【随時ずいじ更新こうしん】ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうから2年ねん 各地かくちの動うごきは

戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなど、ウクライナ情勢じょうせいをめぐる24日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナとは7時間じかん、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

＝随時ずいじ更新こうしん中ちゅう＝

ウクライナ“ロシアA50早期そうき警戒けいかい機き撃墜げきつい” 先月せんげつも同型どうけい機き撃墜げきつい発表はっぴょう

ウクライナ空軍くうぐんのオレシチュク司令しれい官かんは23日にち、ロシア軍ぐんのA50早期そうき警戒けいかい管制かんせい機きを撃墜げきついしたとSNSで発表はっぴょうし、上空じょうくうで何なんらかの物体ぶったいが炎ほのおを上あげる映像えいぞうを投稿とうこうしました。

またウクライナ国防省こくぼうしょうの情報じょうほう総局そうきょくは、撃墜げきついされた航空こうくう機きの航跡こうせきを示しめしたと見みられる地図ちずなどを発表はっぴょうし、それによりますとウクライナに近ちかいロシア南部なんぶクラスノダール地方ちほうで速度そくど表示ひょうじがゼロになっています。

一方いっぽう、ロシア国営こくえいのタス通信たすつうしんもクラスノダール地方ちほうの当局とうきょくの情報じょうほうとして、「航空こうくう機き1機きが墜落ついらくした」と伝つたえています。ウクライナ国防省こくぼうしょうはA50は3億おく3000万まんドル、日本にっぽん円えんにしておよそ496億おく円えん相当そうとうだとしてロシア側がわの損害そんがいを強調きょうちょうしています。

ウクライナ空軍くうぐんは先月せんげつ中旬ちゅうじゅんもA50を撃墜げきついしたと発表はっぴょうしていて、このときイギリス国防省こくぼうしょうは、A50はロシアの偵察ていさつ能力のうりょくにとって非常ひじょうに重要じゅうようで、ロシアは、航空こうくう機きの作戦さくせん区域くいきを限定げんていすることを検討けんとうせざるを得えなくなるだろうと分析ぶんせきしていました。

ウクライナ空軍くうぐんは、今月こんげつ17日にちから21日にちまでの5日間にちかんにスホイ34戦闘せんとう爆撃ばくげき機きやスホイ35戦闘せんとう機きをあわせて7機き撃墜げきついしたと発表はっぴょうし、ロシアの航空こうくう部隊ぶたいに打撃だげきを与あたえているとアピールしていました。

NHKが現地げんち調査ちょうさ機関きかんと共同きょうどう実施じっし 意識いしき調査ちょうさ結果けっかは

ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまって2年ねんとなるなか、ウクライナの国民こくみんの68％が「領土りょうどを奪還だっかんするまで徹底てってい抗戦こうせんを続つづけるべきだ」と答こたえた一方いっぽうで、「和平わへい交渉こうしょうを始はじめるべきだ」と回答かいとうした人ひとが24％と、1年ねん前まえに比くらべて2倍ばいに増ふえたことがNHKがウクライナの首都しゅとキーウを拠点きょてんに活動かつどうする調査ちょうさ機関きかん「レーティング」と共同きょうどうで実施じっしした意識いしき調査ちょうさで明あきらかになりました。

調査ちょうさは、今月こんげつ9日にちから3日間にちかん、ロシアが占領せんりょうしている東部とうぶの一部いちぶの地域ちいきと南部なんぶクリミアを除のぞくウクライナ各地かくちの18歳さい以上いじょうの市民しみんを対象たいしょうに電話でんわで行おこない、1000人にんから回答かいとうを得えました。

