日本新聞: バスケ男子W杯日本がベネズエラに劇的な逆転勝利順位決定戦

オリンピックの出場しゅつじょう権けんがかかるバスケットボール男子だんしのワールドカップで、日本にっぽんは順位じゅんい決定けってい戦せんの初戦しょせんでベネズエラと対戦たいせんし、第だい4クオーターで劇的げきてきな逆転ぎゃくてん劇げきで86対たい77で勝かちました。日本にっぽんは2日にちの最終さいしゅう戦せんに勝かてば、自力じりきでは48年ねんぶりのオリンピック出場しゅつじょうとなります。

バスケットボール男子だんしのワールドカップで世界せかいランキング36位いの日本にっぽんは1次じラウンドで1勝しょう2敗はいとなり、オリンピック出場しゅつじょう権けんをかけて17位いから32位いを決きめる順位じゅんい決定けってい戦せんに回まわりました。

順位じゅんい決定けってい戦せんの初戦しょせんで世界せかい17位いのベネズエラと対戦たいせんした日本にっぽんは、第だい1クオーター、エースの渡邊わたなべ雄太ゆうた選手せんしゅが攻守こうしゅに活躍かつやくし、スリーポイントシュートを含ふくむ7得点とくてんを挙あげましたが、攻撃こうげきでミスが目立めだち、15対たい19とリードされました。

第だい2クオーターは22歳さいの河村かわむら勇いさむ輝てる選手せんしゅがファールをもらいながらシュートを決きめるなど追い上おいあげを見みせましたが、36対たい41とリードされたまま試合しあいを折り返おりかえしました。

第だい3クオーターには渡邊わたなべ選手せんしゅの連続れんぞくのスリーポイントで一時いちじ、1点てん差さまで追い上おいあげましたが、相手あいてにリバウンドを支配しはいされて徐々じょじょにリードを広ひろげられ、53対たい62と9点てん差さをつけられました。

第だい4クオーターには最大さいだいで15点てん差さまでリードを広ひろげられましたが、そこからチーム最年長さいねんちょうの33歳さい、比ひ江島えじま慎まこと選手せんしゅの3本ほんのスリーポイントなどで追い上おいあげ、残のこりおよそ2分ふんで比江ひえ島とう選手せんしゅがファールをもらいながらシュートを決きめて、逆転ぎゃくてんに成功せいこうしました。

このあとさらに比江ひえ島とう選手せんしゅがだめ押おしのスリーポイントを決きめて、逃にげきった日本にっぽんは86対たい77でベネズエラに劇的げきてきな逆転ぎゃくてん勝がちを収おさめ、今こん大会たいかい2勝しょう目めを挙あげました。

逆転ぎゃくてんの立役たちやく者しゃはチーム最年長さいねんちょうの33歳さい

ベネズエラに劇的げきてきな逆転ぎゃくてん勝利しょうりを収おさめ、オリンピックの出場しゅつじょう権けん獲得かくとくに王手おうてをかけた日本にっぽん。逆転ぎゃくてんの立役たちやく者しゃとなったのは最年長さいねんちょうの33歳さい、比ひ江島えじま慎まこと選手せんしゅでした。

この試合しあい、日本にっぽんは序盤じょばんからミスが目立めだちリズムに乗のれませんでした。

比江ひえ島とう選手せんしゅも1次じラウンド最終さいしゅう戦せんのオーストラリア戦せんに続つづき、スタメンで出場しゅつじょうし、前半ぜんはんで2本ほんのスリーポイントを決きめました。しかし、第だい2クオーターまでに3つ目めのファールをコールされ第だい3クオーター序盤じょばんで、4つ目めのファールでベンチに下さがりました。

チームはゴール下かでこれまでチーム最多さいたの得点とくてんを挙あげてきたジョシュホーキンソン選手せんしゅが相手あいての厳きびしいマークに苦くるしみ、得点とくてんを伸のばすことができませんでした。

相手あいてのスリーポイントにも苦くるしめられ、9点てん差さを追おいかけて迎むかえた第だい4クオーター。この勝負しょうぶの場面ばめんでコートに再ふたたび送り出おくりだされたのが比江ひえ島とう選手せんしゅでした。

