岸田きしだ首相しゅしょう 施政しせい方針ほうしん演説えんぜつ 3回かい目め接種せっしゅ “一般いっぱんでは6か月かげつに短縮たんしゅくも”

この中なかで岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは新型しんがたコロナ対策たいさくについて「過度かどに恐おそれることなく最新さいしんの知見ちけんに基もとづく対応たいおうを冷静れいせいに進すすめる覚悟かくごだ。一度いちど決きめた方針ほうしんでもよりよい方法ほうほうがあればちゅうちょなく改あらため、柔軟じゅうなんに対応たいおうを進化しんかさせていく」と述のべました。

そして少すこしずつ明あきらかになってきたオミクロン株かぶの特性とくせいを踏ふまえ、メリハリのある対策たいさくを講こうじるとして、重症じゅうしょうや中等ちゅうとう症しょう患者かんじゃなどに的確てきかくに医療いりょうを提供ていきょうすることに主眼しゅがんを置おいて医療いりょう提供ていきょう体制たいせいを強化きょうかする考かんがえを強調きょうちょうしました。

そのうえでワクチンの3回かい目めの接種せっしゅをめぐり、医療いりょう関係かんけい者しゃなどを対象たいしょうとする接種せっしゅの間隔かんかくの短縮たんしゅくを加速かそくさせるほか、3月つき以降いこう、接種せっしゅ間隔かんかくを一般いっぱんの高齢こうれい者しゃは6か月かげつに一般いっぱんの人ひとは少すくなくとも7か月かげつとし、余力よりょくのある自治体じちたいでは6か月かげつに短縮たんしゅくすると表明ひょうめいしました。

12歳さい未満みまんの子こどもへのワクチン接種せっしゅについては希望きぼう者しゃができるだけ早はやく接種せっしゅを受うけられるよう手続てつづきを進すすめるほか、学校がっこうが休校きゅうこうしている際さいのオンライン授業じゅぎょうの準備じゅんびを進すすめる考かんがえを重かさねて強調きょうちょうしました。

また沖縄おきなわ県けんや山口やまぐち県けんの在日ざいにちアメリカ軍ぐんの施設しせつ区域くいきなどの周辺しゅうへん自治体じちたいで新型しんがたコロナの感染かんせんが広ひろがっていることを踏ふまえ、アメリカ軍ぐんに関にかんする保健ほけん・衛生えいせい上じょうの課題かだいについて外務がいむ・防衛ぼうえい当局とうきょくなどの担当たんとう者しゃによる「日にち米べい合同ごうどう委員いいん会かい」で議論ぎろんする方針ほうしんを重かさねて示しめしました。

さらに迅速じんそくに薬事やくじ承認しょうにんを行おこなう仕組しくみを創設そうせつすることや、次つぎの感染かんせん症しょうの危機ききに備そなえてことし6月つきをめどに危機ききに対にたいして迅速じんそくかつ的確てきかくに対応たいおうするための司令しれい塔とう機能きのうの強化きょうかや、感染かんせん症しょう法ほうの在り方ありかたなどへの対応たいおうを取とりまとめる意向いこうを示しめしました。

このうち成長せいちょう戦略せんりゃくの第だい1の柱はしらは、デジタルを活用かつようした地方ちほうの活性かっせい化かだとして、高速こうそく・大だい容量ようりょうの通信つうしん規格きかく・5Gの基地きち局きょくを全国ぜんこくの信号しんごう機きに併設へいせつするなど未来みらいのサービスを支ささえるインフラ整備せいびに取り組とりくむ考かんがえを示しめしました。

さらに経済けいざい安全あんぜん保障ほしょうをめぐって新あらたな法律ほうりつを整備せいびし電力でんりょく・通信つうしんなど基幹きかんインフラにおける重要じゅうよう機器ききなどの事前じぜん安全あんぜん性せい審査しんさ制度せいどや、安全あんぜん保障ほしょう上じょう、機微きびな発明はつめいの特許とっきょを非公開ひこうかいとする制度せいどなどを整備せいびすると説明せつめいしました。