【戦争せんそうによって何なにを失うしなったか】

「戦争せんそうによって何なにを失うしなったか」を尋たずね生活せいかつの変化へんかについて探さぐったところ「健康けんこう状態じょうたいの悪化あっか」が34％、家族かぞくや親類しんるいなど「近ちかしい人ひとを失うしなった」が29％、「収入しゅうにゅうが減へった」が25％、「家族かぞくとの離散りさん」が25％、「仕事しごとを失うしなった」が19％などとなりました。「近ちかしい人ひとを失うしなった」が去年きょねんから12ポイント増ふえ、戦闘せんとうの長期ちょうき化かで身近みぢかな人ひとが犠牲ぎせいになるケースが増ふえていることがわかります。地域ちいき別べつでは「仕事しごとを失うしなった」「家族かぞくとの離散りさん」と回答かいとうした人ひとは戦闘せんとうが激はげしい東部とうぶと南部なんぶで多おおくなっています。

【心身しんしんへの影響えいきょうは】

心こころや体からだへの影響えいきょうについては「心身しんしんの不調ふちょうが大おおきくカウンセリングや医師いしの診察しんさつなどを受うけた」が去年きょねんから6ポイント増ふえて14％、「心身しんしんに不調ふちょうがあり日常にちじょう生活せいかつに支障ししょうを感かんじることがある」が去年きょねんから3ポイント増ふえて37％で、日常にちじょう生活せいかつに支障ししょうが出でるような不調ふちょうを感かんじていると回答かいとうした人ひとが半数はんすうを超こえました。

【戦況せんきょうをどうみるか】

戦況せんきょうを巡めぐって「勝利しょうりに近ちかづいている」または「一いち歩ほ一いち歩ほ勝利しょうりに近ちかづいている」と回答かいとうした人ひとは、半数はんすうを超こえて54％に上のぼりました。一方いっぽう、「停滞ていたいしている」と回答かいとうした人ひとは30％でした。「少すこしずつ後退こうたいしている」か「後退こうたいしている」とした人ひとは12％で「停滞ていたい」または「後退こうたい」と回答かいとうした人ひとはあわせて42％となりました。なかでも18歳さいから35歳さいまでの若わかい世代せだいでは「停滞ていたい」または「後退こうたい」と回答かいとうした人ひとの割合わりあいが53％にのぼり「勝利しょうりに近ちかづいている」と回答かいとうした44％を上回うわまわっています。

【停滞ていたい・後退こうたいの理由りゆうは】

「停滞ていたい」または「後退こうたい」と回答かいとうした人ひとに対にたいしてその理由りゆうを尋たずねたところ、「ウクライナ政府せいふの結束けっそくやリーダーシップの不足ふそく」と回答かいとうした人ひとが42％と最もっとも多おおく「欧米おうべいによる兵器へいきの支援しえん不足ふそく」が30％、「国際こくさい社会しゃかいによるロシアへの圧力あつりょく不足ふそくや連携れんけい不足ふそく」が10％でした。

【「徹底てってい抗戦こうせん」68％も「停戦ていせんし和平わへい交渉こうしょう」24％と去年きょねん比ひ2倍ばいに】

今後こんごウクライナ政府せいふに何なにを期待きたいするかについては、「クリミアを取り戻とりもどすなど旧きゅうソビエトから独立どくりつした時点じてんの状況じょうきょうになるまで戦闘せんとうを続つづける」が55％、「軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまる前まえのおととし2月つき23日にちの時点じてんに戻もどるまで戦闘せんとうを続つづける」が13％と、領土りょうどを奪還だっかんするまで徹底てってい抗戦こうせんを続つづけるべきだと回答かいとうした人ひとがあわせて68％にのぼりました。一方いっぽうで「停戦ていせんし和平わへい交渉こうしょうを始はじめるべきだ」と答こたえた人ひとは24％と、1年ねん前まえの12％から2倍ばいに増ふえました。そう回答かいとうした人ひとを年齢ねんれい別べつに見みますと、51歳さい以上いじょうが去年きょねんから6ポイント増ふえて18％、36歳さいから50歳さいまでが14ポイント増ふえて27％、18歳さいから35歳さいまででは20ポイント増ふえて31％となりました。国民こくみんの多おおくが徹底てってい抗戦こうせんを続つづけるべきだと考かんがえている一方いっぽうで若わかい世代せだいを中心ちゅうしんに停戦ていせんを求もとめる声こえも出でていることがわかります。

