日本新聞: 新型コロナ専門家 “実際にはすでに過去最大の感染状況か”

新型しんがたコロナ専門せんもん家か “実際じっさいにはすでに過去かこ最大さいだいの感染かんせん状況じょうきょうか”

Jan 8, 2023 18:01

Furigana

新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんして亡なくなった人ひとの数かずが連日れんじつ過去かこ最多さいたとなり、急増きゅうぞうしています。また、アメリカでは新型しんがたコロナウイルスのオミクロン株かぶの1つ「XBB.1.5」がこの1か月かげつで急速きゅうそくに拡大かくだいしています。

亡なくなる人ひとが急増きゅうぞうした背景はいけいと今後こんごの見通みとおしについて専門せんもん家かに聞ききました。

国内こくないの死者ししゃ急増きゅうぞうの背景はいけいは

東京とうきょう医科いか大学だいがくの濱田はまだ篤郎とくろう特とく任にん教授きょうじゅは「流行りゅうこうしているウイルスの性質せいしつが変かわったわけではなく、感染かんせん者しゃ数すうそのものが急増きゅうぞうしていることが背景はいけいにあると考かんがえられる。感染かんせん者しゃとして報告ほうこくされる人数にんずうは去年きょねん夏なつの第だい7波はを超こえていないが、全数ぜんすう把握はあくは完全かんぜんには行おこなわれておらず、実際じっさいにはすでに第だい7波はのピークを超こえる過去かこ最大さいだいの感染かんせんとなっていて死者ししゃ数すうも過去かこ最多さいたとなっているのだと思おもう」と指摘してきしました。

そのうえで「高齢こうれい者しゃの感染かんせんが多おおいことも死者ししゃ数すうの増加ぞうかの背景はいけいとして考かんがえられる。オミクロン株かぶ対応たいおうワクチンの高齢こうれい者しゃでの接種せっしゅ率りつは6割わりほどと3回かい目めまでの割合わりあいに比くらべてまだ高たかくない。重症じゅうしょう化かした時ときに対応たいおうする医療いりょう機関きかんのひっ迫ひっぱくも深刻しんこくになってきている。行動こうどう制限せいげんのない年末ねんまつ年始ねんしで多おおくの移動いどうや接触せっしょくがあったため、増加ぞうか傾向けいこうは今後こんごも続つづくとみるべきだ。インフルエンザの同時どうじ流行りゅうこうという今いままでに無なかった事態じたいにも直面ちょくめんしていて、医療いりょうのひっ迫ひっぱくがさらに厳きびしくなっている」と述のべました。

米べいで急きゅう拡大かくだいオミクロン株かぶ「XBB.1.5」の影響えいきょうは

また、アメリカで急速きゅうそくに拡大かくだいしている新型しんがたコロナウイルスのオミクロン株かぶの1つ「XBB.1.5」については、「日本にっぽんでも確認かくにんされている『XBB』にさらに変異へんいが加くわわったウイルスで、免疫めんえきから逃のがれる性質せいしつだけでなく、感染かんせん力りょくがさらに強つよまっている可能かのう性せいが指摘してきされている。日にち米べい間かんの水際みずぎわ対策たいさくはかなり緩和かんわされており、今後こんご、このウイルスが日本にっぽんに入はいってくることは前提ぜんていにしなければならない。このウイルスの流入りゅうにゅうで今いまの第だい8波はが長引ながびくことも懸念けねんされる」と指摘してきしました。

中国ちゅうごく「ゼロコロナ」政策せいさく終了しゅうりょうの影響えいきょうは

さらに、中国ちゅうごくの「ゼロコロナ」政策せいさくの終了しゅうりょうについて、濱田はまだ特とく任にん教授きょうじゅは「中国ちゅうごくでの感染かんせん者しゃ数すうの実態じったいは正確せいかくに把握はあくされていない。仮かりに感染かんせん拡大かくだいのピークが今月こんげつ下旬げじゅんの春節しゅんせつの時期じきと重かさなれば、中国ちゅうごく国内こくないでのさらなる拡大かくだいに加くわえて日本にっぽんなど海外かいがいへの影響えいきょうも懸念けねんされる。感染かんせん予防よぼうの対策たいさくを継続けいぞくしてもらうだけでなく、オミクロン株かぶ対応たいおうワクチンをまだ打うっていない人ひとはなるべく接種せっしゅしてほしい」と話はなしています。