日本新聞: 免疫不全の感染者支援新型コロナ診療で指針案を新たに作成へ

免疫めんえき不全ふぜんの感染かんせん者しゃ支援しえん新型しんがたコロナ診療しんりょうで指針案ししんあんを新あらたに作成さくせいへ

Feb 25, 2024 05:02

Furigana

がんの治療ちりょうなどで免疫めんえき不全ふぜんの状態じょうたいにある人ひとが新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんすると体内たいないにウイルスが残のこり続つづけて症状しょうじょうが再発さいはつするなど、治療ちりょうが長期ちょうき化かする傾向けいこうにあるとして、国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょなどの研究けんきゅうグループは、こうした患者かんじゃの診療しんりょうを支援しえんするための指針案ししんあんを新あらたに作つくることになりました。

がんの治療ちりょうなどで免疫めんえきの働はたらきが低下ていかしている人ひとが新型しんがたコロナに感染かんせんした場合ばあい、ウイルスの排除はいじょに時間じかんがかかり、症状しょうじょうが再発さいはつしたり、長期ちょうき間かん、検査けんさで陽性ようせいになったりするなどして治療ちりょうが長期ちょうき化かすることがあるほか、治療ちりょうが長引ながびく間まに薬くすりが効ききにくい「耐性たいせいウイルス」に変異へんいする可能かのう性せいも指摘してきされています。

このため、国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょなどの研究けんきゅうグループは免疫めんえき不全ふぜんの感染かんせん者しゃを対象たいしょうにした診療しんりょうを支援しえんするための情報じょうほうを集あつめた新あらたな指針案ししんあんを作つくることになりました。

研究けんきゅうグループでは、新型しんがたコロナに感染かんせんし、各地かくちの病院びょういんに入院にゅういんした免疫めんえき不全ふぜんのコロナの患者かんじゃおよそ90人にんを対象たいしょうに治療ちりょうの経過けいかやウイルスの検出けんしゅつ状況じょうきょうについて解析かいせきを進すすめ、海外かいがいの研究けんきゅう成果せいかも参考さんこうに、3月つき以降いこう、指針ししんの素案そあんをまとめることにしています。

グループの代表だいひょうを務つとめる国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょ感染かんせん病理びょうり部ぶの鈴木すずき忠ただし樹じゅ部長ぶちょうは「免疫めんえき不全ふぜんの患者かんじゃの治療ちりょうや退院たいいんの方針ほうしんは医療いりょう機関きかんごとにばらばらで、手探てさぐりなのが現状げんじょうだ。患者かんじゃの利益りえきのために何なにを重視じゅうししどう対応たいおうすべきか整理せいりしたい」と話はなしていました。