アメリカの
トランプ大統領は
中東歴訪の
最初の
訪問国、サウジアラビアに13
日、
到着しました。
美國總統川普於13日抵達了他中東巡訪的第一站——沙烏地阿拉伯。
サウジアラビアのムハンマド
皇太子と
会談し、
投資の
拡大や
経済面での
協力強化について
議論が
行われる
見通しです。
預計將與沙烏地阿拉伯的穆罕默德王儲會談,討論擴大投資及加強經濟合作等議題。
トランプ大統領は13日から4日間の日程で中東のサウジアラビアとカタールそれにUAE=アラブ首長国連邦を訪問する予定で、日本時間の13日午後、最初の訪問国、サウジアラビアの首都リヤドの国際空港に大統領専用機で到着しました。
川普總統預計從13日起展開為期4天的行程,將訪問中東的沙烏地阿拉伯、卡達以及阿拉伯聯合大公國(UAE)。日本時間13日下午,他搭乘總統專機抵達此次行程的第一個訪問國——沙烏地阿拉伯首都利雅德的國際機場。
空港では、トランプ大統領をサウジアラビアのムハンマド皇太子が出迎え、両者は握手を交わしていました。
在機場,川普總統由沙烏地阿拉伯的穆罕默德王儲迎接,兩人互相握手。
トランプ大統領が2期目に就任してからの本格的な外国訪問は今回が初めてです。
川普總統自第二任期就任以來,這是他首次正式出訪國外。
サウジアラビアはトランプ大統領が1期目にも初めての外遊先に選んだ国で、今回の訪問ではムハンマド皇太子と会談するほかアメリカとサウジアラビア両国の投資家を集めた会合に出席し、演説する見通しです。
沙烏地阿拉伯是川普總統在第一任期時首次出訪選擇的國家,這次訪問中預計將與穆罕默德王儲會談,並出席美國與沙烏地阿拉伯兩國投資人齊聚的會議,發表演說。
ムハンマド皇太子はことし1月に就任直後のトランプ大統領と電話で会談した際、今後4年間で6000億ドル、日本円にしておよそ88兆円規模のアメリカへの投資計画を伝えていて、今回の会談でも投資の拡大や経済分野の連携強化について議論が行われる見通しです。
穆罕默德王儲在今年一月就任後,曾與川普總統通電話,並表示未來四年將對美國進行約六千億美元(約合八十八兆日圓)規模的投資計畫。預計在這次會談中,雙方也將討論擴大投資及加強經濟領域合作等議題。
また、人道状況が極めて悪化しているガザ地区の情勢や、イランの核開発への対応など、中東地域の課題をめぐり、アラブの中心的な存在でもあるサウジアラビアとの間でどのような意見が交わされるのかも注目されます。
此外,關於人道狀況極度惡化的加薩地區局勢,以及對伊朗核發展的應對等中東地區課題,外界也關注與作為阿拉伯核心存在的沙烏地阿拉伯之間將會交換哪些意見。
トランプ大統領「歴史的な訪問に出発」
サウジアラビアなど中東3か国に向けて出発する前、トランプ大統領は記者会見で「歴史的な訪問に出発しようとしている」と述べました。
川普總統:「即將展開歷史性訪問」出發前往沙烏地阿拉伯等中東三國前,川普總統在記者會上表示:「我即將展開一次歷史性的訪問。」
行き詰まっているガザ地区での停戦協議について記者から、訪問中に何らかの進展や発表があるか問われると、「ほかの人質が解放されることを期待する」と述べましたが、停戦については言及しませんでした。
當被記者問及在陷入僵局的加薩地區停火協議是否會在訪問期間取得任何進展或發表聲明時,他表示「期待其他人質能夠被釋放」,但未提及停火相關事宜。
一方、独裁的なアサド政権が崩壊したシリア情勢をめぐっては、トルコのエルドアン大統領と協議していることを明らかにしたうえで「彼らに再出発のチャンスを与えたい」として、アメリカがシリアに科している制裁を解除する可能性を明らかにしました。
另一方面,針對獨裁的阿薩德政權崩潰後的敘利亞局勢,他表明正在與土耳其總統艾爾多安協商,並表示「希望給他們一個重新開始的機會」,同時透露美國有可能解除對敘利亞實施的制裁。
暫定政権を率いる「シリア解放機構」について、アメリカはテロ組織の指定を解除しておらず、制裁を科した状態が続いていて、今回、トランプ大統領が訪れるカタールでは、シリア情勢についても協議されるとみられています。
美國尚未解除對「敘利亞解放機構」這個暫時政權的恐怖組織指定,並且仍然對其實施制裁。此次川普總統將訪問的卡達,預計也將就敘利亞局勢進行協商。
