27日午後5時すぎ、東京 杉並区高井戸東で、歩道を歩いていた近くに住むイラストレーターの杉本千尋さん(43)と、小学1年生の凪さん(6)の親子が自動車整備会社の店舗からバックで出てきた乗用車にはねられ、死亡しました。
当時、杉本さんたちは夫と別の娘の家族4人で歩道を歩いていたところ、先に歩いていた2人がはねられたということです。
警視庁は、乗用車を運転していた自動車整備会社の従業員、漆原宏太容疑者(50)を過失運転傷害の疑いで逮捕し、容疑を過失運転致死に切り替えて調べる方針です。
乗用車は歩道で親子をはねたあと、およそ11メートルある車道を突っ切り、反対側のガードレールに衝突しましたが、ガードレールの壊れ具合などから時速20キロ以上のスピードで突っ込んだとみられることが警視庁への取材で分かりました。
乗用車は外国製のオートマチック車で、従業員は客から預かった車の車検の作業をしていたとみられ、調べに対し、「整備した車を試運転しようとしていた」と供述しているということです。
警視庁が事故の状況を詳しく調べています。
現場では多くの献花も 「無念」「胸が苦しい」
事故から一夜明けた現場では、花を手向ける人や涙を流しながら手を合わせる人が多く見られました。
お菓子やペットボトルの飲み物のほか、「さみしいよ」などと書かれた手紙も置かれていました。
亡くなった親子と親交があったという40代の女性は、「息子が幼稚園の時の同級生のお母さんで互いの家を行き来していました。今でもすぐに笑顔が思い浮かぶような、太陽のように明るい方でした。娘さんもかわいらしくて本当に明るく、お母さんそっくりで、すてきな親子でした。これからという時だったと思うので、無念です」と涙ながらに話していました。
近くで飲食店を営む夫婦は、「ニュースで名前を見て、驚きました。うちの店にも家族5人でよく来ていて、本当に仲のよさそうな笑顔の絶えない家族だなと思っていました。こんなことが起きてしまって残念でなりません」と話していました。
5歳の息子と訪れた40代の女性は、「事故に遭ったのが親子だと聞いて、ひと事ではなく、自分にも起きていたかもしれないと思い心が痛かったです。娘と同じ年齢の女の子が亡くなったということで、本当に胸が苦しいです」と話していました。