日本新闻: 新型コロナ病床ひっ迫 “患者の重症度に応じ病院が役割分担”

新型しんがたコロナ病床びょうしょうひっ迫ひっぱく “患者かんじゃの重症じゅうしょう度どに応おうじ病院びょういんが役割やくわり分担ぶんたん”

Jan 21, 2021 21:01 2

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいに伴ともなって、各地かくちで病床びょうしょうのひっ迫ひっぱく状況じょうきょうが厳きびしくなってきている中なか、病床びょうしょうをどう確保かくほするかが課題かだいになっています。長野ながの県けんの松本まつもと市しを中心ちゅうしんとする地域ちいきでは、住民じゅうみんの生活せいかつ圏けんとなる「2次じ医療いりょう圏けん」で患者かんじゃの重症じゅうしょう度どに応おうじて担当たんとうする病院びょういんをあらかじめ決きめて役割やくわりを分担ぶんたんして対応たいおうしようとしています。長野ながの県けん松本まつもと市しを中心ちゅうしんに塩尻しおじり市しや安曇あずみ野市のいちなど、3市し5村むらがある2次じ医療いりょう圏けん、「松本まつもと医療いりょう圏けん」の9つの病院びょういんは新型しんがたコロナの患者かんじゃ数すうにあわせて必要ひつような病床びょうしょう数すうを想定そうていし、症状しょうじょうの重おもさや人工じんこう透析とうせきが必要ひつようかなど患者かんじゃの状態じょうたいにあわせて受け入うけいれる患者かんじゃ数すうや役割やくわりを病院びょういんごとに割り振わりふりました。

日本にっぽん病院びょういん会かいの会長かいちょうで松本まつもと医療いりょう圏けんの民間みんかん病院びょういんの1つ、相澤あいざわ病院びょういんの相澤あいざわ孝夫たかお理事りじ長ちょうによりますと、新型しんがたコロナの感染かんせんが長野ながの県内けんないでも広ひろがり始はじめた去年きょねん4月つき、松本まつもと市しや地域ちいきの病院びょういんのトップが協議きょうぎして、こうした対応たいおうを決きめたということです。

現在げんざい、この地域ちいきでは21日にちまでの1週間しゅうかんに合あわせて84人にんの感染かんせんが確認かくにんされるなど感染かんせんの拡大かくだいが続つづいていますが、病院びょういん間かんの話し合はなしあいで公立こうりつや公的こうてきな病院びょういんでは▽信州しんしゅう大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういんは重症じゅうしょうと中等ちゅうとう症しょうの患者かんじゃ、▽国立こくりつ病院びょういん機構きこうまつもと医療いりょうセンターと▽松本まつもと市立しりつ病院びょういん、安曇あずみ野の赤十字せきじゅうじ病院びょういんは主おもに中等ちゅうとう症しょうや軽症けいしょうの患者かんじゃ、そして▽県立けんりつこども病院びょういんは子こどもや妊婦にんぷを受け入うけいれています。

また、民間みんかん病院びょういんでも▼相澤あいざわ病院びょういんで人工じんこう透析とうせきが必要ひつような患者かんじゃと主おもに中等ちゅうとう症しょうの患者かんじゃ、▼松本まつもと協きょう立りつ病院びょういんでは主おもに軽症けいしょうの患者かんじゃを受け入うけいれています。

一方いっぽうで、▼藤森ふじもり病院びょういんと▼丸の内まるのうち病院びょういんはコロナ患者かんじゃ以外いがいの治療ちりょうを担当たんとうしているということです。

相澤あいざわ理事りじ長ちょうは感染かんせんが急きゅう拡大かくだいする前まえに、「2次じ医療いりょう圏けん」で病院びょういんや行政ぎょうせいのトップが直接ちょくせつ協議きょうぎして、患者かんじゃ数すうの想定そうていをもとにした病床びょうしょうや役割やくわりの分担ぶんたんを計画けいかくしておくべきだと訴うったえています。

相澤あいざわ理事りじ長ちょうは「医療いりょう体制たいせいがひっ迫ひっぱくしてから行政ぎょうせいが個別こべつの病院びょういんに要請ようせいしても病床びょうしょう確保かくほは難むずかしい。松本まつもと医療いりょう圏けんでは、病院びょういんどうしで平時へいじからこまめにコミュニケーションをとっていたことや、行政ぎょうせいのリーダーシップで最初さいしょに市立しりつ病院びょういんで多おおくのコロナ病床びょうしょうを確保かくほしてもらったりしたので分担ぶんたんがうまく働はたらいている」と話はなしています。

一方いっぽうで、東京とうきょう都となど感染かんせんの状況じょうきょうが厳きびしい地域ちいきでは、体制たいせいを作つくるのが難むずかしくなっているとして、相澤あいざわ理事りじ長ちょうは「感染かんせんの第だい3波はが来くる前まえに国くにが主導しゅどうする形かたちでしっかりした体制たいせいづくりを進すすめておくべきだった。ただ、感染かんせんがそれほど拡大かくだいしていない地域ちいきではまだ間に合まにあう。緊急きんきゅう時じのいまこそ、医療いりょう圏けんごとに最悪さいあくの事態じたいを想定そうていした体制たいせいの構築こうちくを進すすめておくべきだ」と指摘してきしました。