刃物の産地として知られる岐阜県関市では毎年1月2日に、ことし1年の作業の安全と成功を祈って日本刀の鍛錬を奉納する「打ち初め式」を行っています。
市内の観光施設「関鍛冶伝承館」では、白装束に烏帽子(えぼし)姿の刀匠たち9人が「打ち初め式」にのぞみました。
刀匠たちは、火を入れた釜に刀のもとになる「鋼(はがね)」を入れて1000度以上に熱したあと、大きな「つち」でたたいて不純物を取り除いていく「折り返し鍛錬」と呼ばれる工程を披露しました。
鋼をたたくたびに真っ赤な火花が舞い、訪れた人たちは迫力のある刀づくりの光景に見入っていました。
岐阜県各務原市から訪れた47歳の男性は「新年から拝見できてよかったです。とても厳粛な雰囲気で、私も身の引き締まる思いです」と話していました。