【日本にっぽんの役割やくわりは】

日本にっぽんがウクライナを支援しえんするため国際こくさい社会しゃかいで何なにができるか尋たずねたところ、「欧米おうべいからの軍事ぐんじ支援しえんの強化きょうかを促進そくしんする」が27％、「復興ふっこう支援しえん」が26％、「ロシアへの制裁せいさい強化きょうか」が22％、「停戦ていせん交渉こうしょうの仲介ちゅうかい」が18％となりました。一方いっぽう、日本にっぽんがウクライナに対にたいして行おこなっている人道じんどう支援しえんを知しっているかについては「はじめて聞きいた」が50％ともっとも多おおくなりました。ただ、「聞きいたことがある」が去年きょねんから4ポイント増ふえて35％、「よく知しっている」が去年きょねんから8ポイント増ふえて15％でいずれも去年きょねんから増加ぞうかしました。

軍事ぐんじ侵攻しんこう2年ねん ウクライナの市民しみんの声こえは

18歳さいの男性だんせい

「戦争せんそうが長期ちょうき化かするなかで、人々ひとびとは疲つかれているし、恐怖きょうふも感かんじています。しかし、もし降参こうさんすれば、敵てきは、再ふたたび攻撃こうげきを仕掛しかけてくるでしょう。私わたしは戦たたかう準備じゅんびができているし、戦たたかい続つづけるべきだと思おもいます」

18歳さいの女性じょせい

「去年きょねんはまだ、戦争せんそうが終結しゅうけつし、私わたしたちが勝利しょうりするだろうという明あかるい兆きざしがありました。しかしいま、私わたしたちは、道みちのりがとても長ながいものであることに気きづいています。もちろん誰だれもが戦争せんそうの終結しゅうけつを望のぞんでいて、これまでに失うしなったものを考かんがえれば、戦争せんそうは終おわらせた方ほうがいいと思おもいます。しかし、2年ねん後ご、3年ねん後ごにプーチンが攻せめてこないという保証ほしょうはどこにもありません」

「多おおくの友人ゆうじんが死しに、多おおくの親族しんぞくが戦地せんちにいます。もし自分じぶんの父親ちちおやや恋人こいびとが動員どういんされたらと考かんがえない日ひはありません。平和へいわで静しずかな日ひが訪おとずれることを願ねがっています」

60歳さいの男性だんせい

「ウクライナの人ひとたちも前線ぜんせんの兵士へいしたちもみな疲弊ひへいしきっています。また欧米おうべい側がわからの支援しえんも不足ふそくし、ウクライナは厳きびしい状況じょうきょうにあります。私わたしは戦たたかい続つづけるのではなく、交渉こうしょうし、選択肢せんたくしを探さがす必要ひつようがあると思おもいます。しかし、交渉こうしょうだけではウクライナに未来みらいはありません。欧米おうべい側がわのパートナーから将来しょうらいに対にたいする何なんらかの保障ほしょうが必要ひつようです」

死亡しぼうしたウクライナ軍ぐん兵士へいし遺族いぞく「戦たたかい続つづけるべき」

ロシア軍ぐんとの戦闘せんとうで死亡しぼうしたウクライナ軍ぐんの兵士へいしの母親ははおやは、息子むすこの死しを無駄むだにしないためにも戦たたかいを続つづけるべきだと訴うったえています。

首都しゅとキーウに住すむナタリア・イシチェンコさんは、おととし6月つき、ウクライナ東部とうぶで、軍ぐんの兵士へいしとしてロシアとの戦闘せんとうに参加さんかしていた一いち人にん息子むすこのアスタムールさんを亡なくしました。

アスタムールさんが生前せいぜん、暮くらしていた集合しゅうごう住宅じゅうたくの入り口いりくちには、住民じゅうみんたちの要望ようぼうでアスタムールさんを追悼ついとうする銘板めいばんが飾かざられています。

