腰のけがから復帰し、去年の名古屋場所以来の出場となる照ノ富士は2日目に初黒星を喫したものの、その後は4連勝と立て直し、7日目の20日は結びの一番で正代と対戦しました。
照ノ富士は立ち合いからもろ差しで懐に潜り込まれ、このまま圧力をかけられて「寄り倒し」で敗れて2敗目を喫しました。
今場所、西の前頭4枚目で臨む正代は7年前の平成29年名古屋場所で横綱 日馬富士を破って以来、2つ目の金星です。
一方、横綱昇進に挑む大関 霧島は平幕の北勝富士と対戦し、相手の押しに引く場面もありましたが、このあと四つに組んで、1分に迫る相撲を「寄り切り」で制し、1敗を守りました。
このほか、大関経験者の朝乃山は明生に対して右を差して前に圧力をかける相撲で寄り切り、幕内でただ1人、初日から7連勝としました。
1敗の力士は霧島に加えて、関脇 琴ノ若と三役経験者の阿武咲、それに新入幕の大の里の4人となりました。
中入り後の勝敗
▽碧山は右ひざを痛めて20日から休場となり、阿武咲が「不戦勝」で勝ちました。
▽琴勝峰に新入幕の島津海は島津海が「押し倒し」。
▽美ノ海に武将山は武将山が「押し倒し」。
▽宝富士に妙義龍は妙義龍が「寄り切り」。
▽新入幕の大の里に王鵬は大の里が「寄り切り」で勝ちました。
▽剣翔に友風は剣翔が「寄り切り」。
▽遠藤に佐田の海は佐田の海が「寄り切り」。
▽玉鷲に隆の勝は玉鷲が「押し出し」で勝ちました。
39歳の玉鷲は通算出場が1575となり、歴代10位の安芸乃島に並びました。
▽明生に朝乃山は朝乃山が「寄り切り」で勝って初日からの連勝を7に伸ばしました。
▽一山本に平戸海は一山本が「はたき込み」。
▽御嶽海に湘南乃海は御嶽海が「押し出し」。
▽金峰山に錦木は錦木が「押し出し」。
▽翠富士に豪ノ山は翠富士が「寄り切り」で勝ちました。
▽阿炎に熱海富士は熱海富士が「押し出し」。
▽高安に若元春は若元春が「寄り切り」。
▽宇良に大栄翔は大栄翔が「突き出し」。
▽琴ノ若に竜電は琴ノ若が「寄り切り」。
琴ノ若は連敗はしませんでした。
▽大関 霧島に北勝富士は霧島が「寄り切り」で勝って6勝目です。
▽翔猿に大関 豊昇龍は豊昇龍が「寄り切り」で勝って連敗を2で止めました。
▽横綱 照ノ富士に正代は正代が「寄り倒し」。
照ノ富士は2敗目を喫しました。
力士の談話
▽横綱昇進に挑む大関 霧島は北勝富士との1分に迫る相撲を制して1敗を守り、「我慢して相撲をとった。一番一番だ」と冷静に話していました。
▽横綱 照ノ富士は大関経験者の正代に敗れ、20日は取材に応じませんでした。
▽一方、勝って38場所ぶりの金星獲得となった正代は「止まってしまうときついと思ったので止まらないようにした。金星はだいぶ間隔があいた。頭がまわっていなかったが座布団が飛び始めて勝ったことを実感した」と振り返りました。
▽大関 豊昇龍は翔猿に勝って連敗を「2」で止め、「自分の形にしたいと落ち着いていってよかった。しっかり自分らしい相撲をとっていきたい」と淡々と話していました。
▽関脇の琴ノ若は竜電に勝って1敗を守り、「体は動いてくれていると思う。やってきたことを信じてやるしかない。変わらずにやることをやって次の一番に集中していく」と21日の取組を見据えていました。
▽大関経験者の朝乃山は平幕の明生に勝って幕内でただ1人7連勝としましたが「左の上手が取れず、自分の相撲が悪かった。結果を出しても内容もないといけないし、こういう相撲では上位で勝てない」と反省しきりでした。
▽幕内最年長、39歳の玉鷲は20日、通算1575回出場を果たし、元関脇 安芸乃島に並んで歴代10位となりましたが「全然気にしていなかったが、名前を出してもらってありがたい」と話していました。