつ総合そうごう研究所けんきゅうじょ地質ちしつ調査ちょうさ総合そうごうセンターの宍倉ししくら正ただし展てんグループ長ちょうは、地盤じばんの隆起りゅうきが確認かくにんされた輪島わじま市し門前もんぜ町まちの鹿磯かいそ漁港ぎょこう周辺しゅうへんで調査ちょうさを行おこない、防潮ぼうちょう堤つつみの壁面へきめんについた貝かいやゴカイの位置いちから推定すいていされる地震じしん前まえの海面かいめんの水位すいいと現在げんざいの水位すいいを比較ひかくしたところ、およそ4メートル隆起りゅうきしていることが確認かくにんされました。

また、漁港ぎょこうの北側きたがわの岩礁がんしょうもおよそ3.6メートル隆起りゅうきし、「海うみ成なる段丘だんきゅう」と呼よばれる階段かいだん状じょうの地形ちけいができていました。

宍倉ししくらさんは「海岸かいがんの隆起りゅうきを専門せんもんに30年ねん以上いじょう研究けんきゅうしてきたが、4メートルの隆起りゅうきというのはめったにないことだ」としています。

輪島わじま市しや珠洲すず市しの北側きたがわの海岸かいがん線せん沿ぞいには、およそ6000年ねん前まえから現在げんざいまでに大だい規模きぼな地震じしんによってできたとみられる「海うみ成なる段丘だんきゅう」が3段だん確認かくにんされています。

宍倉ししくらさんは「能登のと半島はんとう自体じたいが隆起りゅうきを繰り返くりかえすことでできた半島はんとうで、段丘だんきゅうが3段だんあるということは、過去かこに大だい規模きぼな地震じしんが起おきたことを示しめしている。今回こんかい、その数すう千せん年ねんに1回かい程度ていどの現象げんしょうに遭遇そうぐうしてしまったと受け止うけとめている」と話はなしています。