23日から3日間行われる3回目の備蓄米の入札は、おととし収穫された10万トンが対象で、「青森県産まっしぐら」や「山形県産はえぬき」などの銘柄が含まれます。
これまでと同様、参加資格を満たした集荷業者が、23日午前10時までに希望するコメの銘柄や数量、価格などを示して農林水産省にメールで申し込みをし、最も高い金額を示した業者から順に落札していくことになります。
23日落札されなかったコメがあった場合には、24日、同じ仕組みで再び入札が行われる予定です。
これまでの2回の入札では、あわせて21万トンが落札され、先月下旬から流通が始まっていますが、地方にある中小のスーパーなどには行き渡っていないといった指摘も上がっています。
このため農林水産省は、流通の偏りを是正しようとこれまで認めてこなかった卸売業者どうしの備蓄米の売買を今回からは、認めることにしています。
農林水産省はことし夏まで毎月、備蓄米を放出することにしていて、コメの価格安定につながるか注目されます。
林官房長官 “計31トン放出 価格落ち着くこと期待”
林官房長官は、午前の記者会見で「今回の入札では、10万トンの売り渡しを行うことにしており、これにより合計31万トンの備蓄米が市場に放出されることになる。また、地方の中小の卸売業者や小売業者にも届きやすいようにしている」と述べました。
その上で「5月以降も夏まで毎月、備蓄米の売り渡しを実施し、端境期まで切れ目なく備蓄米を供給するとともに、必要であればさらなる対応策をちゅうちょなく講じることができるよう検討を行う。消費者にコメが安定的に供給され、上昇した価格が落ち着くことを期待している」と述べました。