女性のほか、夫と子ども1人の感染が確認されましたが、感染経路は今もはっきりしていません。
「水に溺れているような感覚で、呼吸の仕方が分からないというような状態でした。経験したことがないしんどさだったので、このまま死んでしまうのではないかと思うくらい不安でした」
しかし、感染から3か月以上たった今も、体を動かすとすぐに息苦しさを感じる状態が続き、以前は当たり前にできたことができないことに悩まされています。
また、重い荷物を持って歩くのがつらくなり、米などはスーパーでは買わずにインターネット通販を利用するようになりました。
このため、マスクを外しにくい電車にはなかなか、乗ることができなくなりました。
「先日、電車に久しぶりに乗ったのですが、2駅くらいでしたが、すごく息苦しくなってしまいました。たぶんマスクを外せないという不安があったんだと思います。マスクをしていると息が浅くなって、深呼吸をしても深く息を吸えない感じで、苦しい感覚がずっとあるんです。もう電車には乗らず、移動は車を使っています」
「けがと違って、外見にはわからないので、しんどさが伝わらりづらい。感染したほかの家族は無症状だったので、実感がないようで、このしんどさをあまり理解してもらえないのはつらいです」
髪の毛が大量に抜けるようになったほか、1か月ほど前からは常に焦げくさい臭いを感じたりするようになったといいます。
30代女性 「いつまで続いて、いつ治るのかわからないのが本当に不安です。実際にかかってみないと、わからないんですけど、やっぱり怖い。若い世代でも感染がどれだけ恐ろしいかを考えて、気をつけてほしいと思う」
30代女性 「正直、自分がかかるまでは、中等症はどういうものか、あまりわかっていなかった。普通に歩けて、ちょっと熱が出て、食事もとれて、その程度なのかなって、思ってたんですが、実際にかかってみると、中等症は人と喋ることもできないぐらいしんどいですし、命の危険とも隣り合わせ、といった感じでした。重症の方とかの苦しさは想像できないのですが、中等症もそんなに軽いものではなく、本人にとっては本当にしんどかったです」
「新型コロナは軽症・中等症の人でもすぐ肺炎が起きてしまうことが特徴だと思います。重症化しないからかかっても大丈夫、と思っている若い方もいるかもしれませんが、普通の風邪のような感覚を持つのは危険です。何らかの症状が残る可能性もあることこそがこの病気の怖さだと思っています」 (取材:大阪拠点放送局 記者 谷井健吾)
“中等症” 3か月たっても息苦しい
自転車に乗れない 買い物もつらい
電車にもなかなか乗れない
「つらさ」が伝わらないことがつらい
大量に抜ける髪 常に焦げくさい臭い
「中等症でも本当にしんどい」
医師「軽症・中等症でもすぐ肺炎起きる」
感染から3か月以上が経った今も、体を動かすとすぐに息苦しさを感じる後遺症のような症状が続いています。
「いつまで続くのか分からないのが不安です。若い世代でも感染がどれだけ恐ろしいかを考えて、気を付けてほしい」
女性は「中等症」の怖さを訴えています。
「このまま死んでしまうのではないか」