金融市場では、トランプ大統領がパウエル議長の解任に踏み切ることへの懸念からアメリカの株式だけでなく、ドルやアメリカ国債も売られる局面があっただけに、鎮静化を図った格好です。
アメリカのトランプ大統領はFRBのパウエル議長と金融政策の方針をめぐって激しく対立していて、今月17日には「私が彼に去ってほしいと望めばすぐに去ることになるだろう」と述べ解任もあり得るという考えを示唆したのに続き、政権の高官も18日、トランプ大統領が任期途中の解任を検討していると明らかにしていました。
トランプ大統領は22日、ホワイトハウスで記者団からパウエル議長の解任を検討しているのかと問われたのに対し「一度も検討していない。解任するつもりはない」と述べました。
金融市場では、トランプ大統領がパウエル議長の解任に踏み切ることへの懸念からアメリカの株式だけでなく、ドルやアメリカ国債も大きく売られる局面があっただけに鎮静化を図った格好です。
この発言を受けて、外国為替市場ではドルを買い戻す動きが急激に進み、円相場は一時、1ドル=143円台まで円安ドル高が進みました。
一方、トランプ大統領はパウエル議長に対して「金利を引き下げるというアイデアについてもう少し積極的になってほしい。いまが金利を下げるには絶好のタイミングだ」と述べ、改めて利下げするよう要求しました。