りゅうふち

Easy Japanese news
Dec 8, 2024 07:12 1
Furigana
Journal japonais

日向国ひゅうがのくに米良めら(めら)のしょう漆取うるしとりの兄弟きょうだいがいた。あにうるしさがしてやまなかあるいていると、気味きみわるふちた。あにうっかりなたふちとしてしまい、ふちもぐってさがしているうちに、ふちそこ良質りょうしつうるしまっているのをつけ大喜おおよろこびする。

それまちっていくとたいそうなおかねはいので、そのからあにひとわったようになまものになってしまった。おとうとにはそのことを秘密ひみつにしていたが、あるあやしくおもったおとうとは、あにあとをつけてふちうるしのことをそしておとうと兄同様あにどうようなまものになってしまった。

あにおとうとうるしのありかをられたのを面白おもしろおもわずふちそこ木彫きぼりゅうしずめておとうとうるしをとらせないようにした。翌日弟よくじつおとうとふちもぐり、木彫きぼりゅう本物ほんものりゅう間違まちがえてげてかえった。

それてしてやったりのあにうるしろうとふちもぐと、木彫きぼりゅううごし、あにおそ.いかかった。あわててげだすが、自分じぶんつくったりゅううごことをしんじられず、もう一度潜いちどもぐるが、やはりりゅうおそいかかってきた。あにやっとのことでした。

そのりゅうは、ふかふちもどったまま二度にど姿すがたあらわことはなかった。

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