そして企業きぎょうなどの賃上ちんあげをめぐっては近年きんねんの低下ていか傾向けいこうを一気いっきに反転はんてんさせることへの期待きたいを示しめし、できるだけ早期そうきに最低さいてい賃金ちんぎんが全国ぜんこく平均へいきんで1000円えん以上いじょうとなるよう見直みなおしに取り組とりくむと強調きょうちょうしました。

また気候きこう変動へんどう問題もんだいの分野ぶんやへの投資とうしを早急そうきゅうに少すくなくとも倍増ばいぞうさせるとともに、2050年ねんのカーボンニュートラルの目標もくひょう実現じつげんに向むけ産業さんぎょう構造こうぞうや国民こくみんの暮くらしなど経済けいざい社会しゃかい全体ぜんたいの大だい変革へんかくに取り組とりくむと強調きょうちょうしました。

そしてアメリカのバイデン大統領だいとうりょうと早期そうきに会談かいだんし、日にち米べい同盟どうめいの抑止よくし力りょくと対処たいしょ力りょくを一層いっそう強化きょうかする意向いこうを示しめしたうえで「同盟どうめい国こく・同志どうし国こくと連携れんけいし、深刻しんこくな人権じんけん問題もんだいへの対処たいしょにもしっかりと取り組とりくむ覚悟かくごだ」と強調きょうちょうしました。

また中国ちゅうごくには主張しゅちょうすべきは主張しゅちょうし責任せきにんある行動こうどうを強つよく求もとめると同時どうじに、日にち中ちゅう国交こっこう正常せいじょう化かからことしで50年ねんを迎むかえることも念頭ねんとうに、建設けんせつ的てきかつ安定あんてい的てきな関係かんけいの構築こうちくを目指めざす考かんがえを示しめしました。

さらにロシアとは領土りょうど問題もんだいを解決かいけつして平和へいわ条約じょうやくを締結ていけつするという方針ほうしんのもと粘り強ねばりづよく交渉こうしょうを進すすめながら、エネルギー分野ぶんやでの協力きょうりょくを含ふくめ日びロ関係かんけい全体ぜんたいを国益こくえきに資しするよう発展はってんさせていくほか、韓国かんこくは重要じゅうような隣国りんごくだとしたうえで「わが国わがくにの一貫いっかんした立場たちばに基もとづき、適切てきせつな対応たいおうを強つよく求もとめていく」と述のべました。

また核軍縮かくぐんしゅくをめぐり各国かっこくの政治せいじリーダーの関与かんよも得えながら「核兵器かくへいきのない世界せかいに向むけた国際こくさい賢人けんじん会議かいぎ」を立たち上あげ、年内ねんないを目標もくひょうに広島ひろしまで初はつ会合かいごうを開催かいさいする方針ほうしんを明あきらかにしました。

このほか北朝鮮きたちょうせんのミサイル問題もんだいや中国ちゅうごくを念頭ねんとうにした軍事ぐんじバランスの急速きゅうそくな変化へんかに触ふれたうえで、いわゆる「敵てき基地きち攻撃こうげき能力のうりょく」も含ふくめ、あらゆる選択肢せんたくしを排除はいじょせず検討けんとうし防衛ぼうえい力りょくを抜本ばっぽん的てきに強化きょうかする考かんがえを示しめしました。

さらにアフガニスタンで日本にっぽん大使館たいしかんの外国がいこく人じんスタッフなどの多おおくが自衛隊じえいたい機きを利用りようできなかった教訓きょうくんを踏ふまえ、外国がいこく人じんだけでも輸送ゆそうできるよう、この国会こっかいに自衛隊じえいたい法ほうの改正かいせい案あんを提出ていしゅつする考かんがえを明あきらかにしました。

そして「自分じぶんの行動こうどうは自分じぶんで責任せきにんを負おう」という意味いみの勝海かつみ舟ふねのことば「行蔵こうぞうはわれに存そんす」に触ふれたうえで「国民こくみんの声こえなき声なきごえに丁寧ていねいに耳みみを傾かたむけ、国民こくみんと共ともに歩あゆめばおのずと改革かいかくの道みちは見みえてくる。引き続ひきつづき『信頼しんらいと共感きょうかん』の政治せいじに向むけて、謙虚けんきょに取り組とりくんでいく」と締しめくくりました。