銘板めいばんには、アスタムールさんの似顔絵にがおえも描えがかれ、ナタリアさんは毎日まいにちのように息子むすこの似顔絵にがおえに声こえをかけているといいます。

ナタリアさんは「私わたしたちに笑わらいかけていると思おもうこともあれば、なにかを批判ひはんしているように感かんじることもあります。家族かぞくとしてのコミュニケーションを続つづけているんです」と話はなしていました。

大切たいせつな息子むすこを失うしなった痛いたみは「世界せかいが崩壊ほうかいするほどつらいものだった」と話はなすナタリアさんですが、似顔絵にがおえとの対話たいわを続つづけるうちに、息子むすこが生いきていたら、悲かなしみに暮くれるばかりの姿すがたを望のぞまないのではないかと考かんがえるようになりました。

ナタリアさんは「亡なくなった人ひとをしのぶことで周まわりを憂ゆううつにさせたり、やる気やるきを失うしなわせたりしてはならないのです」と話はなしていました。

軍事ぐんじ侵攻しんこう開始かいしから2年ねんとなるなか、ウクライナの市民しみんの間までは終結しゅうけつの兆きざしの見みえない戦たたかいに疲つかれを感かんじているという声こえが多おおく聞きかれるようになりました。

ナタリアさんは、和平わへい交渉こうしょうを求もとめる声こえに理解りかいを示しめしつつも、息子むすこの死しを無駄むだにしないために、そして、同おなじような悲かなしみを味あじわう人ひとがこれ以上いじょう増ふえないためにも、戦たたかいは続つづけなければならないと感かんじています。

ナタリアさんは「私わたし自身じしんもとても疲つかれています。しかし、この疲つかれをロシアがウクライナを占領せんりょうしやすくなるきっかけにしてはなりません。絶望ぜつぼうして立ち止たちどまるのではなく戦おののい続つづけなければならないのです」と訴うったえていました。

《ロシアでは》

露ろの世論せろん調査ちょうさ プーチン大統領だいとうりょう高たかい支持しじ続つづく 外交がいこうで解決かいけつ望のぞむ人ひとも

ロシアのプーチン政権せいけんがウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを始はじめてから2年ねんとなりますが、ロシアの世論せろん調査ちょうさでは、侵攻しんこうを推し進おしすすめるプーチン大統領だいとうりょうに対にたいして高たかい支持しじが続つづいています。

ロシアの民間みんかんの世論せろん調査ちょうさ機関きかん「レバダセンター」が今月こんげつ1日にちに発表はっぴょうした世論せろん調査ちょうさでは、プーチン大統領だいとうりょうの活動かつどうを「支持しじする」と答こたえた人ひとが85％、「支持しじしない」は12％で、8割わりを超こえる高たかい支持しじが続つづいています。

また「ロシアが正ただしい道みちを進すすんでいる」と答こたえた人ひとは71％で「間違まちがった道みちを進すすんでいる」と答こたえた人ひとの18％を大おおきく上回うわまわっています。

また今月こんげつ6日にちに発表はっぴょうされた調査ちょうさでは、ウクライナでのロシア軍ぐんの行動こうどうを支持しじする人ひとは77％で、支持しじしない人ひとの16％を大おおきく上回うわまわっています。

一方いっぽう、「軍事ぐんじ行動こうどうを続つづけるべき」が40％なのに対にたいし、「和平わへい交渉こうしょうを開始かいしすべき」は52％となっていて、ロシアにおいて外交がいこうによる解決かいけつを望のぞむ人ひとが多おおいこともうかがえます。

首都しゅとモスクワでは市民しみんから様々さまざまな声こえが聞きかれ、このうち、教師きょうしだという男性だんせいは「現在げんざい行おこなわれている特別とくべつ軍事ぐんじ作戦さくせんの目標もくひょうは達成たっせいされなければならない。誰だれもが早はやく終おわることを望のぞんでいるが、あくまでそれは目標もくひょうが達成たっせいされた後のちだ」と話はなしていました。

