Japanese News: 外国産のコメ流通大手が販売拡大価格高止まりや品薄感解消へ

コメ価格かかくの高こう止どまりや店頭てんとうでの品薄しなうす感かんを解消かいしょうしようと、流通りゅうつう大手おおての間までは外国がいこく産さんのコメの販売はんばいを拡大かくだいする動うごきが広ひろがっています。

米べいカリフォルニア産さんのコメ販売はんばいへイオン

このうち流通りゅうつう大手おおてのイオンは、13日にち東京とうきょう・港みなと区くのアメリカ大使館あめりかたいしかんで会見かいけんを開ひらき、「カルローズ」と呼よばれるアメリカ・カリフォルニア産さんのコメの販売はんばいを来月らいげつ6日にちから順次じゅんじ始はじめると発表はっぴょうしました。

外国がいこく産さんのコメには、国くにが輸入ゆにゅうする「ミニマムアクセス」と呼よばれる仕組しくみを除のぞいて、1キロあたり341円えんの関税かんぜいが課かされますが、会社かいしゃでは店頭てんとうでの品薄しなうす感かんを解消かいしょうするためおよそ1。

4万まんトンを関税かんぜいを払はらって輸入ゆにゅうします。

価格かかくは、4キロで税込ぜいこみ2894円えんと、国産こくさんに比くらべて1割わり程度ていど安やすく、新米しんまいが出回でまわる秋あきごろまで販売はんばいすることにしています。

「カルローズ」は国産こくさん米まいと比くらべて「粘ねばりけ」が少すくないのが特徴とくちょうで、会場かいじょうではリゾットやピラフなどの料理りょうりが紹介しょうかいされていました。

会見かいけんにはアメリカのジョージ・グラス駐ちゅう日び大使たいしも同席どうせきし、「世界せかいで最もっとも品質ひんしつの妥協だきょうを許ゆるさない消費しょうひ者しゃがいる日本にっぽんで販売はんばいされるのは歴史れきし的てきなことだ。

日本にっぽんの消費しょうひ者しゃからも高たかい評価ひょうかを得えられるだろう」と話はなしていました。

またイオンの土谷つちたに美津子みつこ副ふく社長しゃちょうは「都市とし部ぶなどではコメの在庫ざいこが不足ふそく気味ぎみになっている。

買かいたい人ひとが手てに取とりやすい価格かかくで販売はんばいしていきたい」と話はなしていました。

外国がいこく産さんのコメをめぐっては、イトーヨーカ堂いと-よ-かどうも、先月せんげつまでアメリカ・カリフォルニア産さんのコメの販売はんばいを行おこなうなど、店頭てんとうでの品薄しなうす感かんを解消かいしょうしようと、販売はんばいを拡大かくだいする動うごきが広ひろがっています。

台湾たいわん産さんのコメを扱あつかうスーパーも長崎ながさき

長崎ながさき市しにあるスーパーマーケットでは、備蓄びちく米まいが放出ほうしゅつされたあともコメが品薄しなうすな状態じょうたいが続つづいているということです。

先月せんげつからは、備蓄びちく米まいも入はいるようになったということですが、品薄しなうす感かんが解消かいしょうするほどの量りょうを手てに入いれることはできず、これまでに入荷にゅうかした5キロ入いりの備蓄びちく米まい180袋ふくろはすぐになくなったということです。

こうしたなか、この店みせでは、先月せんげつ下旬げじゅんから台湾たいわん産さんのコメを扱あつかうようになったということです。

13日にちも店頭てんとうには台湾たいわん産さんのコメが20袋ふくろほど並ならんでいましたが、客きゃくからは「高たかくても国産こくさん米まいを買かいたい」という声こえが聞きかれていました。

コメを買かいに来きていた70代だいの女性じょせいは「やはり国産こくさんのコメがいいです。

早はやく安やすくなってもらいたいです」と話はなしていました。

槇まき哲朗てつろう店長てんちょうは「コメが品薄しなうすな状態じょうたいは続つづいていて、価格かかくもまだ下さがらないと思おもう。

台湾たいわん産さんのコメもきちんと検査けんさしたうえで陳列ちんれつしているので、安心あんしんしてもらいたい」と話はなしていました。

JA全中ぜんちゅう会長かいちょう「消費しょうひ者しゃと生産せいさん者しゃ納得なっとくできる価格かかくで安定あんてい供給きょうきゅうを」

JA全中ぜんちゅうの山野やまの会長かいちょうは13日にちの定例ていれい会見かいけんで、現在げんざいのコメの価格かかくについて「備蓄びちく米まいの販売はんばいにより店頭てんとうの価格かかくも落ち着おちつくことが期待きたいできる。

