Japanese News: 新型コロナ後遺症の解明なるか陰性後も肺に炎症ネコで実験

新型しんがたコロナ後遺症こういしょうの解明かいめいなるか陰性いんせい後ごも肺はいに炎症えんしょうネコで実験じっけん

Jan 9, 2021 13:01 1

Furigana

東京とうきょう大学だいがく医科いか学がく研究所けんきゅうじょなどのグループが、新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんして無む症状しょうじょうだったネコの肺はいを調しらべたところ、ウイルスが検出けんしゅつされなくなってからも肺はいでは炎症えんしょうが起おこっていたという研究けんきゅう結果けっかを発表はっぴょうしました。

新型しんがたコロナウイルスでは後遺症こういしょうの報告ほうこくが相次あいついでいて、こうした後遺症こういしょうが起おきる仕組しくみの解明かいめいにつながるとして注目ちゅうもくされています。この研究けんきゅうは東京とうきょう大学だいがく医科いか学がく研究所けんきゅうじょの河岡かわおか義裕よしひろ教授きょうじゅらのグループが行おこないました。

グループでは、新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんしても症状しょうじょうが一切いっさい出でなかった無む症状しょうじょうのネコについて、ウイルスの量りょうや肺はいの組織そしきの状態じょうたいなどを調しらべました。

その結果けっか、ウイルスの検査けんさでは6日にち後ごには陰性いんせいとなりましたが、肺はいの組織そしきを詳くわしく調しらべると感染かんせんから4週間しゅうかん以上いじょうたっても炎症えんしょうが続つづいていたということです。

炎症えんしょうの程度ていどはネコによって違ちがいましたが、肺はい胞に異常いじょうが見みられたり肺炎はいえんになったりしていたケースがあったということです。

グループによりますと、ウイルスの増殖ぞうしょくが直接ちょくせつ影響えいきょうしているのではなく、免疫めんえき細胞さいぼうから出でる「サイトカイン」と呼よばれるたんぱく質たんぱくしつなどが原因げんいんとなっている可能かのう性せいがあるということです。

新型しんがたコロナウイルスは人ひとに感染かんせんして軽症けいしょうだった場合ばあいでも後遺症こういしょうが残のこったという報告ほうこくが相次あいついでいて、河岡かわおか教授きょうじゅは「ヒトの場合ばあいも、呼吸こきゅうが苦くるしいといった一部いちぶの後遺症こういしょうについて同おなじ仕組しくみで説明せつめいできる可能かのう性せいがある」としています。