また数学すうがく者しゃだという62歳さいの女性じょせいは「途中とちゅうで諦あきらめてしまったら犠牲ぎせいは無む意味いみになり、何なにも達成たっせいできなくなる。私わたし自身じしんも寄付きふするなどしてできるかぎりの協力きょうりょくはする。軍事ぐんじ作戦さくせんに対にたいして人々ひとびとの支持しじは拡大かくだいし、結束けっそくしていると感かんじる」と話はなしていました。

一方いっぽう、別べつの女性じょせいは「すべてにうんざりしている。大統領だいとうりょう選挙せんきょで多おおくの人々ひとびとが戦争せんそうに反対はんたいするために列れつを作つくったのに、候補こうほ者しゃたちは立候補りっこうほが認みとめられなかったし、刑務所けいむしょにいた人ひとも、毒物どくぶつを準備じゅんびされたのか力ちからを失うしなってしまい、もはや政権せいけん側がわも恐おそれていない。私わたしは愛国あいこく心しんを持もっていたが、今いまはこの国くにを恥はじている」と話はなし、軍事ぐんじ侵攻しんこうに反対はんたいする勢力せいりょくへの政権せいけん側がわの圧力あつりょくが一段いちだんと強化きょうかされているとして悲観ひかん的てきな見方みかたを示しめしました。

「レバダセンター」は、プーチン政権せいけんから「外国がいこくのスパイ」を意味いみする「外国がいこくの代理人だいりにん」に指定していされ、圧力あつりょくを受うけながらも、独自どくじの世論せろん調査ちょうさ活動かつどうや分析ぶんせきを続つづけています。

プーチン大統領だいとうりょうの支持しじ者しゃは

ロシア南部なんぶのソチで観光かんこう会社かいしゃに勤務きんむするイワン・ミチャエフさんも（64）その1人にんで、プーチン大統領だいとうりょうを支持しじし、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうにも賛同さんどうしています。

ミチャエフさんは、プーチン大統領だいとうりょうについて「強つよい指導しどう者しゃであり、誇ほこりに思おもっている。ロシアに安定あんていと発展はってんをもたらした。誰だれもが偉大いだいなるロシアの安定あんていを必要ひつようとしているからだ」と話はなし、国民こくみんに「生活せいかつの安定あんてい」を約束やくそくするプーチン大統領だいとうりょうへの信頼しんらいを支持しじの理由りゆうにあげました。

そのうえで、来月らいげつ行おこなわれるロシアの大統領だいとうりょう選挙せんきょでもプーチン氏しに投票とうひょうすると明言めいげんしました。

ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうについて、ミチャエフさんは、自身じしんの母親ははおやがウクライナ出身しゅっしんだとしたうえで「ウクライナとロシア、双方そうほうに犠牲ぎせい者しゃが出でている。もちろん、終結しゅうけつするのなら、早はやければ早はやいほど良よい。しかし、私わたしはロシア人じんなので最後さいごまでロシアを支持しじする。ロシアがこの戦争せんそうに負まけることはないだろう」と話はなし、早期そうきの停戦ていせんを望のぞむとした一方いっぽうで、軍事ぐんじ侵攻しんこうの遂行すいこうを支持しじする立場たちばを示しめしました。

軍事ぐんじ侵攻しんこうに対にたいする欧米おうべい側がわからの経済けいざい制裁せいさいの影響えいきょうについて、ミチャエフさんは「物価ぶっかはある程度あるていどあがった。特とくにヨーロッパや日本にっぽん製せいの自動車じどうしゃの部品ぶひんの値段ねだんが上あがっている」と話はなしました。

一方いっぽうで「もちろん難むずかしいこともあるが、生活せいかつすることは可能かのうだし、われわれはこうした困難こんなんに対処たいしょできる」と話はなし、影響えいきょうは許容きょようできる範囲はんいで、生活せいかつに支障ししょうは出でていないと言いいます。

また「観光かんこう客きゃくもロシア人じんはいま海外かいがいに行いくことがなくなったため、ソチへの国内こくない観光かんこう客きゃくは増ふえていると感かんじる。個人こじん的てきな意見いけんだが、制裁せいさいによってむしろ国内こくないの経済けいざいや発展はってんにはいい影響えいきょうを与あたえていると思おもう」と話はなし、ロシアでは制裁せいさいに対抗たいこうし、制裁せいさい下かの経済けいざい状況じょうきょうに適応てきおうしようという動うごきが生うまれているとする考かんがえを示しめしました。

