新型コロナウイルスの感染拡大やアメリカ社会の分断など多くの難しい問題に直面する中、バイデン氏が就任演説でどのような将来像を示すのかに大きな関心が集まっています。アメリカの大統領就任式は、まもなく首都ワシントンの連邦議会議事堂の前で行われ、現地時間の20日正午、日本時間の21日午前2時に合わせて民主党のジョー・バイデン氏が宣誓し、第46代大統領に就任します。
就任式は通常、大勢の人が集まり祝賀ムードに包まれますが、今回は新型コロナウイルス対策でパレードは行われないほか、今月、連邦議会で起きた乱入事件も受けて厳戒態勢が敷かれる中での極めて異例の式典となります。
また就任式では、前任の大統領が同席して新大統領の就任を祝福するのが恒例となっていますが、今回、トランプ大統領は式典に出席しません。
アメリカでは、新型ウイルスの感染拡大に歯止めがかからないうえ、社会の分断が深刻化していて、最新の世論調査では共和党支持者でバイデン氏を「正当な勝者」と考える人は19%にとどまっています。
また国際社会では、気候変動対策や影響力の拡大を図る中国への対応も迫られています。
今回の就任式のテーマは「アメリカの結束」で、バイデン氏は就任演説で融和と結束を訴えるとみられますが、多くの難題に直面する中でバイデン氏がどのようなアメリカの将来像を示すのかに大きな関心が集まっています。