国交こっこう省しょう 日本にっぽん郵便ゆうびんのトラックなど使つかった運送うんそう事業じぎょうの許可きょか取り消とりけし

日本にっぽん郵便ゆうびんでは、全国ぜんこくの郵便ゆうびん局きょく3188か所かしょのうち75％にあたる2391か所かしょで配達はいたつ員いんに対にたいして飲酒いんしゅの有無うむなどを確認かくにんする点呼てんこを適切てきせつに行いっていなかったことがことし4月つき、会社かいしゃの調査ちょうさで明あきらかになっています。

この問題もんだいについて国土こくど交通こうつう省しょうは監査かんさの結果けっか、虚偽きょぎの点呼てんこの記録きろくを作成さくせいするなどの違反いはん行為こういが確認かくにんされたとして、25日にち、日本にっぽん郵便ゆうびんの千田せんだ哲也てつや社長しゃちょうに対にたいし、トラックなどを使つかった運送うんそう事業じぎょうの許可きょかの取り消とりけしを伝つたえる文書ぶんしょを手渡てわたしました。

この処分しょぶんによって、トラックやバンタイプの車両しゃりょう、およそ2500台だいが5年間ねんかん、配送はいそうに使用しようできなくなります。

文書ぶんしょを受け取うけとった千田せんだ社長しゃちょうは「多大ただいなるご心配しんぱい、ご不安ふあんをおかけしていることを改あらためておわびします。

また、国土こくど交通こうつう省しょうは、日本にっぽん郵便ゆうびんが国くにに届け出とどけでて行いっている3万まん台だい余あまりの軽けい自動車じどうしゃを使つかった事業じぎょうについて、監査かんさの結果けっかが出でるまでに時間じかんがかかるとして、早急そうきゅうな安全あんぜん対策たいさくを求もとめる安全あんぜん確保かくほ命令めいれいを出だしました。

国くにでは今後こんご、監査かんさの結果けっかを踏ふまえて、車両しゃりょうの使用しよう停止ていしなどの行政ぎょうせい処分しょぶんを検討けんとうする方針ほうしんです。

日本にっぽん郵便ゆうびん “代替だいたい手段しゅだんを確保かくほし利用りよう者しゃへの影響えいきょう 最小さいしょう限げんに”

国土こくど交通こうつう省しょうが、トラックなどおよそ2500台だいの車両しゃりょうを使つかう運送うんそう事業じぎょうの許可きょかを取り消とりけしたことを受うけて、日本にっぽん郵便ゆうびんは、代替だいたい手段しゅだんを確保かくほして利用りよう者しゃへの影響えいきょうを最小さいしょう限げんに抑おさえようとしています。

日本にっぽん郵便ゆうびんは、

▽およそ2500台だいのトラックやバンタイプの車両しゃりょうで「ゆうパック」の集荷しゅうかや郵便ゆうびん局きょくの間まの輸送ゆそうを行おこなっているほか

▽およそ3万まん2000台だいの軽けい自動車じどうしゃや、

▽およそ8万まん3000台だいのバイクで郵便ゆうびん物ぶつの配送はいそうを行おこなっています。

このうち、今回こんかい、許可きょかが取り消とりけされたのは、およそ2500台だいのトラックなどを使つかった事業じぎょうです。

会社かいしゃでは、当面とうめん、

▽自社じしゃの軽けい自動車じどうしゃを活用かつようするほか

▽大手おおて宅配たくはい会社かいしゃなどに業務ぎょうむを委託いたくする

といった代替だいたい手段しゅだんを確保かくほして、利用りよう者しゃへの影響えいきょうを最小さいしょう限げんに抑おさえようとしています。

日本にっぽん郵便ゆうびんが使用しようできなくなる、およそ2500台だいの車両しゃりょうと同おなじタイプのものは、大手おおて宅配たくはい会社かいしゃ2社しゃも合あわせて6万まん台だい使用しようしていることから、国土こくど交通こうつう省しょうは、業務ぎょうむ委託いたくなどを進すすめることで影響えいきょうは抑おさえられるとみています。

一方いっぽう、国土こくど交通こうつう省しょうは、郵便ゆうびん物ぶつの配送はいそうを担になう、およそ3万まん2000台だいの軽けい自動車じどうしゃを使つかう事業じぎょうについても、点呼てんこが適切てきせつに行おこなわれていなかった疑うたがいがあるとして、監査かんさを進すすめています。

この事業じぎょうについて国土こくど交通こうつう省しょうは一定いっていの期間きかん、車両しゃりょうの使用しようを停止ていしさせるなどの行政ぎょうせい処分しょぶんを検討けんとうする方針ほうしんです。

処分しょぶんの内容ないようによっては、郵便ゆうびん物ぶつの配達はいたつなどに支障ししょうが出でるおそれもあることから、日本にっぽん郵便ゆうびんは、利用りよう者しゃへの影響えいきょうが最小さいしょう限げんとなるよう対応たいおうを検討けんとうすることにしています。