店頭てんとう価格かかくの上あがり幅はばは縮小しゅくしょう傾向けいこうから下落げらくに転てんじ、備蓄びちく米まいの効果こうかがあらわれ始はじめている」と述のべました。

一方いっぽう、秋あきに収穫しゅうかくされるコメの価格かかくについては、「JAが農家のうかに支払しはらう概算がいさん金きんの設定せっていや在庫ざいこ状況じょうきょう、需給じゅきゅうの環境かんきょうなどを総合そうごう的てきに加味かみすると価格かかくへの影響えいきょうが出でてくるのではいか」と指摘してきしました。

そのうえで山野やまの会長かいちょうは「コメの価格かかくは長年ながねんにわたって生産せいさんコストを賄まかなえないような極きわめて低ひくい水準すいじゅんだった。

消費しょうひ者しゃと生産せいさん者しゃが納得なっとくできる価格かかくで、安定あんてい的てきに供給きょうきゅうしていくことが何なによりも重要じゅうようだ」と述のべ、需要じゅように応おうじたコメの生産せいさんを進すすめながら、政府せいふの備蓄びちく米まいを含ふくめた流通りゅうつうの状況じょうきょうを注意深ちゅういぶかく見みていく考かんがえを強調きょうちょうしました。

また、アメリカの関税かんぜい措置そちをめぐる日にち米べい交渉こうしょうの中なかで、

▽農のう畜産ちくさん物ぶつについて日にち米べい貿易ぼうえき協定きょうていを超こえる譲歩じょうほや

▽食品しょくひんの安全あんぜんや安心あんしんを損そこなう交渉こうしょうは一切いっさい行おこなわないことなどを

今後こんご、政府せいふに要請ようせいする考かんがえを明あきらかにしました。

江藤えとう農相のうしょう “備蓄びちく米まい行き渡いきわたるよう改善かいぜん策さくを検討けんとう”

全国ぜんこくのスーパーで販売はんばいされたコメの平均へいきん価格かかくが18週しゅうぶりに値下ねさがりしたことについて、江藤えとう農林のうりん水産すいさん大臣だいじんは「歓迎かんげいしたいが消費しょうひ者しゃが大おおいに評価ひょうかする水準すいじゅんではない」と述のべた上うえで、割安わりやすな備蓄びちく米まいがさらに行き渡いきわたるよう、改善かいぜん策さくを検討けんとうしていることを明あきらかにしました。

農林水産省のうりんすいさんしょうによりますと、今月こんげつ4日にちまでの1週間しゅうかんに全国ぜんこくのスーパーで販売はんばいされたコメの平均へいきん価格かかくは5キロあたり消費しょうひ税込ぜいこみで4214円えんで、前まえの週しゅうから19円えん下落げらくし、18週しゅうぶりの値下ねさがりとなりました。

これについて江藤えとう農林のうりん水産すいさん大臣だいじんは13日にちの閣議かくぎのあとの会見かいけんで、「1つの変化へんかで歓迎かんげいしたいと思おもうが、消費しょうひ者しゃが大おおいに評価ひょうかするような水準すいじゅんではなく、まだまだこれからだ」と述のべました。

その上うえで、「今後こんごの備蓄びちく米まいの入札にゅうさつについて、現状げんじょうを踏ふまえ、できることは何なにがあるのか毎日まいにちのように農林水産省のうりんすいさんしょうで検討けんとうしている。

方針ほうしんが決きまったらしっかりと発表はっぴょうしたい」と述のべ、政府せいふが放出ほうしゅつする割安わりやすな備蓄びちく米まいがさらに行き渡いきわたるよう、改善かいぜん策さくを検討けんとうしていることを明あきらかにしました。

一方いっぽう、ことしの新米しんまいの収穫しゅうかくに向むけて、早はやくも各地かくちのJAが農家のうかに支払しはらう「概算がいさん金きん」を去年きょねんより積つみ増ます動うごきが相次あいついでいることについて、江藤えとう大臣だいじんは、「私わたしが高たかすぎるとか安やすすぎるとか言いうのは適切てきせつではないが、ことしの新米しんまいの市場しじょうでの値段ねだんには当然とうぜん、影響えいきょうすると思おもう」と述のべました。