日本新聞: オリンピック柔道女子渡名喜銀メダル今大会日本初のメダル

オリンピック柔道じゅうどう女子じょし渡名喜となき銀メダルぎんめだる今こん大会たいかい日本にっぽん初はつのメダル

Jul 24, 2021 19:07

Furigana

東京とうきょうオリンピック柔道じゅうどう女子じょし48キロ級きゅうで渡名喜となき風ふう南みなみ選手せんしゅが銀メダルぎんめだるを獲得かくとくしました。今こん大会たいかい、日本にっぽんにとって最初さいしょのメダルです。

初はじめてオリンピックに出場しゅつじょうした渡名喜となき選手せんしゅは、初戦しょせんの2回戦かいせんと続つづく準々じゅんじゅん決勝けっしょうを2試合しあい連続れんぞくで一いち本ほん勝がちし、準決勝じゅんけっしょうに進すすみました。

準決勝じゅんけっしょうでは最大さいだいのライバルでおととしの世界せかい選手権せんしゅけんの決勝けっしょうで敗やぶれたウクライナのダリア・ビロディド選手せんしゅと対戦たいせんしました。

渡名喜となき選手せんしゅは、手足てあしの長ながい相手あいてに組くみ手しゅ争あらそいで苦くるしんで攻せめあぐね、試合しあいは延長えんちょう戦せんにもつれ込もつれこみました。

その後そのごも攻せめ続つづけ迎むかえた延長えんちょう3分ふんごろ、得意とくいの寝技ねわざに持ち込もちこみ、横よこ四方しほう固がためで一いち本ほん勝かちし決勝けっしょうに進すすみました。

決勝けっしょうでは、コソボのディストリア・クラスニチ選手せんしゅとの対戦たいせんとなり、得意とくいの足技あしわざや寝技ねわざを積極せっきょく的てきに仕掛しかけますが、相手あいての攻撃こうげきに苦くるしめられました。

そして、残のこり20秒びょうを切きって内股うちまたで技わざありを奪うばわれて敗やぶれ、銀メダルぎんめだるでした。

今こん大会たいかい、日本にっぽんにとって最初さいしょのメダルとなりました。

渡名喜となき「自分じぶんの弱よわさが最後さいごに出でた」

銀メダルぎんめだるを獲得かくとくした渡名喜となき風ふう南みなみ選手せんしゅは「自分じぶんの弱よわさが最後さいごに出でてしまった。この負まけを認みとめていきたい」と涙なみだながらに話はなしたうえで「ここまでコロナ禍かの中なかで、たくさんの人ひとがサポートしてくれた。感謝かんしゃしたいです」と話はなしていました。

初はつ出場しゅつじょうの舞台ぶたいで日本にっぽんの最初さいしょのメダル

柔道じゅうどう競技きょうぎのトップバッターとして挑いどんだ渡名喜となき風ふう南みなみ選手せんしゅは目標もくひょうの金メダルきんめだるにこそ届とどかなかったものの、初はつ出場しゅつじょうの舞台ぶたいで今こん大会たいかい、日本にっぽんにとって最初さいしょのメダルをもたらしました。

渡名喜となき選手せんしゅにとって夢ゆめだったオリンピックが明確めいかくな目標もくひょうに変かわったのは前回ぜんかい、2016年ねんのリオデジャネイロ大会たいかい。

同どう学年がくねんの近藤こんどう亜美あみ選手せんしゅが銅メダルどうめだるを獲得かくとくした時ときでした。

練習れんしゅうで組くんでいた同い年おないどしの選手せんしゅの大だい舞台ぶたいでの活躍かつやくを目めにして、「私わたしも」と思おもったのがきっかけでした。

ライバルに勝かってオリンピックに出場しゅつじょうするためには何なにが必要ひつようなのか。

考え抜かんがえぬいた結果けっか、「1つ1つの大会たいかいで安定あんていして勝かつこと」をテーマに掲かかげました。

これまで試合しあいのたびにけがをしたことが多おおかったため、他た種目しゅもくのトップ選手せんしゅが通かようトレーニング施設しせつと契約けいやく。

体からだ幹みきを中心ちゅうしんにしたメニューに本格ほんかく的てきに取り組とりくむことで、けがをしにくい体からだを手てに入いれ、大会たいかいごとに技術ぎじゅつ面めんの見直みなおしに時間じかんを割さけるようになりました。

東京とうきょう大会たいかいへの代表だいひょう選考せんこうが始はじまった2017年ねんから世界せかい選手権せんしゅけんでは3大会たいかい連続れんぞくで決勝けっしょうに進すすみ、安定あんていした戦たたかいで代表だいひょう争あらそいを大おおきくリードしました。

しかし、オリンピックでの頂点ちょうてんを目指めざすにあたって立たちはだかる存在そんざいとなったのは、ウクライナのダリア・ビロディド選手せんしゅでした。

2018年ねんから2年ねん続つづけて世界せかい選手権せんしゅけんの決勝けっしょうで敗やぶれました。

身長しんちょう1メートル48センチとこの階級かいきゅうでも小柄こがらな渡名喜となき選手せんしゅが20センチ以上いじょう背せの高たかいライバルに勝かつための最大さいだいの課題かだいは組くみ手しゅで、相手あいてに持もたせる前まえに自分じぶん主導しゅどうでいかに先さきに持もって組くみ勝かつかが求もとめられました。