メルカリ出品しゅっぴんのプラモデル 返品へんぴんで別物べつものが届とどいた女性じょせいが被害ひがい届とどけ

SNS上じょうではこうしたトラブルへの運営うんえい会社かいしゃのサポートが不十分ふじゅうぶんだという声こえも相次あいつぎ、「メルカリ」はサポートの見直みなおしや強化きょうかを検討けんとうしています。

返品へんぴんされたのは別べつのプラモデルの箱はこ 中なかにはゴミが

被害ひがいを訴うったえたのは、東海とうかい地方ちほうに住すむ30代だいの女性じょせいです。

NHKの情報じょうほう提供ていきょう窓口まどぐち「ニュースポスト」に情報じょうほうを寄よせました。

女性じょせいによりますと今月こんげつ「メルカリ」で戦車せんしゃのプラモデルを出品しゅっぴんしたところ、購入こうにゅう者しゃから「パーツが破損はそんしている」と連絡れんらくがありました。

女性じょせいが返品へんぴんに応おうじるとデザインのよく似にた別べつの戦車せんしゃのプラモデルの箱はこが届とどき、箱はこの中なかにはパーツが抜き取ぬきとられた枠わくや紙かみのゴミが入はいっていました。

運営うんえい会社かいしゃ“サポートの継続けいぞく困難こんなん” 女性じょせいは警察けいさつに被害ひがい届とどけ

女性じょせいは運営うんえい会社かいしゃに対にたいし届とどいた物ものの画像がぞうを送おくるなどして経緯けいいを伝つたえ相談そうだんしましたが、会社かいしゃ側がわは「購入こうにゅう者しゃは返品へんぴんしたものに間違まちがいないと主張しゅちょうしている」とし、さらにこれ以上いじょうの「サポートの継続けいぞくが困難こんなんだ」として取り引とりひきはキャンセルになりました。

メルカリ側がわにあった代金だいきんはすでに購入こうにゅう者しゃに返金へんきん済ずみで「被害ひがいの補償ほしょうもできない」とされたということです。

このため女性じょせいは、商品しょうひんをだましとられたとして今月こんげつ15日にちに警察けいさつに被害ひがいを届け出とどけでました。

一方いっぽう、女性じょせいが一連いちれんの出来事できごとをSNSに投稿とうこうしたところ、同おなじような経験けいけんがあるとかサポートが不十分ふじゅうぶんだといった投稿とうこうなどが相次あいつぎ、その後そのご、運営うんえい会社かいしゃは女性じょせいへの被害ひがいの補償ほしょうに応おうじたということです。

父親ちちおやの遺品いひん 楽たのしんでくれる人ひとの手てに渡わたればと出品しゅっぴんしたが…

女性じょせいによりますとプラモデルは亡なくなった父親ちちおやの遺品いひんで、家族かぞくのなかにつくれる人ひとがいなかったため楽たのしんでくれる人ひとの手てに渡わたればと思おもい出品しゅっぴんしたということです。

女性じょせいは「すごくショックで何なん度ども被害ひがいを訴うったえたのに、会社かいしゃは問といかけに答こたえてくれませんでした。しっかり対応たいおうしてもらい、また同おなじようなことが起おきたらどう対応たいおうするのかも教おしえてもらいたい」と話はなしています。

メルカリ “不正ふせい利用りよう者しゃへの対策たいさく強化きょうか 取り組とりくむ”

NHKの取材しゅざいに対にたいしメルカリは「より安心あんしん安全あんぜんに利用りよういただけるよう、お客おきゃくさまサポートの方針ほうしんと体制たいせいの見直みなおし・強化きょうかが必要ひつようだと考かんがえています。今後こんごの具体ぐたい的てきな見直みなおし内容ないようは検討けんとうを進すすめていますが、当事者とうじしゃ間かんで解決かいけつが難むずかしいトラブルに対にたいし、お客おきゃくさまサポートもより関与かんよして早期そうき解決かいけつを目指めざすとともに、不正ふせい利用りよう者しゃへの対策たいさくを強化きょうかし、正まさしくご利用りよういただいているお客おきゃくさまが不ふ利益りえきを被こうむることがないように取り組とりくんでいきたいと考かんがえています」とコメントしています。

消費しょうひ生活せいかつセンターなどへの相談そうだん 昨年度さくねんどは10年ねん前まえの約やく8.7倍ばいに

国民こくみん生活せいかつセンターによりますと、フリマサービスで購入こうにゅうや出品しゅっぴんをした人ひとたちから全国ぜんこくの消費しょうひ生活せいかつセンターなどに寄よせられた相談そうだんの件数けんすうは10年ねん前まえの2014年度ねんどは920件けんだったのに対にたいし、昨年度さくねんどはおよそ8.7倍ばいの7965件けんにのぼっています。

また今年度こんねんどは先月せんげつ末まつまでに4211件けんの相談そうだんがあり、去年きょねんの同おなじ時期じきより増ふえているということです。

出品しゅっぴん者しゃからの相談そうだんでは、返品へんぴんに応おうじたところ商品しょうひんがすり替すりかえられていたとか空そら箱ばこが返かえってきたといった内容ないようも複数ふくすう寄よせられていたということです。

国民こくみん生活せいかつセンターでは、フリマサービスは個人こじん間かんの取り引とりひきのためより慎重しんちょうに取り引とりひきしてほしいと呼よびかけています。

専門せんもん家か “「返品へんぴん不可ふか」記載きさい禁止きんしルールが被害ひがい生うむ要因よういんのひとつ”

ITジャーナリストで成蹊大学せいけいだいがくの高橋たかはし暁子あきこ客員きゃくいん教授きょうじゅは、メルカリが出品しゅっぴん者しゃに対にたいし「返品へんぴん不可ふか」と記載きさいすることを禁止きんししているルールが被害ひがいを生うむ要因よういんのひとつになっていると指摘してきします。

返品へんぴんを拒否きょひできないルールのようにも読よめるため、これだけだと一方いっぽう的てきに出品しゅっぴん者しゃに不利ふりだということで、高橋たかはしさんは「購入こうにゅう者しゃの不安ふあんをなくす目的もくてきでのルールだ思おもうが、この規約きやくがあることで『返品へんぴん詐欺さぎ』ができることが界かいわいに広ひろがってしまった。仕組しくみを刷新さっしんすべき時期じきに来きているのではないか」と話はなしています。

そのうえで「そもそも個人こじん間かんの取り引とりひきのため、どちらがうそを言いっているのか運営うんえい会社かいしゃではわかりにくいという対応たいおうの難むずかしさもある。リスクを周知しゅうちしたり返品へんぴん詐欺さぎがしにくい仕組しくみづくりも必要ひつようだ」と指摘してきしています。