アラブ系アメリカ人から期待と失望の声
アメリカ中西部ミシガン州のデトロイト郊外にある全米最大のアラブ系アメリカ人のコミュニティーは、「ガザ地区の即時停戦を実現する」と訴えたトランプ大統領を去年の大統領選挙で多くが支持しました。
來自阿拉伯裔美國人的期待與失望之聲——在美國中西部密西根州底特律郊外,全美最大的阿拉伯裔美國人社區中,許多人在去年的總統選舉中支持了主張「實現加薩地區立即停火」的川普總統。
ただ、就任から100日以上がたち、今回の中東訪問で何らかの進展があることに期待する人がいる一方、失望の声が相次いで聞かれました。
不過,儘管上任已超過一百天,這次中東訪問有人期待會有某種進展,但也接連傳出失望的聲音。
レバノン系のサラ・チャバンさんは、トランプ大統領が停戦を実現させると信じ、大統領選挙でもトランプ氏に投票したということですが、イスラエルのガザ地区への攻撃が続いているのに積極的に停戦を働きかけているように見えないことに落胆しています。
黎巴嫩裔的莎拉·查班表示,她相信川普總統能實現停火,也在總統選舉中投票給了川普,但對於以色列對加薩地區的攻擊持續進行,而川普似乎並未積極推動停火,感到失望。
チャバンさんは「彼がガザ情勢に対処しているようには思えない。
本当にがっかりしている。
中東地域に
平和をもたらす
方法を
見つけることよりも、
ほかの
多くのことに
集中しているのは、
とても悲しい。
比起找出為中東地區帶來和平的方法,大家卻把注意力集中在許多其他事情上,這實在令人感到非常悲哀。
罪のない
人々が
飢えに
苦しみ、
命を
落としている
状況を
可能にしている
人物を
自分が
選んだと
思うとやりきれない」と
話していました。
當我想到是自己選擇了讓無辜的人們忍受飢餓、甚至失去生命的那個人時,內心感到無比痛苦。
また、今回の中東訪問については「彼は経済政策のほうに力を入れているようだ。
此外,關於這次的中東訪問,「他似乎更專注於經濟政策。」
何かいいことが
起きる可能性は5%くらいしかないと
思う。
結局変わらないのだろう」としています。
一方、レバノン系のサルワ・ファワズさんは「トランプ大統領には中東地域を安定化させる力があると思う。
另一方面,黎巴嫩裔的薩爾娃·法瓦茲女士表示:「我認為川普總統有能力讓中東地區穩定下來。」
中東各国の
指導者と
協議し、
何が
起きているかを
見て、
聞いて、
感じて、
その力を
使って
平和と
安定をもたらすことを
願っている」と
話していました。
他說:「與中東各國的領導人協商,親自觀察、傾聽並感受正在發生的事情,希望能運用這些力量帶來和平與穩定。」
ガザ地区 トランプ氏の中東訪問に反発の声 一方的な移住主張で
アメリカのトランプ大統領の中東訪問について、パレスチナのガザ地区では、ガザ地区の住民の一方的な移住を主張するトランプ大統領に反発する声が上がっています。
加薩地區 反對川普訪問中東的聲音 因其單方面主張居民遷移 關於美國川普總統訪問中東一事,在巴勒斯坦的加薩地區,針對川普總統主張加薩地區居民單方面遷移的言論,當地出現了反對的聲音。
ガザ地区では、イスラエル軍の攻撃が連日続いているのに加えて、イスラエルは2か月以上、支援物資の搬入を認めず、食料や医薬品の不足が深刻化し、人道危機が深まっています。
加薩地區除了以色列軍隊的攻擊連日持續之外,以色列還已經超過兩個月不允許援助物資進入,導致糧食和醫療用品嚴重短缺,人道危機日益加劇。
南部ハンユニスのアブドラ・ガドゥアさんは、自宅がイスラエル軍の攻撃で破壊されたため、家族6人でのテント生活を余儀なくされていて、現在、手持ちの食料は豆の缶詰が5つあるだけです。
加薩南部汗尤尼斯的阿卜杜拉·加杜阿先生,由於家園遭到以色列軍隊的攻擊而被摧毀,不得不與家中六口人一起住在帳篷裡。目前,他們手頭僅剩下五罐豆類罐頭作為糧食。
ガドゥアさんは、トランプ大統領が住民を移住させたうえで、ガザ地区を復興させると主張していることについて、「誰にも私たちの住む場所や将来について指図する権利はない。
加杜阿先生針對川普總統主張在將居民遷移後重建加薩地區一事表示:「沒有人有權利指揮我們住在哪裡或決定我們的未來。」
