日本新聞: 日本への津波専門家「噴火に伴う空気の振動“空振”原因か」

日本にっぽんへの津波つなみ専門せんもん家か「噴火ふんかに伴ともなう空気くうきの振動しんどう“空そら振ふ”原因げんいんか」

Jan 16, 2022 13:01 2

Furigana

今回こんかい日本にっぽんで観測かんそくされた津波つなみについて、津波つなみのメカニズムに詳くわしい東北とうほく大学だいがく災害さいがい科学かがく国際こくさい研究所けんきゅうじょの今村いまむら文彦ふみひこ教授きょうじゅは「一いち度ど、潮位ちょういがおさまっても再ふたたび上昇じょうしょうするおそれがある。今後こんごの噴火ふんか活動かつどうを注視ちゅうしするとともに、潮位ちょうい変化へんかには引き続ひきつづき注意ちゅういが必要ひつようだ」と指摘してきしています。

今村いまむら教授きょうじゅは、今回こんかいの津波つなみの特徴とくちょうについて、大だい規模きぼな噴火ふんかによる圧力あつりょくの変化へんかが大おおきな影響えいきょうを与あたえたとみていて、日本にっぽんでは気圧きあつの急激きゅうげきな変化へんかの後のち、大おおきな潮位ちょういの変化へんかが現あらわれたとしています。

気圧きあつの変化へんかをもたらしたのは、噴火ふんかに伴ともなう空気くうきの振動しんどう＝『空そら振ふ』と考かんがえられ『空そら振ふ』が伝つたわっていったん下したに押おされた海面かいめんが元もとに戻もどる形かたちで盛り上もりあがり、大おおきな潮位ちょういの変化へんかを引き起ひきおこした可能かのう性せいがあると指摘してきしています。

そのうえで「大気たいき中ちゅうの空そら振ふによって潮位ちょういの変化へんかが引き起ひきおこされたため、通常つうじょうの遠地おんちの海中かいちゅうで起おきる津波つなみよりも到達とうたつが速はやかったことに加くわえて、噴火ふんか地点ちてんから離はなれるにつれて複数ふくすうの波なみが重かさなることで、日本にっぽんでも潮位ちょういが高たかくなったと考かんがえられる」と話はなしています。

再ふたたび潮位ちょうい上昇じょうしょうのおそれも引き続ひきつづき注意ちゅういを

また今回こんかいの津波つなみのメカニズムは観測かんそく史上しじょう、例れいが無ないもので、今後こんごの予測よそくも難むずかしい状況じょうきょうだとしています。

今後こんごの注意ちゅうい点てんについて今村いまむら教授きょうじゅは「噴火ふんかによって太平洋たいへいよう全域ぜんいきに気圧きあつの変化へんかを生しょうじさせ潮位ちょういの変動へんどうを引き起ひきおこしていると考かんがえられ、一度いちど、潮位ちょういがおさまっても再ふたたび上昇じょうしょうするおそれがある。今後こんごの噴火ふんか活動かつどうを注視ちゅうしするとともに、潮位ちょうい変化へんかには引き続ひきつづき注意ちゅういが必要ひつようだ」と話はなしています。

そのうえで「地震じしんによる津波つなみとは異ことなるが、広ひろい意味いみでは『津波つなみ』と言いえ、通常つうじょうの津波つなみと同おなじ防災ぼうさい対応たいおうが必要ひつようだ。今回こんかいの津波つなみは波なみの周期しゅうきが比較的ひかくてき短みじかく流ながれが速はやいのが特徴とくちょうで、船ふねやいかだを移動いどうさせる力ちからが大おおきくなる。潮位ちょういが高たかい状態じょうたいが続つづいている地域ちいきでは決けっして海岸かいがんには近寄ちかよらないでほしい」と話はなしていました。