ぞろりんがったん

Easy Japanese news
Dec 31, 2024 07:12 70
Furigana
Journal japonais

むかし六部ろくぶあるむらとき宿やどりようとおじいさんのいえった。おじいさんは現在げんざい一人暮ひとりぐらしで、とてもなかかったおばあさん先日せんじつくなっていた。親切しんせつなおじいさんは、こころよく六部ろくぶむかれた。

夜中よなか六部ろくぶていると、どこからか「じいさん、おるかい」とこえがする。おじいさんはながら「おります、おります」と返事へんじをしてるがどうやらそのこえは、六部ろくぶ布団ふとんした床下ゆかした)からこえてくる。こわくなった六部ろくぶいえからと、こえぬしであるばあさん幽霊ゆうれいいかけてきた。

六部ろくぶにわかきのぼったが、幽霊ゆうれい長持ながもち(ながもち)をきずりながら「ぞろりんがったん」とおとてながらうえせまってきた。六部ろくぶきょうえると、幽霊ゆうれいかきからちてえてしまった。じつおじいさんは、なかかったおばあさんとの約束やくそくで、おばあさんの遺体いたい床下ゆかしたかくしていたのだった。しかしそれではくないとさとされ、きちんときょうをあげておはかほうむことにした。

それから、おじいさんには茶飲ちゃの友達ともだちもできて、すっかり元気げんきになった。六部ろくぶも、何事なにごともなかったように巡礼じゅんれいたびつづけたそうな。

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