しかし、開始かいしからおよそ2分ふんで日本にっぽんは53対たい68と、この日ひ最大さいだいとなる15点てんのリードを奪うばわれてしまいます。

あと1つファールをしたら退場たいじょうになる比江ひえ島とう選手せんしゅ。その追い込おいこまれた状況じょうきょうで、この日ひ決きめた3本ほん目めのスリーポイントが反撃はんげきののろしでした。

その後そのご、2本ほんのスリーポイントを含ふくむ8連続れんぞく得点とくてんで、68対たい70と2点てん差さに迫せまり流ながれを引き寄ひきよせます。そして、速攻そっこうからパスをもらった比江ひえ島とう選手せんしゅがファールをもらいながらシュートを決きめ残のこり2分ふんを切きったところでついに逆転ぎゃくてんに成功せいこうします。

その後そのごも、だめ押おしのスリーポイントを決きめて突き放つきはなした比江ひえ島とう選手せんしゅはこの試合しあい、7本ほん中ちゅう6本ほんのスリーポイントを決きめチーム最多さいたの23得点とくてんをマークしました。

試合しあいのあと「トム・ホーバスヘッドコーチはチームを救すくうために僕ぼくをメンバーに残のこしてくれたと思おもうので、貢献こうけんできてうれしい」と話はなした比江ひえ島とう選手せんしゅ。

日本にっぽんが世界せかいで勝かてなかった苦くるしい時代じだいを知しるチーム最年長さいねんちょうが、勝負しょうぶどころの第だい4クオーターで、100％の成功せいこう率りつでスリーポイントを決きめ、劇的げきてきな逆転ぎゃくてん勝利しょうりに導みちびきました。

1次じラウンドのフィンランド戦せんではチーム最年少さいねんしょうでともに22歳さいの河村かわむら勇いさむ輝てる選手せんしゅと富永とみなが啓あきら生なま選手せんしゅの活躍かつやくで逆転ぎゃくてん勝利しょうりを挙あげた日本にっぽん。今度こんどは、最年長さいねんちょうのベテランが逆転ぎゃくてんの立役たちやく者しゃとなりました。

比江ひえ島とう選手せんしゅは「チャンスが目めの前まえに来きているので、何なにとしてつかみ取とってファンと喜よろこびを分わかちあいたい」と次つぎの最終さいしゅう戦せんを見据みすえていました。

渡邊わたなべ「諦あきらめずに戦たたかえてよかった」河村かわむら「次つぎも絶対ぜったいに勝かって自力じりきで」

フィンランド戦せんに続つづいて第だい4クオーターでの逆転ぎゃくてん勝がちを収おさめた試合しあいで、21得点とくてんを挙あげた渡邊わたなべ雄太ゆうた選手せんしゅは「フィンランド戦せんでの経験けいけんが生いきていると思おもう。最後さいごまで諦あきらめずに戦たたかえてよかった。あと1勝しょうすれば、パリオリンピックに行いけるので次つぎも絶対ぜったいに勝かちたい」と力強ちからづよく話はなしていました。

ベネズエラ戦せんで19得点とくてん、11アシストと2つの部門ぶもんでふた桁けたの数字すうじをマークする「ダブルダブル」を達成たっせいした河村かわむら勇いさむ輝てる選手せんしゅは「順位じゅんい決定けってい戦せんという難むずかしい中なかでも、目標もくひょうのアジア1位いに向むけてモチベーションを高たかく持もって戦たたかうことができた。自力じりきでオリンピックの出場しゅつじょう権けんを獲得かくとくすることが、自信じしんにつながると思おもうので、次つぎの試合しあいも絶対ぜったいに勝かって自力じりきで決きめたい」と話はなしていました。

第だい4クオーターに逆転ぎゃくてんしベネズエラに勝かった日本にっぽん代表だいひょうのトム・ホーバスヘッドコーチは「大変たいへんな試合しあいだったが、勝かててすごいし、選手せんしゅたちが諦あきらめなかった。あと1勝しょうだ。いつも言いっているが、次つぎはこの試合しあいの最後さいごの方ほうのプレーを最初さいしょからやりたい」と話はなしていました。