この土地は
私たちのものです。
トランプ氏にも
誰にもガザを『
中東のリビエラ』にすることはできない」と
反発していました。
川普先生也好,任何人也無法讓加薩成為「中東的里維埃拉」,他們如此反駁道。
ハンユニスで避難生活を送る別の男性も「一方的な移住は受け入れられないし、何があろうと私たちは、この土地に残る。
在汗尤尼斯過著避難生活的另一名男子也表示:「我們無法接受單方面的遷移,無論發生什麼事,我們都會留在這片土地上。」
アラブ諸国には、
アメリカとイスラエル
に対し、
停戦を
実現するよう
圧力をかけてほしい」と
訴えていました。
他呼籲阿拉伯國家向美國和以色列施加壓力,以實現停火。
専門家 “トランプ大統領 中東での外交政策で成果急ぐ”
トランプ大統領がサウジアラビア、カタール、UAE=アラブ首長国連邦を訪れることについて、首都ワシントンにある中東研究所のブライアン・カトゥリス上席研究員はNHKのインタビューに対し「今回の訪問の主な目的は経済的なものだ。
專家:「川普總統急於在中東外交政策上取得成果」 針對川普總統將訪問沙烏地阿拉伯、卡達、阿拉伯聯合大公國(UAE)一事,位於首都華盛頓的中東研究所高級研究員布萊恩‧卡圖里斯在接受NHK採訪時表示:「這次訪問的主要目的是經濟上的。」
トランプ大統領は
これらの3
か国、
特にサウジアラビアをG20の
メンバーとして
主要な
経済大国と
見なしている」と
述べて、
投資拡大などにより
アメリカに
利益をもたらすと
国民にアピールするねらいが
あるとの
見方を
示しました。
川普總統表示,這三個國家,特別是沙烏地阿拉伯,被視為G20成員中的主要經濟大國,並表明擴大投資等措施將為美國帶來利益,意在向國民展現這一點。
また「トランプ大統領は外交政策で前向きな成果を探している。
中国や
その他多くの
国との
貿易戦争は
反発を
生んでいる。
ロシアとウクライナの
戦争を
終わらせるための
努力も
実を
結んでいない」として、
トランプ大統領がガザ
地区の
停戦やイランとの
核開発をめぐる
協議など中東での
外交政策で
成果を
あげることを
急いでいるという
見方を
示しました。
俄羅斯與烏克蘭的戰爭結束的努力也尚未取得成果,因此有人認為,川普總統正在加緊努力,在加薩地區的停火以及與伊朗有關核發展的協議等中東外交政策上取得成就。
そのうえでイスラム組織ハマスが、拘束する人質のうちアメリカ国籍を持つイスラエル人男性を解放すると発表したことについて「それはよい兆候だ」と述べました。
在此基礎上,針對伊斯蘭組織哈瑪斯宣布將釋放其所扣押的美國國籍以色列男性人質一事,他表示:「那是個好兆頭。」
一方で「イスラエルがすべての支援物資の搬入を認めなくなって以来、3月中旬から包囲されているパレスチナの人々に人道支援を提供するための追加的なメカニズムについて議論されている。
另一方面,自從以色列不再允許所有援助物資進入以來,從三月中旬起,正在討論為被包圍的巴勒斯坦人民提供人道援助的額外機制。
しかし、イスラエルが
軍事作戦を
継続しガザ
地区でのさらなる
領土占領などを
計画していてはすべて
実現しない。
但是,只要以色列繼續進行軍事行動,並計劃在加薩地區進一步佔領領土,這一切都無法實現。
完全な
停戦と
セットでなければ、
成功する
可能性は
低いだろう」と
述べ、ガザ
地区をめぐる
状況が
進展する
可能性については
悲観的な
見方を
示しました。
如果不與完全停火一併實施,成功的可能性將會很低」,他表示對於加薩地區局勢的進展持悲觀看法。
また、カトゥリス氏は、ロシアのプーチン大統領が15日にトルコでウクライナ側との直接会談を提案したことなどに関連して「サウジアラビアはロシアやウクライナとの対話の場となっており、何かが行われるかもしれない」と述べ、トランプ大統領の訪問ではウクライナの停戦に向けても意見が交わされる可能性があると指摘しました。
此外,卡圖里斯先生提到,關於俄羅斯總統普丁於15日在土耳其提議與烏克蘭方面直接會談一事,他表示:「沙烏地阿拉伯已成為俄羅斯和烏克蘭對話的平台,或許會有一些行動。」他還指出,在川普總統訪問期間,也有可能就烏克蘭停火問題進行意見交流。