国土こくど交通こうつう省しょうと総務そうむ省しょうは、日本にっぽん郵便ゆうびんに対にたいして、コンプライアンスの強化きょうかや再発さいはつ防止ぼうしの徹底てっていに加くわえ、物流ぶつりゅうに影響えいきょうが出でないよう十分じゅうぶんな対策たいさくをとるよう求もとめています。

総務そうむ省しょう 日本にっぽん郵便ゆうびんに最もっとも重おもい行政ぎょうせい処分しょぶん「監督かんとく上じょうの命令めいれい」

総務そうむ省しょうは25日にち、日本にっぽん郵便ゆうびんが全国ぜんこくの郵便ゆうびん局きょくの配達はいたつ員いんに対にたいして法令ほうれいで定さだめる飲酒いんしゅの有無うむなどを確認かくにんする点呼てんこを適切てきせつに行いっていなかったとして、会社かいしゃに対にたいして法律ほうりつに基もとづく行政ぎょうせい処分しょぶん「監督かんとく上じょうの命令めいれい」を出だしました。

これは、日本にっぽん郵便ゆうびんに対にたいする処分しょぶんでは最もっとも重おもいもので、総務そうむ省しょうは25日にち、日本にっぽん郵便ゆうびんの千田せんだ哲也てつや社長しゃちょうに対にたいし、処分しょぶんを伝つたえる文書ぶんしょを手渡てわたしました。

命令めいれいでは、国土こくど交通こうつう省しょうの行政ぎょうせい処分しょぶんでトラックなどの車両しゃりょうが使用しようできなくなる中なかでも郵便ゆうびんサービスを維持いじすることや、再発さいはつ防止ぼうし策さくの着実ちゃくじつな実施じっしや見直みなおしなどを求もとめています。

文書ぶんしょを受け取うけとった千田せんだ社長しゃちょうは「心こころよりおわび申し上もうしあげる。

日本にっぽん郵政ゆうせいの株主かぶぬし総会そうかい 増田ますだ社長しゃちょうが一連いちれんの不祥事ふしょうじを陳謝ちんしゃ

日本にっぽん郵政ゆうせいは、郵便ゆうびん局きょくの配達はいたつ員いんに対にたいして法令ほうれいで定さだめる点呼てんこを適切てきせつに行いっていなかった問題もんだいなどグループで不祥事ふしょうじが相次あいつぐ中なか、株主かぶぬし総会そうかいを開ひらきました。

日本にっぽん郵政ゆうせいでは、郵便ゆうびん局きょくの配達はいたつ員いんに飲酒いんしゅの有無うむなどを確認かくにんする点呼てんこを適切てきせつに行いっていなかったことや、日本にっぽん郵便ゆうびんが金融きんゆう商品しょうひんの勧誘かんゆうのため、ゆうちょ銀行ぎんこうの顧客こきゃく情報じょうほうを不正ふせいにリスト化かしていたことなど、グループ内ないでの不祥事ふしょうじが相次あいついで明あきらかになりました。

こうした中なか、会社かいしゃは都内とないで株主かぶぬし総会そうかいを開ひらき、冒頭ぼうとう、増田ますだ寛ひろし也社長しゃちょうは、一連いちれんの不祥事ふしょうじについて、「極きわめて深刻しんこくな事態じたいであり、この場ばをお借かりして多大ただいなご迷惑めいわくと心配しんぱいをおかけしたことを深ふかくおわび申し上もうしあげる」と陳謝ちんしゃしました。

株主かぶぬしからは、法令ほうれい順守じゅんしゅの意識いしきが不足ふそくしているので、再発さいはつ防止ぼうしに向むけた組織そしきづくりを徹底てっていしてほしいとか、現場げんばの管理かんり職しょくが指導しどうを徹底てっていする体制たいせいが不十分ふじゅうぶんだといった意見いけんが相次あいつぎました。

会社かいしゃ側がわは総会そうかいで、不適切ふてきせつな点呼てんこの問題もんだいにより25日にち、国土こくど交通こうつう省しょうからトラックなどおよそ2500台だいを使つかった運送うんそう事業じぎょう許可きょかの取り消とりけしの処分しょぶんを受うける見通みとおしとなっていることを明あきらかにしました。

処分しょぶんによる事業じぎょうへの影響えいきょうについて会社かいしゃの担当たんとう者しゃは、他社たしゃへの配送はいそうの委託いたくに加くわえ、処分しょぶんの対象たいしょうとなっていない軽けいトラックを効率こうりつ的てきに運用うんようし、配送はいそう業務ぎょうむに支障ししょうが出でないよう対応たいおうすると説明せつめいしました。

このあと、増田ますだ氏しの後任こうにんの社長しゃちょうに内定ないていしている根岸ねぎし一行いっこう常務じょうむら13人にんを取締役とりしまりやくに選任せんにんする議案ぎあんが可決かけつされました。

郵便ゆうびん・物流ぶつりゅう事業じぎょうの赤字あかじが続つづき、処分しょぶんによる業績ぎょうせきへのさらなる影響えいきょうも懸念けねんされる中なか、グループ全体ぜんたいのガバナンスや経営けいえいの立て直たてなおしが今後こんごの課題かだいとなります。