今後こんごの見通みとおし 専門せんもん家か「おそらく4年ねん目めにもつれ込こむ」

今後こんごの見通みとおしについて、東京とうきょう大学だいがく先端せんたん科学かがく技術ぎじゅつ研究けんきゅうセンターの小泉こいずみ悠ゆう准じゅん教授きょうじゅは「戦争せんそうはまだ長ながく続つづく。3年ねん目めではどちらも決定けってい打だを得えられず、4年ねん目めにもつれ込もつれこむことがおそらく確実かくじつだ」と述のべ、さらに長期ちょうき化かするという考かんがえを示しめしました。

現状げんじょうの戦況せんきょうについて、小泉こいずみ准じゅん教授きょうじゅは、ロシアが攻勢こうせいを強つよめている段階だんかいだとして「ウクライナ軍ぐんは当面とうめん、大だい規模きぼな攻勢こうせいを行おこなう能力のうりょくがないのは明あきらかだ。去年きょねんの反転はんてん攻勢こうせいで相当そうとう戦力せんりょくを消耗しょうもうしている。一方いっぽう、ロシア側がわも大だい規模きぼかつ調整ちょうせいされた攻勢こうせいを行おこなう能力のうりょくがないだろう」という見方みかたを示しめしました。

そのうえで「ロシア側がわが少すこしずつ支配しはい地域ちいきを広ひろげていくとしても戦局せんきょくを一気いっきに変かえるような決定けってい的てきな行動こうどうをとることが難むずかしいだろう。いくつかの都市としがロシア軍ぐんの制圧せいあつ下かに入はいることがあるだろうが、それによってウクライナが戦争せんそうの継続けいぞくをできなくなることはない」と述のべました。

停戦ていせんの見通みとおしについては「プーチン大統領だいとうりょうからみると、戦場せんじょうの現実げんじつはまったく不ふ満足まんぞく。ウクライナが国家こっかとして組織そしき的てきな抵抗ていこうをしなくなるところまで戦争せんそうをするとすれば、落おとしどころという考かんがえが成立せいりつしないおそれが高たかい。一方いっぽう、ウクライナ側がわは国家こっかそのものが存続そんぞくできるかどうかの瀬戸際せとぎわで停戦ていせんに応おうじにくい。話し合はなしあいのためには軍事ぐんじ的てきに有利ゆうりな状況じょうきょうを作つくるしかない」と述のべ、現時点げんじてんでは双方そうほうが停戦ていせんに向むけた交渉こうしょうに乗り出のりだすことが難むずかしいという考かんがえを示しめしました。

今後こんごについては、ウクライナの最大さいだいの支援しえん国こくアメリカからの軍事ぐんじ支援しえんの継続けいぞくが鍵かぎを握にぎるとして「対たいウクライナ支援しえんがこの春はるまでに通とおるのであれば、ウクライナは来年らいねん以降いこうに再ふたたび反転はんてん攻勢こうせいに出でて、ロシア側がわから土地とちを取り返とりかえし、停戦ていせん交渉こうしょうに入はいって4年ねんくらいで戦争せんそうを終おわらせられるという望のぞみがつながる」と指摘してきしています。

一方いっぽう、アメリカからの追加ついか支援しえんが得えられない場合ばあいには、ウクライナはEU＝ヨーロッパ連合れんごうなどからの支援しえんに限かぎられたなかで戦闘せんとうを続つづけることになるとして「不可能ふかのうではないが、想定そうていよりも時間じかんがかかり、その前まえにウクライナ人じんの抵抗ていこうの意思いしや周辺しゅうへんの国くにの支援しえんの意思いしがついえる可能かのう性せいがある」と述のべアメリカの支援しえん継続けいぞくの行方ゆくえが今後こんごの焦点しょうてんになるという考かんがえを示しめしました。